透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

138~141 上田市内の火の見櫓

2011-02-06 | A 火の見櫓っておもしろい


138 スレンダー美人


139 アングルのブレースとガセットプレート、骨太な櫓 


140

 先日所用で上田方面へ出かけた。松本から三才山トンネルを抜けて上田市丸子(旧丸子町)に入ると火の見櫓が何基も国道沿いに立っている。その立ち姿の特徴は細身ということだ。四角い櫓に四角い屋根、丸い見張り台は各火の見櫓共通。屋根のエッジがシャープなことも共通している。避雷針に付いている飾りも形が似ている。同じ鉄工所でつくられたのかも知れない。


141 しなの鉄道大屋駅(上田市)の火の見櫓

櫓から踊り場がこぼれている。


 138、139、140は国道254号沿いに立っている。

 


続 ざっくり

2011-02-06 | A あれこれ

■ 火の見櫓の記事ばかり続けていると、「火の見櫓マニアのブログか」などと思われてしまうかもしれない。これは本意ではないので今回は別のことを書く。ということで先日書いた「ざっくり」再び。

関門鉄道トンネルは1942年、そう太平洋戦争中に完成した。その距離3.6km。一方、青函トンネルは1988年の完成。距離は54kmで関門鉄道トンネルの15倍。

距離をざっくりと押さえるからこのことに気がつくが、青函トンネルの距離は53.85km、関門鉄道トンネルは3.604kmなどと書くと青函トンネルのこの距離は軌道長で、関門鉄道トンネルのこの距離は上り線で、下り線は3.614kmだ、などと突っ込まれるかもしれないし、青函トンネルが関門トンネルのおよそ15倍の距離、などということにも気がつかないだろう。

このように、数量的な事項について、細かなことにこだわらず大雑把に捉えると同類のものを簡単に比較することができる。ちなみに日本の優れた土木技術が注ぎ込まれた英仏海峡トンネルの距離はおよそ50km。青函トンネルより少し短い、いやこの際ざっくりとほぼ同じ、としておこう。

数量的なデータをざっくりと記憶しておくと同類のものの比較が容易で、面白いというか興味深いことに気がつくことが少なくない。

ざっくり、ざっくり。


 


137 穂高の小屋付き火の見櫓

2011-02-06 | A 火の見櫓っておもしろい




137


安曇野市穂高の火の見櫓

 穂高神社周辺をめぐる「安曇野百選ウォークラリー」のチェックポイントのひとつにこの火の見櫓が入っていた。このイベントのことを報じた先日の新聞記事には火の見櫓にのぼることができるとあったが、受付でのぼることができなくなったことを告げられた。残念だが仕方がない。

大きな櫓の踊り場になぜ小屋が設置されているのだろう・・・、用途は?

ウォークラリーの受付の方(*1)によるとこの火の見櫓はもともと黒四ダムの工事現場の監視塔だったそうだ。長時間監視するのにこのような小屋が必要だったのだろう。小屋の部分は視線が抜けていかないので遠くからでもよく目立つ。

手元の資料には海軍の無線塔や軍艦のマストを転用した火の見櫓が載っている。大町市美麻の木造の火の見櫓といい、茅野市の生活道路をまたいで立っている火の見櫓といい、それ程遠くないところにレアな火の見櫓がある。長野県内にはおよそ2,300基(*2)の火の見櫓があるそうだが、まだまだ珍しいものが何基もあるのだろう。

火の見櫓、みんな違ってみんなおもしろい。



*1 追記(160605):この時、安曇野のヤグラーのぶさんと初めて会った。
*2『火の見櫓 地域を見つめる安全遺産』 火の見櫓からまちづくりを考える会編/鹿島出版会による