鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第4026回】 人間は、自分のことを正しく理解できていないことを知る

2022年01月07日 | 住宅コンサルタントとして

人間は、かなりいい加減な生物というか、

自分のことを正しく理解できていない人が大半な生物です。

 

例えば、靴を買いに街中に出かけたのに、

結局、購入したのはTシャツとワイングラスだったり、

今日はラーメン食べようと思って飲食店街に出かけたのに、

なぜかカツカレーを食べていたり・・・。

 

そして、自分の行動を後から、

 

「ちょうど、Tシャツ書いたいと前から思っててん・・・」

「やっぱ、男はカツカレーでしょ!」

 

という感じで正当化する訳です。

 

例えば、お客様に

 

「どんな家を建てたいですか?」

 

と質問をしたとしても、

ある時は、お客様が前日に見ていた、

Instagramのフォロワーの写真のイメージを言ったり、

ある時は、先日遊びに行った友人の家の

外観デザインや内観のイメージを言ったりします。

 

自分が本当は何を欲しているのかを

理解できているお客様は非常に少ないということです。

 

ですから、お客様に対してヒヤリングをして、

お客様の要望を全て取り入れたプランを制作しても、

 

「なんかちょっとイメージと違うような・・・」

 

という話になったりする訳です。

 

お客様の表面的な浅いニーズを拾っても、

あまり意味が無いのです。

 

だから注文住宅に関しては、

やはり営業マンの占めるウエイトが高いのですね。

 

で、真のニーズが分かっていないお客様に対し、

我々はどう接していけば良いのか?

 

これは、コンサルタントとクライアント様の接し方に似ていると、

個人的に思っています。

 

例えば、クライアント様から事前に

いろんなリクエストがあったとして、

そのリクエストの準備だけでコンサルが終わったとしたら、

それはクライアント様からすれば、想定内な訳です。

 

私の場合、

クライアント様から事前の依頼があったとして、

もちろんその依頼の準備はしっかりとして、

対応させていただきますが、

クライアント様から頼まれていないことでも、

 

「今の御社にとって、こういうことにチャレンジすることは、

御社の5年後に絶対に必要だと思うんですが・・・」

 

というように、頼まれていないことを

提案させていただくようにしています。

 

すなわち、お客様の現状を徹底的に考え、

 

「社長や現場のスタッフさんは、

集客のことばかり気にかけているが、

この会社の最大の問題は、紹介が少ないことだから、

ここの強化を提案しよう!」

 

というように、問題が見えてくるのです。

 

情報収集力が高いお客様は、

いろんなことをおっしゃってきますが、

プロとして、そのお客様が建てるべき家は何か、

ということを理由付けをしっかりとして説明できる。

 

それくらい、一組一組のお客様のことを

日頃から考えて仕事をしていきたいですね。

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