UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

誰だ、もうお手上げ、降参しますと、万歳しているのは?!

2019-10-23 01:03:12 | 日記
昨日、何やら仰々しい名称の新天皇即位の儀式が「粛々」と帝都で行われましたね。

いささか時代がかったこの儀式は八重葎庵の古ぼけたブラウン管式のテレビで見物するのにふさわしいと、某知人がわざわざわが庵にやってきましたので、いっしょに見物いたしました。

この儀式のハイライトは、何と言っても「玉座」にまします新天皇夫妻を文字通り仰ぎ見て、安倍首相の号令一下行われる、参列者の政治家たちや彼らのお連れさんなどによる天皇に向けての「万歳三唱」です。

《天皇陛下万歳、万歳、万歳・・・》

「万歳」の故事来歴についての話はなかなか興味深いものであります。「万歳」、、これは日本固有の言葉でなく、中国、朝鮮半島、ベトナムにも発音は若干異なるものの同義の言葉が存在しているとのことです。

しかしながら、ウィキペディアさんなどによりますと、「天皇陛下万歳!」と、いわゆる「万歳三唱」を行うようになったのは明治天皇の時代になってからのことであり、それ以前には天皇を前にして万歳三唱なんかしていなかったとのことです。つまり「天皇陛下万歳」の歴史はそれほど古いものではないのです。日本のイニシエの伝統に則った由緒正しいものというわけではなく、単なる明治時代の発明品に過ぎませぬ。

それはともかく、「万歳」という言葉、祝意を表す目的で使われますが、この言葉の使い道はそれだけではありませぬ。とても自分の手に負えない事態に直面したときなどにも使いますね。たとえば、学校で何かの試験があって、さっぱり問題が解けそうもない事態に直面してしまって、「これはあかん、お手上げ、もうバンザイや!」と言ったりした苦い記憶がある方もおられるのではないかと思います。また敵などに降参するときも、降参の印に両手の挙げたりしますね、つまり万歳しますね。

降参します、ゴメンナサイと両手を挙げるときは、相手にその意思を、恭順の意を明確に伝えるために両手を挙げますね。文字通り「お手上げ」をするわけです。この仕草は「ご覧のように、私はもう手ぶらです、武器はこのとおり何も手にしておりません、降参します。もう貴方に決して逆らったりしません」というボディランゲージです

では、この、「もうお手上げ」という降参を意味する万歳をするときの仕草と祝意の万歳のときの仕草はどう違うのでせうか、それとも、違いはないのでありませうか・・・

ネット上の事情通さんたちによりますと、万歳三唱のときは両手をまっすぐに挙げて左右の手のひらを向かいあわせにする、そうではなく「もうお手上げ、降参します」という意思を伝える場合には、両手を挙げるのは同じですが、両方の手のひらを降参相手に方に、つまり前方に向ける、ということのようです。つまり「手を挙げろ」と拳銃などを突き付けられて抵抗をあきらめて降参するときの仕草です。

たしかに、このように手のひらを向ける方向によって使い分ければ、めでたくて万歳しているのか、お手上げや降参の万歳であるのか、明確に識別することができます。

というわけで、今日の写真は昨日の式典での安倍首相号令一下、万歳三唱をしているつもりの参列者の姿を撮ったものです。朝日の記事から無断借用させていただきました。

この写真、元首相さんたちが写っていますが、小泉君なんか、明らかに天皇の方に手のひらを向けていますから、もう完全に「おうお手上げ、ゴメンナサイ」と新天皇に降伏している姿勢ですね、他にも「降参します」と手のひらを天皇の方に向けている参列者が何人もいますね!

一方、小泉君の隣の福田君と思われる人物は正しい万歳をしているようであり、左端の麻生君らしき人物も降参ではなく正しく祝意の万歳をしています。女性の参列者はまことにいいかげんです。その姿勢は祝意の万歳でも降参を意味する万歳でもなく、なにやら盆踊りのような手つきでございます。

この儀式のハイライトのはずでありましたから、参列者一同、凄然と清く正しく、粛々かつ整然かつ厳粛にと天皇に向かって万歳三唱が行われるものとGGIは期待しておりました。しかしながら、このように参列者のみなさんの「万歳」の仕草がまちまちで、きわめていかげんでありましたから、せっかくの儀式で一番のハイライト、「天皇陛下万歳」三唱の儀はいささか興ざめでございました。

(ただし、この写真には写っていませんが号令役のアベ君は、間違ってはならぬと事前に学習したのでありませう、両手をまっすぐ一直線にあげて、左右の手のひらをちゃんと向い合せにしておりました。)

参考のため申し上げますと、「バンザイ・アタック」(Banzai attack)という英語の表現があります。先の大戦中、追い詰められた日本軍兵士による玉砕覚悟の突撃のこと、「万歳攻撃」のことです。先の大戦中は、軍歌などでは、兵士たちは「天皇陛下万歳」と叫びながら突撃して死んでいったということになっておりました・・・・

いずれにいたしましても、この即位の儀式、天皇は単なる象徴を超えた存在ではないのか、と多くの市民が実感じたのではないでせうか・・・・

なもあみだぶ・なもあみだぶ・なもあみだぶ・・・・

グッドナイト・グッドラック!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする