１１月２６日公開された外務省の外交文書で様々なことが判明しています。その中に沖縄復帰前の米兵犯罪件数があります。
それによると、１９６０年代半ばの米軍支配下の沖縄で米軍人・軍属よる犯罪発生件数は年間約１０００件近くにも達していたことが判明しました。これまで日本政府は復帰前の沖縄での米兵犯罪の発生状況を明らかにしてきませんでした。
１９６５年５月２６日付けの文書によると１９６４年の１年間に沖縄で発生した「外人事件」は計９７３件、２００９年の沖縄での米軍人・軍属らの犯罪検挙件数は５０件ですから、いかに多かったかが分ります。
内訳は、「強盗」３２件、「強盗傷人」２０件、「強盗強姦傷人」２件、「強盗強姦未遂」１件、「強姦」６件、「強姦致傷」１件、「強姦未遂」１０件、「放火」２件、「放火未遂」３件、「発砲事件」３件など、凶悪犯罪が目立ちます。このほか、「傷害」９４件、「暴行」８３件、「住居侵入」２８件などとなっています。
同文書では前年の１９６３年の犯罪件数も「まったく同数の９７３件だった」としており、年間１０００件近い水準で推移していたことをうかがわせます。
一方、同文書では「これらの犯罪が沖縄の治安全体に大きな影響を及ぼしているとも認められない」などとしています。しかし米兵犯罪の多発が沖縄復帰運動の大きな背景の一つだったことは確実です。
【出典参考】２０１０年１１月２７日付け「しんぶん赤旗」
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