UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

城下町「大栗おまんじゅう物語」続編:あつかましいのは女の子・・・

2017-10-29 01:07:07 | 日記

今日の日記は、昨日の高校門前にあるお菓子屋さんの物語のつづきです。

昨日の日記にも書きましたが、この小さな和菓子屋さんのあるじは今年86歳のオバサンです、お婆さんという雰囲気はまったくありませぬ。高校時代の同級生のお姉さんです。ほかにお客さんはありまでんでしたので、GGIを相手にいろいろな話を聞かせてくれました。

「そやけどなあ、この頃はいろんなお客さんがいはるからたいへん。小さなおまんじゅう、一個だけ買って、《おばちゃん、それパックに入れて包装紙かけて袋にいれてちょうだい》って言わはるんや、手間もかかるし、そのために小さなパック、用意しておかないかんし・・・」

過剰包装があたりまえの時代です。でも包装の大半は無駄でありますから、おっしゃる通りであります。GGIが買って帰った大栗まんじゅう、何にも包まず、そのまま小さな紙袋にポンと入っておりましたが。まことにお見事、それで十分なのです!

「この校門前の通り、そこの高校の生徒さんがよう通るやろ、そやから栗の季節になると、まだイガがついている栗、イガ栗を店頭に並べておくことにしているのです。そうすると通りかかった生徒さんが《おばちゃん、これ何?》と聞いたりします。それで《わからんのか、これは栗や》と答えると《えっ、これが栗!おばちゃん、ほんまか?》とびっくりしはる。このごろの子、イガがついた栗なんか見たことないのやろうなあ、栗の実しか見たことがないのや。それで私、《あんたら、学校で難しいこと勉強してるのに、こんなことも知らんの》って言うてやるんです」

そういえば。いが栗頭という言葉も今では死語に近いような気がいたします。

「それになあ、生徒さんのなかには、朝いちばんに店にきて《おばちゃん、これ、一個だけ試食させてえ》と言ったりする子がいたりします。そんな子には《あんたなあ、うちはこれから一日のお商売を始めるところや、あんたにあげたために足りなくなったらお客さんに失礼やろ、そやからあかん、でも夕方になってまだ売れ残っているのがあったらあげるから》と答えるのやけど、こんな厚かましいこと言うのは必ず女の子や、男の子はそんなこと言いません」

まことにワッハッハでありますが、このオバサン店主、根はなかなか親切な人物、感心してしまいました。

「ところで、おばさん、この家、古いなあ、戦前の建物でしょう?」

「そうや、店の方は改築したりしてるけど、この店、今年で創業107年、そやから築107年以上や」

「107年かあ、すごいなあ、そう言えばボクの家の近くの酒屋さんも創業100年ちょっと、でも最近、とうとう建て替えはった」

「ああ、知ってます。○○の酒屋さんやろ、お寺さんの門前の。うちはそんなおカネない。でもなあ、大工さんは言うてはる、ときどき修理して手入れすればまだまだもちますって」

まことに元気いっぱいの今年86歳のオバアサンならぬオバサンでありました。これからも末永くこのお店が続くことを祈ってお店をあとにしました

お店を出て振り返りましたら女子高生が二人、お菓子屋さんのショーケースを熱心にのぞき込んでいました。

今日の写真はこの二人の高校生を撮ったものです。よろしければクリックしてご覧くださいませ。この生徒さんも「オバちゃん、一個だけ試食させてえ」とでも言うのでありませうか?

なもあみだぶ、なもあみだぶ、なもあみだぶ・・・

グッドナイト・グッドラック!