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ブラームス ヴァイオリン協奏曲/ボーレン,マルトゥレット&Berliner Symphoniker

2006年05月13日 11時27分16秒 | ブラームス
 同じブリリアントの協奏曲全集の最後のディスク。ここにはヴァイオリン協奏曲とヴァイオリンとチェロのための協奏曲が収録されています。このところ頻繁に聴いているのは前者の方。私はソロ・ヴァイオリンというのがどうも苦手で、ヴァイオリン・ソナタとかヴァイオリン協奏曲というとあまり積極的に触手が伸びななかったりするのですが(弦楽合奏というのは出す気なのですが....)、ベルクとブラームスだけは別格という感じで、大昔、それなりに聴き込んだことがあり、今回久々に聴いてところ....といった感じでしょうか。

 この曲は昨日の交響曲第2番とピアノ協奏曲第2番のほぼ間に作曲されたということで、満ち足りた幸福感とそこはかとない哀愁みたいなものが絶妙にプレンドした、いかにも壮年期のブラームス作品という気がします。第1楽章の冒頭はピアノ協奏曲第2番のそれと並ぶ魅印象的な楽想で、非常に通俗的な形容をすると、花が咲き乱れる西洋の壮麗なお城かなにかの映像にぴたりとマッチするような音楽です。ただ、まぁ、ピアノ協奏曲の方もそうなんですが、曲そのものは協奏曲なので、そうしたムードは開幕だけで、やがて闘争めいた部分も暗示しつつ、次第に丁々発止な展開になだれ込んではいく訳ですが。

 この演奏では、ヴァイオリンがBorika Van Den Boorenという人でやはり無名な人で、オケはピアノ協奏曲と同じマルトゥレット指揮によるベルリン響となっています。Borikaっていう名前からして女流でしょうか。ネットで調べてみるとアムステルダム・コンセルトヘボウの第一ヴァイオリンにこの名前がありますから、同楽団のメンバーなのかもしれませんが、詳細は不明です。ちなみに女流という先入観が聴いたせいかどうかはわかりませんが、演奏は端正だがちょいとスリムなブラームスという感じ、オケは例によってなかなか重厚です。
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