京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

京町屋中京(24)廣田家、二軒町屋、峯勘商店、後*家、居酒屋、遠藤(株)、石*家、岸*家、不明

2019-09-30 17:42:19 | 京都の町 町屋・建造物


京町屋中京区の続き、第24回です。

廣田家
京都を彩る建造物認定番号第137号
中京区
廣田家は代々麻布業を営む家で,江戸時代より新町通に店を構えていました。
現在の建物は昭和元年(1926)の竣工とされ、当時は通りの向かいに店舗を構えていたため,同建物は居宅として建築されたものです。
通りに面して高塀と表門を構え,前庭を挟んで主屋を配し,北側に雁行させて奥に離れを設けています。
主屋は木造2階建,桟瓦葺の大塀造形式を踏襲した建物で,表側より洋館,玄関棟,居住棟となります。
玄関から奥に北側廊下を延ばし,南側に居室や水廻りを配置しています。
主屋から離れにかけての南面には枯山水で水の流れを表現した庭が設けられ,織部灯篭,春日灯篭などが各所に置かれています。
奥の離れは平屋建で,奥座敷,仏間の2室からなっています。
両室とも丸太長押を用い,奥座敷の床廻りは床柱に檜木の四方柾を用い,黒漆塗の床框とするなど格式の高い意匠です。
また縁廊下の天井は網代張りと化粧屋根裏からなり,見所となっています。
鉾町に残る昭和初期の大規模で極めて質の高い町家建築として高く評価されています。










二軒町屋
ラーメン店と居酒屋に改装されています。ばったり床几はそのままです。





峯勘商店
法衣店のようです。





近くに二宮二尊徳象があります。





後*家
一階庇の横一直線と格子、虫籠窓の縦のラインが美しい京町屋です。









居酒屋「露地」





遠藤株式会社
呉服関係の商売です。









石*家





岸*家





不明(表札なし)











京町屋外観の特徴
屋根一階庇の最前列は一文字瓦葺いています。
横の一直線と格子の縦の線の調合が町屋の外観美の一つです。
格子
戦国時代からで、内からは外がよく見え、外からはよく見えないようになっています。
家の商いや家主の好みでデザインが異なります。
上部が切り取られた「糸屋格子」、太い連子の「麩屋格子」、「炭屋格子」、重い酒樽や米俵を扱う「酒屋格子」、「米屋格子」、繊細な「仕舞屋格子」などがあります。格子を紅殻で塗ったものが紅殻格子。
ばったり床几
元々は商いの品を並べるもので、後に腰掛け用に床几として近隣との語らいの場でした。
ばったりとは棚を上げ下げするときの音からきています。
虫籠窓
表に面した二階が低くなっている「厨子二階」に多く見られる意匠。
防火と道行く人を見下ろさない配慮と言われています。
犬矢来
竹の犬矢来は割竹を透き間なく組んだものから、少し透かしたものまでさなざまです。
直線的な町屋の表情を和らげてくれます。
駒寄
家と道との境界に巡らされた格子の垣。元は牛馬をつなぐためのものでした。
意匠もさまざま、栗や欅などの硬い木が使われることもあります。
鍾馗
厄除けの瓦人形は京町屋の屋根の象徴です。


各種建造物指定の説明
国・登録有形文化財
緩やかな規制により建造物を活用しながら保存を図るため,平成8年度施行の文化財制度で,登録された建物が登録有形文化財です。
登録文化財には,築後50年を経過している建造物で,国土の歴史的景観に寄与しているもの、造形の規範となっているもの、再現することが容易でないものといった基準を満たす建造物が対象となります。
京都市では,近代の建造物を中心に積極的に登録を進め,市内243件(平成31年1月末現在告示分)が登録されています。

景観重要建造物
 平成16年に制定された景観法に基づき,地域の自然,歴史,文化等からみて,建造物の外観が景観上の特徴を有し,地域の景観形成に重要なものについて,京都市長が当該建造物の所有者の意見を聞いて指定を行う制度です。
指定を受けた建造物には,所有者等の適正な管理義務のほか,増築や改築,外観等の変更には市長の許可が必要となりますが,相続税に係る適正評価や,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。

歴史的意匠建造物
 歴史的な意匠を有し、地域の景観のシンボル的な役割を果たしている建築物等を京都市が指定するものです。

歴史的風致形成建造物
 平成20年11月に施行された、歴史まちづくり法に記載された重点区域内の歴史的な建造物で,地域の歴史的風致を形成し,歴史的風致の維持及び向上のために保存を図る必要があると認められるもので,京都市長が建造物の所有者及び教育委員会の意見を聞いて指定した建造物。
指定を受けた建造物には,所有者等の適切な管理義務のほか,増築や改築,移転又は除却の届出が必要となりますが,建造物の外観の修理・修景に係る補助制度が活用できます。


京都を彩る建物
京都市内には京都の歴史や文化を象徴する建物が,所有者のたゆまぬ努力により,世代を越えて継承されています。
しかし,その存在と魅力が十分に伝わっていないものや,維持・継承が危ぶまれているものもあります。
そこで,京都の財産として残したい建物や市民から募集し,市民ぐるみで残そうという気運を高め,様々な活用を進めることなどにより,維持・継承を図ろうというものです。
京都を彩る建物は市民から推薦を受け、審査委員会で選定された建造物です。
京都市内で世代を越えて継承され,京都の歴史や文化を象徴し、概ね50年以上の建造物(国又は地方公共団体が所有しているものは除く)です。




























真如堂の彼岸花

2019-09-30 05:32:30 | 京都めぐり


真如堂は紅葉の名所ですが、四季折々の花が咲き続けるところです。
初秋の今は、萩や酔芙蓉、コムラサキに貴船菊が見頃を迎えます。
また彼岸の期間中には境内のあちこちに彼岸花が咲きます。
田んぼの畦道に咲く彼岸花もいいですが、緑に囲まれた彼岸花も良いものです。
















白彼岸花










三重塔を背に咲いています。





















手水舎





三重塔
















赤とんぼ アキアカネですね。
子供のころ空いっぱいにアキアカネが飛んでいました。
虫とり網で簡単にアキアカネを捕まえることができました。
いつからでしょう、こんなに少なくなったのは。

































彼岸花が終わると秋が深まっていきます。