UGUG・GGIのかしこばか日記 

びわ湖畔を彷徨する独居性誇大妄想性イチャモン性前期高齢者の独白

魚の気持ち・・・

2017-06-25 00:51:10 | 日記

みなさん、魚の気持ちについてお考えになったことがおありでありませうか?

海の中で、あるいは水族館の大きな水槽の中などで自由に泳ぎ回っている魚君たちのことではありませぬ、スーパーの魚売り場や魚屋さんの店先で静かに身を横たえている魚君たちのことです、彼らの気持ちを、どんな気持ちで身を横たえているのかを、真剣にお考えになったことがおありでありませうか?

売り場で身を横たえている各種の魚くんたち、種類や大小を問わず、みなさん例外なく目を大きく見開いていますね、まん丸の目ん玉が、大きな瞳が全開です。かれらの瞳は何を見つめているのでせうか、自らの死を受け入れてしずかに瞼を閉じている魚クンは一匹としておりませぬ。

GGIはこの魚クンたちの様子が日頃とても気になっておりました。どうして魚クンたちはあんなに目を思いっきり大きく見開いているのだろう、何か訳があるに違いないと思い、今から優に十年以上前の某日、スーパーの魚売り場で魚クンたちに思い切って質問してみました

「おい、魚クンよ、なぜ君たちそろいもそろってみんな目をカッと大きく見開いているの?何か訳があるの?どんな気持ちで目を大きく見開いているの?」

「おやイチャモン名人のGGIさんですか、いつもブログを拝見していてGGIはいつもどうでもいいことをグダグダ、進歩がないなあと思っていたのだけれど、今日の質問はまことにグッドな質問です。わざわざ魚の気持ちをきいてくれるなんて世界広しといえどもGGIさんだけです、さすが慧眼のGGIさんです!」

「まあ。ムリしてそんなに褒めてくれなくてもいいから、君たちの気持ち、ほんとうのところを聞かせてください」

「GGIさん、どうか僕たちの運命について考えてみてください。僕たち、誰にも迷惑もかけず環境にも悪さしたりしないで、自由に泳ぎ回って人生を謳歌していたのです。」

「それなのに、ある日、とつぜん一網打尽にされて、気を失ったのです。気がついたらスーパーの魚売り場というわけです、えっ、何が起きたの、ここはどこ?ボクは誰?えっ、僕たちはもう死んでしまったの!?そんなバカな・・・こんな運命に陥ってしまって、果てはニンゲンなんていう愚か者たちに食われてしまうなんて・・・これは残念無念の極み、まことに慙愧に耐えないというしかないのです。」

「ですから無念の思いをこめて目ん玉を思いっきり大きく見開いているのです、僕たちには何の罪も咎もない、それなのにこんな過酷な運命に陥るなんで・・・神は死んだのか?・・・あの小さな、どこに目ん玉があるのかと思ってしまうチリメンジャコにしてもこの想いは同じなのです・・・」

GGIとしましては、この魚クンの真情あふれる述懐に心を打たれてしまいました、ほんとうに魚クンの言うとおりだ、人間は何て罪深いのだろう・・・

あのどこに目玉があるのか定かなでないチリメンジャコ君たちにしましても、無念の思いは同じでありませう、チリメンジャコの山のあちこちにみとめられる小さな小さな黒い点、あれがチリメンジャコ君たちの無念の目ん玉であります。GGIはチリメンジャコが好物であります、炊き立てのご飯にチリメンジャコは最高のご馳走です。でもこの魚クンたちの話を聞いてからは。白いご飯の上のゴマ粒のような小さな黒い点々、すなわちチリメンジャコ君の目玉が気になるようになってしましまた、無念の思いの魚クンたちの目ん玉が・・・

などと思っておりましたら、やはり世間は広いと申しますか、GGIと同じ想いをしている方の短歌がある日「朝日歌壇」に掲載されておりました

ごめんよと ちりめんじゃこにつぶやきて 数十匹をひと箸しに食う

詠み人は忘れましたが、チリメンジャコの気持ちを慮ったグッドな句であります。この短歌についてはすでに一度この日記に書いておりますので、読んでもいいよとおっしゃる方は以下のサイトをご覧くださいませ

http://blog.goo.ne.jp/ugugggi/d/20150201

この短歌はずいぶん以前、おそらくは優に十年以上前に目にしたものでありますが、最近、やはり魚クンたちの気持ちを慮った短歌が同じく朝日歌壇に掲載されておりました

何の咎の鰯にありしやひとつらの〈目刺し〉に海の群青にじむ
                       (2017年6月19日 朝日歌壇 宝塚市 櫂 裕子)

ほんとうに、イワシ君には何の罪も咎もないのです、それなのに「目刺し」などという残酷な刑罰を科せられて・・・

選者が「小さな生き物の漂わす哀感」と評しておりましたが、GGIにいわせれば、イワシ君たちの立場からすれば、「哀感」なんかで済まされてはかなわんなあというところであります。でも「海の群青」という、GGIには思いつかないポエチックな表現がイワシ君たちの過酷な運命に小さな救いをもたらしております

今日の写真は目刺しにされてしまったイワシ君たちを撮ったものです。クリックしてご覧になり、イワシ君たちに何か言葉をかけてやってくださいませ

なもあみだぶ、なもあみだぶ、なもあみだぶ・・・

グッドナイト・グッドラック!