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サンタナ&マクラフリン/魂の兄弟たち

2005年11月01日 23時10分08秒 | ROCK-POP
 先日も書いたとおり、このアルバムはほぼリアルタイムで聴いている。確か中学2年頃で、いささかジャンルは異なる人気ギタリストの共演ということで、ロック関係のレコードではかなり話題になった作品で、それにつられて私は購入したのであった。繰り返しになるが、当時、私にとってこのアルバムは全く理解不能な作品だった。ギラギラした熱狂があるでなし、ジャズ的な名人芸が聴かれるワケでもない、ただ、ふたりのギタリストが、あれこれ隠微に絡んで非常に瞑想的な音楽を作っているという感じで、聴いていて私はひたすら灰色な気分になったものだった。
 さて、そんなかつて玉砕したこのアルバムだが、最近マクラフリン関係をあれこれ聴いていることもあり、これもほぼ四半世紀ぶりに購入して聴いてみた。

 では、目立つ曲をメモっておきたい。冒頭はコルトレーンの「至上の愛」だが、明らかに当時のサンタナ風を瞑想的な感じにした音楽で、ラリー・ヤングのオルガンとコーラスがいかにも70年代しているのが懐かしい。「神聖なる生命」は、けっこうエキサイティングな曲で、2本のギターとオルガンが白熱のインター・プレイを披露しているあたりなかなかカッコ良く、アルバム中のハイライトだ。先の2曲、前者がサンタナ、後者がマクラフリンが主導した曲だとすると、旧B面の大半を占めていた「神の園へ」は一番両者の個性がミックスされているような曲だと思う....というか、どちらかといえばジャム・セッションに近い曲だ。前半はラテン・パーカッションにのってサンタナっぽい官能ギターを存分にフィーチャーし、続いてラリー・ヤング、後半ではマクラフリンが登場し、サンタナとの絡みになってといき、大きな盛り上がりを見せている。

 というワケで、さすがに30年ぶりだと、当時の難解さはほとんど感じることなく、なんか70年代前半のB級ロックを聴いているような気になった。先日、マクラフリン周辺の音楽をロックとは関係ない....みたいなこと書いたが、このアルバムだけはサンタナのアルバムという意味で、普通のというほど当たり前な音楽でもないけれど、紛れもないロック・アルバムである。  
コメント
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