京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

織田信長と旧二条城跡

2019-09-23 05:36:15 | 京都歴史散策


台風15号では千葉県などで大きな被害がでましたが、17号は九州北部などで被害が出ていないでしょうか。心配です。

ところで、今回は織田信長歴史散策の第3回です。
旧本能寺跡、南蛮寺跡に続き、今回は旧二条城跡です。
念のためですが、現在の国宝・世界遺産の二条城ではありません。

旧二条城(①)は室町幕府第15代将軍・足利義昭の居城として、織田信長によって築かれた城です。
第13代将軍・足利義輝の居城(二条御所武衛陣の御構え)があった場所(②)を中心に、信長自身が普請総奉行として現地で陣頭指揮をとり、約70日という短期間で築城したといわれています。
その後、信長と義昭との関係が悪化、義昭が畿内から追放され、旧二条城に残った天主や門は解体され、築城中の安土城に転用されました。
そのため遺構はほとんど残っていませんが、1975年(昭和50年)から1978年(昭和53年)に行われた、地下鉄烏丸線工事に先立つ発掘調査で石垣が発見され、その一部が京都御苑内と現在の二条城内に復元されています。
また平安女学院の敷地の一角に「旧二條城跡」と彫られた石碑と説明板が立っています。

平安女学院前の石碑ー①





この石碑を中心に、約390m四方の敷地に二重の堀や三重「天王」を備えた堅固城です。
四方に石垣を高く築き、内装は金銀をちりばめ、庭は泉水・築山が構えられた豪華な城郭であったと言われています。
広い敷地です。現在の京都御苑の一部も入っています。





近くにもう一つの石碑ー②
此附近 斯波氏武衛陣 足利義輝邸遺址の石碑と説明板です。
旧二条城は斯波氏武衛陣・足利義輝邸跡に築城されました。














京都御苑内の旧二条城第復元遺跡










説明板が見えにくいので、活字にします。
推定旧二条第復元石垣
京都御苑の一隅を含むこの地に一つの城跡が発見された。
それは永禄十二年(1569)織田信長が、室町幕府最後の将軍・足利義昭のために造った強靭華麗な居住の跡と推定される。
当時、イエズス会の布教活動をしていたポルトガルの宣教師ルイス=フロイスは、度々工事場を訪れて築城の様子を見聞し。その記録を残している。
この築城工事には、日々一万五千人から、二万五千人の人役が従順なるし、居館とする建築物に、法華宗本山であった「本国寺」の荘厳・華麗なるものを選び解体し、調度品とともに運び再建した。
また、濠の石垣構築に際しては、洛中・洛外の石仏・五輪塔・庭石・石灯籠等を手近な所に求め、単なる用材として石垣に積み込んだのである。
ここにある石垣は、地下鉄烏丸線の工事に発見されたもので、もとは南面していたのを、ここに復元したのである。
これと同様なものが烏丸椹木町通・下立売通・出水通で発見されており、今も地下に埋もれているのである。
1980年 京都市


旧二条城跡から発掘された石仏が京都文化博物館にあります。





説明板

信長は工事を短期間に終わらせるために、配下の武将に命じ、付近の寺院から石仏などを徴発し石垣や石段を築造するのに利用させました。
ルイス=フロイスは書簡に「これを用ふる石なきを以って多数の石像を倒し、頸に縄を付けて工事場に引かしめ(中略)石の祭壇及びフォトケス(仏)則ち偶像を地上に倒してこれを破壊して車に積みて運搬し」と書かれており、出土した石仏のなかに頸や胴体の部分で割られたものがあることと一致しています。
これらは人為的に埋められた桃山時代の大きな堀の中から出土されました。










博物館内3階の石仏
旧二条城の石垣や石段になり、解体後は打ち捨てられた石仏
織田信長(だけではないと思いますが)の生きた戦国の世は、かなり残酷な時代だったようです。

































旧二条城跡に明治28年に建てられた聖アグネス教会









京町屋 中京(19)平野とうふ、朝日堂、河道屋、茶道美術大森、鳥居家、涼風、梅*・岡*家

2019-09-22 17:57:26 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋中京区の続き、第19回です。

平野とうふ
京都三大旅館といえば「俵屋旅館」「炭屋旅館」「柊家旅館」と言われていますが、そこに豆腐を卸しているのが平野豆腐店です。
明治創業の老舗で、初代のとうふは北大路魯山人が、二代目のとうふは白洲次郎が好んだそうです。















姉小路界隈建築協定区域





朝日堂










晦庵河道屋
晦庵河道屋は江戸時代から続く生そばの老舗です。










茶道美術大森
茶道の道具や関連美術品の専門店です。










鳥居家
京都を彩る建造物選定番号第3-045号
中京区
化粧柱を採用してアクセントを強調しています。
玄関扉をアルミ戸から木製格子に交換したことで,開口幅を拡げて利便性を高め景観性も向上させました。
更に銅製の樋を採用したことで高級感を高め,趣のある京町家に仕上がっています。





涼風





梅*・岡*家
ここにも姉小路界隈建築協定区域の説明板があります。




京町屋外観の特徴
屋根一階庇の最前列は一文字瓦葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。
ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。
駒寄
家と道との境界に巡らされた格子の垣。元は牛馬をつなぐためのものでした。
意匠もさまざま、栗や欅などの硬い木が使われることもあります。
鍾馗
厄除けの瓦人形は京町屋の屋根の象徴です。


各種建造物指定の説明
国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。


京都を彩る建物
京都市内には京都の歴史や文化を象徴する建物が,所有者のたゆまぬ努力により,世代を越えて継承されています。
しかし,その存在と魅力が十分に伝わっていないものや,維持・継承が危ぶまれているものもあります。
そこで,京都の財産として残したい建物や市民から募集し,市民ぐるみで残そうという気運を高め,様々な活用を進めることなどにより,維持・継承を図ろうというものです。
京都を彩る建物は市民から推薦を受け、審査委員会で選定された建造物です。
京都市内で世代を越えて継承され,京都の歴史や文化を象徴し、概ね50年以上の建造物(国又は地方公共団体が所有しているものは除く)です。











高桐院の工事 秋の拝観には間に合いそう

2019-09-21 21:01:43 | 京都めぐり


私の好きな高桐院ですが、2017年6月から本堂大屋根瓦葺替えと耐震補強、茶室廊下保存修理で工事中です。
当初は2018年10月末まででしたが、2019年3月末に延期となり、さらに昨秋の台風被害で再延期となっています。






張り紙には今秋となっています。
出入りする方に聞くと、まだ工事中ですが、紅葉シーズンには間に合いそうだと言うことです。





2年以上観光客が入らない参道の青苔はきれいです。



















松葉の先に朝露





秋の紅葉シーズンまで待ちましょう。








初秋の嵯峨野散策 小倉池、常寂光寺、落柿舎、二尊院、清涼寺

2019-09-21 05:44:23 | 京都めぐり


初秋の嵯峨野散策です。
いつもの早朝より出発が少し遅れたので、嵐山や天龍寺はパスし、小倉池からにしました。

小倉池





もう蓮花は終わりと思いきや、まだ咲いています。






















小倉池の近くにタカサゴユリが咲いています。















常寂光寺開門しています。









落柿舎
緑に覆われ、埋もれているようです。










小倉山





二尊院
紅葉がはじまってから入ります。





清涼寺





鐘楼前





本堂





多宝塔









狂言堂






嵯峨念大仏狂言秋の公演
10/21(日)午後1時半開演 無料
演目 紅葉狩、橋弁慶、大原女







京町屋 中京(18)信江家、FUKUYA HOUSE、市古商店、植田家、丸正京呉服、菊岡家、山伏山町屋

2019-09-20 20:09:34 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋中京区の続き、第18回です。

信江家





FUKUYA HOUSE 簡易宿泊所









市古商店
京都を彩る建造物選定番号第3-011号   
正面に掲げる「山泉」の看板は,ソニー創立者の生家である盛田合資会社の商標です。
隣の「まるほ」醤油の看板と同じく,昭和12年製で初代店主の独立時に贈られたものです。
近年の改修で側面を焼杉板貼りとし,落ち着いた雰囲気造りにしています。














植田家





丸正 京呉服









菊岡家
京都を彩る建造物選定番号第3-013号
中京区
運送業を生業とした先祖が江戸初期に作った漆喰の石室には,家屋が消失した蛤御門の戦いの時にも,貴重品を入れたそうです。
現主屋は明治20年頃に建てられ、第二次世界大戦での延焼防止のため改修した袖壁,うだつ等が現存します。







山伏山町屋
祇園祭の山伏山の会所です。





山伏山巡行
昔、八坂の法観寺の塔が傾いた際に法力によって戻したり、亡くなった父を祈祷によって蘇らせるなど、数々の言い伝えが残されている浄蔵貴所をご神体としています。
ご神体が山伏の姿をしていることから、「山伏山」と呼ばれています。

















京町屋外観の特徴
屋根一階庇の最前列は一文字瓦葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。
ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。
駒寄
家と道との境界に巡らされた格子の垣。元は牛馬をつなぐためのものでした。
意匠もさまざま、栗や欅などの硬い木が使われることもあります。
鍾馗
厄除けの瓦人形は京町屋の屋根の象徴です。


各種建造物指定の説明
国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。


京都を彩る建物
京都市内には京都の歴史や文化を象徴する建物が,所有者のたゆまぬ努力により,世代を越えて継承されています。
しかし,その存在と魅力が十分に伝わっていないものや,維持・継承が危ぶまれているものもあります。
そこで,京都の財産として残したい建物や市民から募集し,市民ぐるみで残そうという気運を高め,様々な活用を進めることなどにより,維持・継承を図ろうというものです。
京都を彩る建物は市民から推薦を受け、審査委員会で選定された建造物です。
京都市内で世代を越えて継承され,京都の歴史や文化を象徴し、概ね50年以上の建造物(国又は地方公共団体が所有しているものは除く)です。
















初秋の花 秋明菊、貴船菊八重赤花、リコリス、ブットレア、紫苑、蛸の足、オニヤンマ

2019-09-20 16:30:26 | 2019 花


初秋の花です。

秋明菊




















貴船菊八重赤花





リコリス










リコリス











ブットレア(フサフジウツギ)







紫苑(シオン)





蛸の足(タコノアシ)








唐辛子キャロライナ・リーパー








ノゲイトウ野鶏頭












浜莇(ハマアザミ)





山芍薬の実






オニヤンマ






ハグロトンボ














初秋の東山散策 八坂塔、清水寺、高台寺アンドロイド観音マインダー

2019-09-20 05:39:14 | 京都めぐり


初秋の東山散策です。
気になっていた高台寺のアンドロイド観音マインダーなるものを一度は目にしておきたいと思います。

清水道から八坂の塔














清水寺仁王門









経堂、三重塔





子安の塔





本堂は素屋根に覆われたままです。
予定では平成31年(令和元年)檜皮葺の葺き替え完了、素屋根の解体(令和2年3月に完了予定)です。
来年の春は素屋根はなくなります。





阿弥陀堂



















子安の塔





















三重塔





仁王門





観光客が増えてきました。





二年坂















高台寺坂から三重塔





今回の散策の主目的は高台寺のアンドロイド観音マインダーを見ることです。
1億円の開発費をかけたというアンドロイドには、私は当初から複雑な気持ちでした。






教化ホールの入場は無料です。
10時開場で少し待ちました。





アンドロイド観音マインダー
高台寺HPでは以下のように説明しています。
「“慈悲”と“救済”の菩薩である観音菩薩は、救いを求める者に応じて様々な姿に変化することができます。技術が発達し、物心ともに豊かになった現代にあってなお、いまだ苦悩する多くの人々のため、観音菩薩は《アンドロイド観音マインダー》として、京都の高台寺の地にその姿をあわらされました。」
アンドロイド観音マインダーによる法話『摩訶般若波羅蜜多心経』
①13時30分(13時  受付開始) ②16時 (15時30分 受付開始)
昼からなので法話は聞けず、見学だけでした。










私の感想
観音菩薩は様々な姿に変化するといっても、ここまでくると率直に違和感だらけです。
僧侶から法話や説法を聞くのと、プログラミングされた機械音を聞くのとでは似て非なるものにしか思えないです。
賛否両論あるようですが、私は手を合わせたいとは思いませんでした。


石塀小路
私のblogで小路や図子はいくつか取り上げてきましたが、京都で観光客に一番有名な小路かも知れません。
以前は歩く人も少なく、撮影できましたが、数年前から撮影不可になっています。
来日観光が増えて撮影会場化し、民家に寄りかかるといった行為はよく目にしました。
花見小路や白川通りもそうですが、「観光公害」と言われるほど地元では不評です。





ねねの道










八坂神社東門









京都の観光政策も見直しが検討されているようです。
観光客増加による市民の不満がかなり大きくなってきているからです。
京都市長「京都市は観光都市ではない」、最近こういう発言もでています。



京町屋中京(17)森口家、里村家、谷口家、福*家、吉澤家、中谷茶道具・中谷茶道具、もりた

2019-09-19 17:07:05 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋中京区の続き、第17回です。

森口家
京都を彩る建造物選定番号第3-048号
中京区
改築前の看板建築を京町家らしい木の暖かみのある建物に復元し,耐震への備えも同時に行われました。
デザイン上のアクセントになっている防火壁は,延焼防止の役割を果たすだけでなく,町並みを形成している景観要素の1つとなっています。





里村家
京都を彩る建造物選定番号第3-043号
中京区
建物の側面に大工が長年保管していた上物の焼杉板を使用しています。
隣接がガレージであり,奥行が深いため目立っています。
ファサードは地味ではあるが上品な色調と仕上げに工夫がみられ、境界ブロックも漆喰風の美しさが表現されています。















谷口家
京都を彩る建造物選定番号第3-014号   
中京区
砂糖卸商を生業としていた仕舞屋の名残として,往時をしのぶ7枚の表戸が特徴的です。
夏季は格子枠だけで風通しのいい表戸に入れ替えます。
平成18年に景観に配慮した改修を行い、地蔵盆と姉小路行灯会では沢山の方々が集まります。










福*家





吉澤家
京都を彩る建造物選定番号第3-049号
中京区
近年の改修で全体のバランスを考慮して従来よりも扉格子のピッチを細かくし繊細さを表現しています。
樋や水切りにも銅を多用して上質感を高めています。
真新しく輝く銅の美しさも時間とともに緑青へと変化して味わいを深めてくれます。









中谷茶道具






もりた





京町屋外観の特徴
屋根一階庇の最前列は一文字瓦葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。
ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。
駒寄
家と道との境界に巡らされた格子の垣。元は牛馬をつなぐためのものでした。
意匠もさまざま、栗や欅などの硬い木が使われることもあります。
鍾馗
厄除けの瓦人形は京町屋の屋根の象徴です。


各種建造物指定の説明
国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。


京都を彩る建物
京都市内には京都の歴史や文化を象徴する建物が,所有者のたゆまぬ努力により,世代を越えて継承されています。
しかし,その存在と魅力が十分に伝わっていないものや,維持・継承が危ぶまれているものもあります。
そこで,京都の財産として残したい建物や市民から募集し,市民ぐるみで残そうという気運を高め,様々な活用を進めることなどにより,維持・継承を図ろうというものです。
京都を彩る建物は市民から推薦を受け、審査委員会で選定された建造物です。
京都市内で世代を越えて継承され,京都の歴史や文化を象徴し、概ね50年以上の建造物(国又は地方公共団体が所有しているものは除く)です。







平野神社 十月桜開花、コムラサキ、酔芙蓉

2019-09-19 05:43:43 | 京都めぐり


桜の名所平野神社です。
そろそろ十月桜が咲く頃です。













9月の台風15号は千葉県を中心に大きな被害がでていますが、昨年は関西が大きな被害を受けました。
平野神社の拝殿も台風21号で檜皮葺の屋根が崩落しました。
現在もまだそのままですが、拝殿の隣に仮拝殿が建っていました。









十月桜咲いていました。
コヒガン桜の園芸品種で、10月頃から春まで花を咲かせます。



















さくら苑ではコムラサキが色づき、酔芙蓉も咲いています。





























リコリス





酔芙蓉
























京町屋 中京(16)里見有清堂、井*家、戸*家、石原京の宿、MACHIYA 兪、翁樹、松島屋本店

2019-09-18 17:26:03 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋中京区の続き、第16回です。

里見有清堂
貸し画廊です。










井*家





戸*家





石原京の宿
大正末期に建てられた京町家で、黒澤監督が指定して泊まられた「黒澤ルーム」あります。










MACHIYA兪





翁樹庵 三条柳馬場
すき焼きの老舗三嶋亭の姉妹店舗
江戸時代から170年の京町屋を数寄屋風に改築したものです。















松島屋本店
鰹節、昆布、乾物全般
創業江戸時代宝永5年(1708)、当代9代目。











京町屋外観の特徴
屋根一階庇の最前列は一文字瓦葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。
ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。
駒寄
家と道との境界に巡らされた格子の垣。元は牛馬をつなぐためのものでした。
意匠もさまざま、栗や欅などの硬い木が使われることもあります。
鍾馗
厄除けの瓦人形は京町屋の屋根の象徴です。


各種建造物指定の説明
国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。


京都を彩る建物
京都市内には京都の歴史や文化を象徴する建物が,所有者のたゆまぬ努力により,世代を越えて継承されています。
しかし,その存在と魅力が十分に伝わっていないものや,維持・継承が危ぶまれているものもあります。
そこで,京都の財産として残したい建物や市民から募集し,市民ぐるみで残そうという気運を高め,様々な活用を進めることなどにより,維持・継承を図ろうというものです。
京都を彩る建物は市民から推薦を受け、審査委員会で選定された建造物です。
京都市内で世代を越えて継承され,京都の歴史や文化を象徴し、概ね50年以上の建造物(国又は地方公共団体が所有しているものは除く)です。









南禅寺、岡崎界隈の散策

2019-09-18 06:16:41 | 京都めぐり



南禅寺散策です。
いつもは早朝ですが、今回は10時過ぎです。

三門









やはり観光客が多いです。
散策は早朝に限ります。










法堂





最勝院









水路閣





拝観入口





方丈玄関




















南禅寺から岡崎です。

仁王門





国立近代美術館で展示会を見てきました。





館内より

市立美術館2019年度中のリニューアルオープンとなる予定です。
今回の改修で、新たに国内有数の所蔵数を誇る近代日本画なそのコレクションを展示する常設展示室を新設、また現代美術、デザインやマンガ、アニメ、ファッションなどを展示する新館「東山キューブ」も設置されます。









金戒光明寺の伽藍が見えます。





府立図書館





図書館前の並木が色づいています。





二宮尊徳像





ロームシアター京都





平安神宮







初秋の花 桃色雁金草、山白菊、吾亦紅、桜蓼、露草、野紺菊、松村草、鷺草

2019-09-17 17:23:32 | 2019 花


初秋の花です。

桃色雁金草









雁金草
よく見かける青紫色









山白菊





ススキ





吾亦紅





サクラタデ(桜蓼)





露草





桔梗まだ咲いていました。





ノコン(野紺菊)





マツムラソウ(松村草) 絶滅危惧種





サギソウ(鷺草)  準絶滅危惧(NT)









コスモス





ミズアオイ(水葵)





シマタニワタリノキ









初秋の真如堂

2019-09-17 05:38:59 | 京都めぐり


真如堂にも秋が訪れています。









三重塔





一部色づいています。










手水舎も初秋の花です。










三重塔前の少し色づいているのは、花の木です。





大弁財天









本堂裏




















金戒光明寺の三重塔(国重要文化財)に寄り道です。
ここからの景色が気に入っています。

















真如堂に戻ります。

芙蓉





酔芙蓉は咲きはじめです。









コムラサキ





シロシブキ





萩はまだ咲きはじめです。





総門