透明タペストリー

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「新幹線100系物語」

2021-04-27 | A 読書日記

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 『新幹線100系物語』福原俊一(ちくま新書2021年)を読み始めた。しばらく前に鉄道ジャーナリスト・梅原 淳氏の『新幹線を運行する技術』(SBビジュアル新書)という本を読んだが、書名が示す通り、新幹線の運行に関するソフトとハードを総合的に紹介し、論じたものだった。

それに対して読み始めた本は、1964年の東海道新幹線開業時の0系車両の後継である100系車両の技術開発の舞台裏を開発に関わった20名を超える技術者への聞き取りに基づき、紹介している。国鉄の技術者たちの組織がいかに優れていたかを知ることができるし、技術開発のあり様についても学ぶべきことが少なくない。

**100系は従来の0系ひかり編成と定員を一致させることが条件だった。**(43頁) え、何故?

**「万一100系が故障した場合は0系を代用することになりますが、指定券は既に販売しています。定員が減ったら席がなくなってしまい、お客様に迷惑をおかけすることになります。そうならないように定員を合わせることが一番のポイントと、われわれ設計サイドは考えました」**(43頁) なるほど! 

シートひとつをみても間隔やリクライニング、3人掛けシートの回転など改良すべき課題がいくつもある。もちろんコストの低減化、車体軽量化、外観デザイン、内装デザイン、ブレーキシステム・・・。

本の帯に100系車両の写真が載っている。先頭形状はこのくらいのデザインが好いと私は思う。

興味深い内容だ。明日(29日)予定されていた行事は延期されたから、この本を読もう。



100系 営業運転期間 1985年~2012年(27年間)



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