フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

水汲み

2008-06-25 23:53:58 | Weblog
こちらで大雨による水害があるかと思えば、深刻な水不足に悩む国もあります。
西アフリカのマリ共和国はやはり水不足に悩んでいます。そこで日本のNPO法人(特定非営利活動法人)が井戸をマリ共和国に贈ろうと、現在不要になった入れ歯を回収しているそうです。入れ歯と井戸とは不思議な気がしますが、これは井戸をつくる費用を入ればから捻出するのです。何でも入れ歯をリサイクルすると1個当たり2500円ぐらいの価値があるということです。
ところで毎日の生活の為の水汲みは大変な重労働ですが、この仕事をマリ共和国では子供の仕事になっており、1日の大半の時間を費やしているのです。つまり学校に行く事も出来なくなるのです。
日本でも上下水道が完備していない頃は、特に若い女性の仕事でもありました。思い出すのは三島由紀夫原作の「潮騒」です。神島で主人公の初江が階段状の通路を、水をぶらさげて下りるシーンがあり、ここで新沼と顔をあわせます。当時水汲みが女性の仕事になったのも男達は殆ど漁に出て留守になるからでしょう。
水汲みは慣れているといってもかなりの重労働でしょう。こうしてみると水の有難さ、水道の有難さをつくづく感じます。
今盛んに言われている「もったいない」精神も、水の使用にも活かさなくてはなりません。ちょろちょろ出て止まらない水道はちゃんと直さなくては!
「もったいないですよ」

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