Blogout

音楽全般について 素人臭い能書きを垂れてます
プログレに特化した別館とツイートの転載もはじました

DREAM THEATER/When Dream And Day Unite

2006年05月06日 12時13分49秒 | ROCK-POP
 99年頃書いたものですが、どこに出したのか不明。当時はこんな感じでアルバム収録曲全部の上っ面をなでるみたいな文章をあたりかまわず書いてました。ちなみにドリシアは当ブログの守備範囲ぎりぎりバンドです....というか、もう超えちゃった?(笑)。

----------------------------------------------

1. A Fortune in Lies
 いかにもメタル風なギターのイントロだが、リズムがころころと変わり、キーボードはスペイシーで立体的な感じなのが普通ヘビメタとは一線を画する手法といえる。そのままアップ・テンポでヴォーカル・パートに突入にするが、基本となるテーマを繰り返しつつ、変拍子とひっかけと目まぐるしく場面転換が起こるあたりもなかなかテクニカル。タイコはもろにモーリス・パート風だし、中盤のギターはイングヴェイとかあの手のパターンで、ともあれすごいテクニックとしかいいようがないが、ここまでくるともはや侘びと寂とかとは無縁、スポーツ的としかいいようがあるまい。快感ではあるが。

2.Status Seeker
 アメリカン・ハード・ポップ風に明るいイントロ、ちょっとブリティッシュの香りもあるが、あっという間に精力的なリフにかわり、すぐさまコーラス主体のヴォーカル・パートへと快調に進む。イントロに象徴されるように、やや哀愁を感じさせるポップなムードが全体を覆っている。

3.The Ytse Jam
 ラッシュの「YYZ」を思わせるインスト作品。1と同様、激しい場面転換、そして超絶メタル・ギターが縦横に走る。こういう曲を聴くと、ドリシアというバンドは5人編成でありながら、ベーシックなところはギター・トリオから発想しているんだなと思わせる。途中キーボード・ソロなどもあるが、基本的にはこのアルバム、ギター・トリオ+2って感じなのではないか。ともあれ、非常に精力的で、若さで押し切ったようなところが、この曲のいいところでもあり、食い足りないところでもあろう。

4.The Killing Hand
 アコスティック・ギターのイントロから、一転してヘビーでシンフォニックなサウンドへといかにも大作の風情を漂わせている。さて、切々と歌い上げるハイ・トーンなヴォーカルはチャーリー・ドミニシだが、やはりラッシュのゲディー・リーを思い起こさせなくもない。ともかく前半は彼のヴォーカルを中心にジワジワと盛り上がり、中間部に入るとアップ・テンポなリズムがかわり、例によって激しい場面転換と早弾きのソロが入り交じってドリシアらしい展開となる。そのピークで冒頭の雰囲気が回帰するというのは、お約束のパターンだが、もう少しドラマチックに盛り上げておいてもよかった。ただし、その後、もう一山あるんだけど。


5.Light Fuse and Get Away
 変拍子絡みのメタル的リフがおもしろい。またブレイクをビシッと決めていく呼吸はラッシュを思わせる。で、2分半近くインストでひっぱっておいて、ヴォーカルが出てくるのは、やけにドラマチックな段取りだが、あたかもABCDE....と繰り返しなしでずんずん進んでいく(本当はそうでもないのだろうが)のもそれ的だ。後半はキーボードが主導してスペイシーな展開となるが、結局ハイライトはジョン・ペトルーシのギターになってしまう。やっぱ、このバンド、ラッシュ流のトリオだわ。

6.Afterlife
 こちらは割とストレートなメタル・ナンバーといえるかもしれない。ソリッドなギター・サウンドにうっすらとキーボードの白玉が重なり、そこにハイトーンのヴォーカルがのっかって、そこはかとない哀愁を感じさせるあたり、ちょいと「グレイス・アンダー・プレッシャー」の頃のラッシュに影響でも受けたかな?って感じ。後半は例によってギター・ソロ+キーボードのユニゾンでもう一山。

7.The Ones who Helped to Set the Sun
 前曲からSEでカットインして始まる。いきなりアブストラクトでアシッドな空間が演出され、それがキーボードを主体としたミステリアスなサウンドに発展。このあたりは錯綜した雰囲気で進むが、ツーバスのリズムがなだれ込んで来ると、変拍子リフとアップテンポが交錯するいかにもドリシアらしい展開となる。それにしても、この怖いもの知らずでなんでもやってしまうこの勢いはやはり「若さ」としかいいようがない。もっとも大昔のロックって、みんなこんなだったのだが....。

8.Only a Matter of Time
 イントロは珍しくキーボードが主体の作品で、本編はどちらかといえば哀愁路線の仕上がり。キーボードがアクティビティを発揮しているおかげで、サウンドはアルバム中でも随一といっていいくらい厚く。曲調の切迫感もあいまってラストにふさわしい高揚感が展開でアルバムラストを壮麗に締めくくる。(99/11)

----------------------------------------------
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする