こちらは第2番。先日のヴァイオリン協奏曲やピアノ協奏曲第2番と併せ、中期ブラームスらしいムードが横溢した代表的傑作です。「孤独だが自由だ」というのか、ブラームスのモットーだったという話をどっかで読んだことがありますが、この時期の作品はまさにそういう気分を一番色濃く体現している作品群といえるかもしれません。この曲は先行した第1番と趣が180%異なる、構築的というよりは散文的、暗い情熱というよりは安寧な幸福感のようなものが出ている仕上がりで、その意味でもブラームスが一番幸福だった時期を情感をストレートに反映しているのかもしれませんね。
そうした曲なので、思い切り旋律を歌い、角を丸めた流麗でクールな解釈でもって演奏しても、この曲はとても楽しめるのですが(バルビローリやカラヤンあたりがその最右翼かも)、このヨッフムの演奏は、もう少し重厚で野暮ったい、随所に現れる情熱的な部分なども臆面もなく深刻な表情を見せるいかにも無骨なドイツ流の演奏といえます。この曲の一番、暗い....といっては語弊がありますが、深刻な表情を見せる第2楽章などはまさにその典型。また最終楽章の熱狂もそのホットさという意味ではなかなかのものです。ともあれ、51年という録音を考えれば、こういうの高カロリーな解釈というのは、ある意味この時代ではごくごく普通な音だったともいえるのかもしれませんが。
前述の通り、録音は51年で、全集の中では一番古いものとなります。54年や56年の録音の他の曲に比べ極端に劣る訳ではありませんが、さすがにオーディオ的にはこのあたりが限界かなという音質です。ちなみにこれは現在のリマスタリング技術でかなり改善されているところも、多分な大なはず。仮に十数年前にこれがCD化されていたら、とてもこうした鮮明さ、高い音圧の音にはならなかったはずですから、現代の技術は偉大です。
そうした曲なので、思い切り旋律を歌い、角を丸めた流麗でクールな解釈でもって演奏しても、この曲はとても楽しめるのですが(バルビローリやカラヤンあたりがその最右翼かも)、このヨッフムの演奏は、もう少し重厚で野暮ったい、随所に現れる情熱的な部分なども臆面もなく深刻な表情を見せるいかにも無骨なドイツ流の演奏といえます。この曲の一番、暗い....といっては語弊がありますが、深刻な表情を見せる第2楽章などはまさにその典型。また最終楽章の熱狂もそのホットさという意味ではなかなかのものです。ともあれ、51年という録音を考えれば、こういうの高カロリーな解釈というのは、ある意味この時代ではごくごく普通な音だったともいえるのかもしれませんが。
前述の通り、録音は51年で、全集の中では一番古いものとなります。54年や56年の録音の他の曲に比べ極端に劣る訳ではありませんが、さすがにオーディオ的にはこのあたりが限界かなという音質です。ちなみにこれは現在のリマスタリング技術でかなり改善されているところも、多分な大なはず。仮に十数年前にこれがCD化されていたら、とてもこうした鮮明さ、高い音圧の音にはならなかったはずですから、現代の技術は偉大です。