先日、京の都にのぼり、御所の南側、裁判所の近くを歩いておりましたら久しぶりに超芸術トマソンの作品に遭遇いたしました
いつもながらお手数ですが写真をクリックしてご覧くださいませ
画面手前にあった民家が無理やり引き剥がされたのでありませう、まだ引き剥がされてからたいして時間が経っておらず、できたてホヤホヤのトマソン君でありあます、未だ古傷が癒えず、まことに痛々しい感じであります
超芸術トマソン、その最初の作品を発見した赤瀬川センセイの分類によれば、これは超芸術トマソンのプロトタイプの一つといっても良い「原爆型」に属するものです
原爆が投下されたときに強い熱線にさらされた物体の形が建物の壁や路面などに影のように焼き付けられていたことが知られていますが、このことから、このようなかつて存在していたモノの形が焼き付いたように残されているタイプのものをトマソン芸術では「原爆型」と称しています、古い家屋が密集しているゾーンは、この「原爆型」トマソンの出現頻度が高いようであります
しかし、この写真、よく見てみますと分からないことがいろいろあるのです、引き剥がされた民家の隣の建物はどうやら3階建てのビルのようでありますが、いったいどっちが先に建っていたのでありませうか、どちらが先であったとしても、先客があるのにどのようにしてとなりに新たな建物を建てたのでありませうか?
隣のビルにある上方(2階)の左右の窓は、そのようすから以前からあったもののように見えます、ですから隣にあった民家は、庇の跡が残されている部分だけが二階建てで隣のビルに密着していたものと思われます
ところがおかしいのは下方、一階部分の中央にある小さな窓です、この窓、かなり古びた様子ですので以前から隣のビルにあったものと思われるのですが、民家が隣のビルと密着していたはずですから、どうしてこんなところの窓があるのでありませうか?しかもこの窓には小さな喚起口あるいは排気口のようなものが付いています、隣のビルから手前の民家のなかに汚れた空気なんかをたれ流していたのでありませうか?まことに謎に満ちております・・・・
今はできたてホヤホヤのトマソン君であり、痛ましい感じが拭えないのでありますが、時を経るについて洗練されたトマソン君になるでありませう・・・・
グッドナイト・グッドラック!