フリーアナウンサー 松原敬生の『今日のエッセイ』

思っている事、感じている事などを自由に綴ります。

静かなる男

2008-06-11 22:41:40 | Weblog
念願だったEUの新基本条約、いわゆるリスボン条約が批准されるかどうか瀬戸際に来ています。
EU加盟27ヶ国のうち1ヶ国でも批准されないとこのリスボン条約は発効されません。そして27ヶ国のうちアイルランドだけが国民投票を行うのです。その日が6月12日で、事前の世論調査では五分五分ということですから他の加盟国は気が気でないでしょう。小さな国がものすごく注目されているのです。
アイルランドといえばハリウッドの有名監督のルーツの国でもあります。西部劇の名監督、ジョン・フォードです。そしてジョン・フォードといえばジョン・ウェインです。さしずめ日本での黒澤明監督と三船敏郎といえるでしょう。西部劇の歴史を変えたといわれる「駅馬車」「荒野の決闘」「黄色いリボン」「静かなる男」などの名作は何度見てもワクワクさせてくれます。
ところが時は流れるで、少しずつこの名優ジョン・ウェインを知らない人も増えていきます。男の世界の哀歓を表現できるジョン・ウェインは永遠に不滅ですといっても、時は少しずつベールをかぶせていってしまうのですね。
そのジョン・ウェインの命日が今日なのです。1979年(昭和54年)6月11日に亡くなっています。
60年代始めは、アメリカはケネディとジョン・ウェインに象徴されていました。まさに勇気と正義の国だったのです。その思いは日本にいる我々にも伝わり、映画館から出る時には主人公になりきった自分がいたものです。
なりきるといえば、ジョン・ウェインと裕次郎の二人だったのですが。