透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

1009 榛原郡川根本町水川の火の見櫓

2018-05-28 | A 火の見櫓っておもしろい


1009 榛原郡川根本町水川 4脚4〇 半〇のカンガルーポケット型 撮影日180526

 到着地に設定していた川根本町役場を過ぎて更に大井川の右岸・国道362号を北上した。で、この火の見櫓に遭遇した。

櫓は脚部の少し上からほとんど逓減していないで見張り台、更に屋根まで伸びている。途中上下より細くなっているように見えるが、踊り場と外付け梯子による錯覚であろう。今まで長野県内で見て来た火の見櫓とはかなり姿を異にしている。見たこともないもの、珍しいものを目にした時の、驚き。好奇心を刺激されることによる喜びを感じた。



この屋根を何に喩えよう。人は見たこともないものを目にした時、既知のものに置き換えて理解しようとする。クラゲ? 西洋のおとぎ話にでてくる森の家? 日本の建築文化には見られない造形だ。



踊り場から見張り台までの外付け梯子 梯子の外側だけ手すりを付けてある。このような設置の仕方も今まで見たことがなかった。



脚部はかなり短かくがっしりしている。1段目のブレースも同じくがっしりしている。この脚とスレンダーな櫓はイメージ的に結びつかない。消防信号板の下に設置されている銘板によるとこの火の見櫓の建設年は昭和32年(1957年)11月。



この櫓にも水平ブレースが設置されている。かなり幅広のリング。




消防団詰所に表面が平滑な半鐘が吊り下げてある。建築デザインはとうに全国共通。


 


1007 川根本町下泉の火の見櫓

2018-05-28 | A 火の見櫓っておもしろい


1007 榛原郡川根本町下泉 大井鐡道大井川本線下泉駅 4脚4〇型 撮影日180526

 上方に向かって直線的に逓減している櫓。そのてっぺんにとんがり屋根。リング式ターンバックル(輪っか)の無い丸鋼のブレースは珍しい。





見張り台の手すりは細い丸鋼。屋根と見張り台のバランスはなんとも言い難く・・・。見張り台の床に突いた細い方杖。



水平構面にリング式ターンバックル付きブレースを設置している。



梯子の下段は着脱式。



柱脚部分の水平構面の様子。これも珍しい。


 


1006 川根本町地名の火の見櫓

2018-05-28 | A 火の見櫓っておもしろい


1006 静岡県榛原(はいばら)郡川根本町地名(ぢな) 4脚44型 撮影日180526

 ようやく目指していた川根本町に入った。自宅を出発したのが午前3時半過ぎで、ここに着いたのが午前11時半過ぎだから、既に8時間経過している。火の見櫓の隣の消防倉庫のシャッターに川根本町という町名がある。間違いなくここは川根本町だ。

やはり最初に目が行くのは屋根。この屋根の平面形は4角形だが、立体的な形はねぎぼうずかロシアの教会の屋根に喩えればいいかな。それにしてもおもしろい。屋根の下には表面が平滑、つるりんちょな半鐘がある。半鐘があるとうれしい。



見張り台の手すりはごつくて丈夫そう。



櫓のブレースは平鋼。簡易な踊り場で梯子をスイッチしている。部材の接合にボルトを使っているから、それほど古くないのかもしれない。



脚部 正面のみアーチ形の部材を用い、他は大きなリング付きの丸鋼ブレースにしている。1段上の交叉ブレースに消防信号板を設置してある。この脚部廻りはよくまとまっていて好ましい。



コンクリート基礎と火の見櫓との取り合い。