京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

京町屋 中京(8)幾松、放下鉾町会所 、野口邸、小谷邸、八木邸、旧神崎家、笋町会所、天神山町会所

2019-09-05 18:09:59 | 京都の町 町屋・建造物


京町屋中京区の続き、第8回です。

上木屋町幾松
登録有形文化財
中京区木屋町通二条下る上樵木町
建築 江戸時代1830-1867
鴨川に面して木屋町通東側に建つ料理旅館で、木造2階建で,屋根は切妻造,桟瓦葺で,外壁は杉皮張です。
各客室は鴨川に向かって開放され,夏季には川岸に床が設けられています。
幾松は幕末の頃倒幕運動に大きな役割を果たした維新の三傑の一人、桂小五郎(木戸孝允)と三本木の芸妓幾松(松子夫人)の木屋町住居跡です。
木戸孝允が没した翌日、松子夫人は剃髪染衣し翠香院と号し、二人の想い出に溢れた屋敷で余生を過ごされました。
国土の歴史的景観に寄与しているものとして、二棟が国の登録有形文化財(建造物)に登録されています。













石碑





幾松の前にも大きな石碑と説明板があります。
佐久間象山・大村益治郎遭難の碑










小結棚町会所(放下鉾)
京都市指定有形文化財
中京区小結棚町
慶応3年(1867)、嘉永2年(1849)
祇園祭のとき放下鉾を出す町内です。
町会所は通りに面した会所家(慶應3年・1867)と,奥の土蔵(嘉永2年・1849)から構成されています。
祭りのときは,建築の土蔵の2階から会所家2階の裏縁にかけて,長大な木製の渡廊がかけられます。





野口家住宅 
京都市有形文化財
中京区藤本町
元年(1864)の大火後の再建で,店舗棟と奥の居住棟を玄関棟で接続した表屋造り形式です。
座敷は伏見の小堀屋敷にあったとされるものを明治4年(1871)に移建したもので,12畳半の主室と次の間から成っています。
数寄屋風書院の構えで,長押の釘隠し金物や天袋の引手金具の意匠が秀逸です。
























小谷邸
四条西洞院上ル









八木家住宅 
京都市有形文化財
中京区藤本町
建築 文化6年(1809)文化元年(1804)
当家は幕末には新撰組の宿所(壬生屯所)でした。
主屋(文化6年・1809)は式台を備えた本玄関を配し,その奥に仏間・奥座敷を一列に並べて格式ある構成をとっていいます。
長屋門(文化元年)の外観は,与力窓や出格子窓を開くなど,昔のおもかげをよく残しています。










旧神先家住宅 
京都市有形文化財
中京区壬生賀陽御所町
建築 江戸時代後期
当初の所有者の神先家は壬生の郷士でした。
主屋は文政3年(1820)の祈祷札が残ることや様式から19世紀の初期の建築とみられます。
式台を構えた玄関や,主室・次の間からなる書院造の座敷構成に郷士住宅としての特徴がみられ,武家住宅風の上層民家として貴重です。











笋町会所(孟宗山)
京都市指定有形文化財
建築 明治8年(1875)以降、明治元年(1868)
中京区笋町
笋町は祇園祭で孟宗山を出す町内です。
町会所は明治30年(1897)建築の会所家と、土蔵(明治元年・1868),地蔵堂から構成されています。
会所家・土蔵・地蔵堂が敷地の奥の方にまとまって建ち,また塀に沿って真竹が植えられています。











孟宗山
呉の国の孟宗が病気の母が欲しがる筍を雪の中から奇跡的に掘りあてたという中国の故事から、別名「筍山」とも呼ばれています。
ご神体は左手に鍬、右手に筍を持ち、喜んで筍を持ち帰っていく姿が表現されています。
こちらでは、親孝行の護符が授与されます。









天神山町会所(霰天神山) 
京都市指定有形文化財
中京区天神山町
建築 明治19年(1886)頃、文政6年(1823)以前
当町は祇園祭のとき霰天神山を出す町内です。
現在会所家・土蔵・大日堂が建っています。
会所家は明治19年(1886)頃の建物で,「町席」と称する10畳の座敷に釣床を設け,玄関には式台を備えて格式を整えています。
土蔵は江戸時代後期の造営で中に天神祠を安置しています。













霰天神山
永正年間(1504~1520年)に京都で大火が起き、霰(あられ)が降り、たちまちにして火が消化しました。
霰と一緒に一寸二分(約3.6cm)の天神像が降ってきて、その像をおまつりしたことが「霰天神山」のはじまりとされています。
別名「火除天神」ともいわれ、火除けの神様として信仰を集めています。








秋めいて ヒガンバナ、コヒガンバナ、リコリス、キツネノカミソリ、ホソバキスゲ、タコノアシ、バンパスグラス、ハナシャクヤク

2019-09-05 05:41:26 | 2019 花


一足早く植物園でヒガンバナ、コヒガンバナ、リコリスが咲きそろいました。
まだ残暑が厳しい日が続いていますが、季節は秋です。

ヒガンバナ(彼岸花)




















コヒガンバナ(小彼岸花)





リコリス 
リコリス属は種類が多く、早い種類は7月から遅い種類では10月から開花します。
キツネノカミソリ、ナツズイセン、ショウキラン、彼岸の頃にあぜ道に咲くヒガンバナ(曼珠沙華)などいろいろあります。
日本ではヒガンバナ曼・珠沙華が定番ですが、欧米ではリコリスは人気の高い花です。
赤、白、黄、オレンジ、ピンク、紫と豊富で、光沢のある花弁が美しく、園芸品種も多くつくられています。




































キツネノカミソリ















ホソバキスゲ









タコノアシ
京都府絶滅寸前種です。





バンパスグラス





ハナシャクヤク










モミジアオイ










ミツバハマゴウ





ヘクソカズラ





睡蓮