京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

京町屋中京(21)彩雲堂、竹苞書楼、蓬莱堂、衣料店、あなぎ、磯部家、MARIE BELLE、加納洋服店

2019-09-24 17:14:24 | 京都の町 町屋・建造物


京都の町屋中京区の続き、第21回です。

彩雲堂
京都を彩る建造物認定番号第59号
中京区
彩雲堂は明治初期に創業し,京都画壇など多くの画家たちを支えた日本画画材店です。
建物は木造平入桟瓦葺で,明治期の建築と推定される厨子2階の町家と総2階の町家が繋がった構造となっています。
東部は店の間と画材製造の作業場,西部は座敷と収納庫となっています。
虫籠窓や格子窓,富岡鉄斎の書による木製看板は,趣ある外観を形成しています。
店の間において,店内で製造した絵具を販売する光景は,京都の伝統的な店舗を現代に引き継いでいます。
彩雲堂は町家景観で有名な姉小路界隈を代表する建物であり,町家が軒を連ねる景観を支える重要な存在となっています。


















竹苞書楼 古書店専門店 
中京区
寛延年間創業の老舗です。
天明、元治の大火により店鋪消失し、現在の建物はその直後に再建した江戸時代の建物です。
文人、学者に支えられ、文化サロン的存在です。













蓬莱堂茶舗
創業年から216年を迎える老舗茶舗です。
建物も享和三年(1803年)の創業以来のままですが、今年の10月より部分ごとに順次改築・改装します。
昔の風情・・・江戸とは行かないまでも昭和初期の雰囲気に戻したいということです。
また茶室を設けて、気軽な茶道体験から本格的な茶会・茶事など愉しむ場にするそうです。





寺町衣料店





うしのほねあなぎ





磯部家





路地にMARIE BELLE










加納洋服店
京都を彩る建造物選定番号第6-034号
中京区
大正期の町家の表屋を昭和2年に改修し,テーラーを始めた洋服店です。
平入りの2階建町家にパラペット建ち上げ,3階建ての洋風建築に見せる外観意匠です。
店舗内部は作業に必要な自然光を入れるためトップライトを設けた,テーラーならではの造りです。






京町屋外観の特徴
屋根一階庇の最前列は一文字瓦葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。
ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。
駒寄
家と道との境界に巡らされた格子の垣。元は牛馬をつなぐためのものでした。
意匠もさまざま、栗や欅などの硬い木が使われることもあります。
鍾馗
厄除けの瓦人形は京町屋の屋根の象徴です。


各種建造物指定の説明
国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。


京都を彩る建物
京都市内には京都の歴史や文化を象徴する建物が,所有者のたゆまぬ努力により,世代を越えて継承されています。
しかし,その存在と魅力が十分に伝わっていないものや,維持・継承が危ぶまれているものもあります。
そこで,京都の財産として残したい建物や市民から募集し,市民ぐるみで残そうという気運を高め,様々な活用を進めることなどにより,維持・継承を図ろうというものです。
京都を彩る建物は市民から推薦を受け、審査委員会で選定された建造物です。
京都市内で世代を越えて継承され,京都の歴史や文化を象徴し、概ね50年以上の建造物(国又は地方公共団体が所有しているものは除く)です。




台風が過ぎ秋の花 秋桐、犬萩、狸豆、吾亦紅、白釣船草、釣船草、山白菊、南天萩、杜鵑草

2019-09-24 05:37:57 | 2019 花


台風が通りすぎ、秋が進みそうです。
秋の花です。

犬萩(イヌハギ)
京都府絶滅寸前種 環境省絶滅危惧Ⅱ類(VU)

分布域は広いが、河川や林縁などの開発されやすい場所と生育立地が重なるため、現状では絶滅のおそれが高い。
自生しているほとんどの都府県で、レッドリストに挙げられている。






狸豆(タヌキマメ)










吾亦紅(ワレモコウ)






山白菊(ヤマシロギク)










白釣船草(白ツリフネソウ)









釣船草(ツリフネソウ)










南天萩(ナンテンハギ)





秋桐(アキギリ)斑入










木萩(キハギ)









野竹(ノダケ)





野紺菊(ノコン菊)





女郎花(オミナエシ)





藤袴(フジバカマ)





杜鵑草(ホトトギス)