豆の育種のマメな話

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書籍紹介「大豆のすべて」

2011-03-30 10:01:02 | 恵庭散歩<本のまち、私の本づくり>

「大豆のすべて」 喜多村啓介ほか編集

編集者の序文から引用する。「・・・近年,大豆の機能性に科学の光が当てられ,その多様な効果が次々に明らかにされている。・・・本書は,食品としての大豆に関する科学的な成果の到達点を余すことなく詳述しており,学生から研究者まで学術的な専門書として役立つとともに,大豆の伝統的な食品や加工食品ならびに新規素材の開発に携わる者にとって,今後の展望を考える上で格好の参考書になろう。・・・一方,南北アメリカ諸国における大豆生産の急増は,国際的な大豆需給の変化を促すとともに,熱帯雨林の破壊という地球規模での環境問題にも波及している。さらに,品種育成では遺伝子組み換え技術が広く普及しており,先端科学と人間の健康あるいは生態系との関係が焦点になっている作物でもある。本書は,このような大豆生産に関わる重要な諸側面を最新の知見に基づき詳細に解説しており,大豆の生産および加工利用の振興に関わる者には必読の内容を網羅している。・・・」

 

本書は,100名にも及ぶ各分野の専門家が分担執筆している。大豆の全体を網羅して詳細に論じた書物としてはわが国最初のものであり,待望の一巻である。編集委員長は,本誌「北農」第754号まで総説「作物の成分育種の進展と今後の展望」を12回にわたり執筆頂いた,北海道大学大学院農学研究院の喜多村啓介教授。

 

本書はまさに,「大豆のすべて」を理解するための時宜を得た格好の書である。2010218日発刊。 発行元 株式会社サイエンスフォーラムA4 358ページ価格38,000円+税

 

内容:第1章:ダイズの起源と生産および利用,第2章:ダイズ育種の現状と展望,第3章:世界のダイズ生産技術の現状と展望,第4章:大豆の化学,第5章:大豆の機能性(タンパク質,脂質,炭水化物,イソフラボン,サポニン,豆腐豆乳のカルシウム生体利用効率,発酵大豆食品,疫学介入試験に基づく大豆製品の機能性),第6章:大豆を原料とした伝統食品の現状と展望,第7章:大豆を原料とした新素材の開発,第8章:大豆の製品開発と品質保証,第9章:大豆の将来

なお、筆者は、本書の第2章第1節の海外における大豆育種「南米における大豆育種の現状と展望」を分担執筆した。

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