豆の育種のマメな話

◇北海道と南米大陸に夢を描いた育種家の落穂ひろい「豆の話」
◇伊豆だより ◇恵庭散歩 ◇さすらい考
 

冊子「北条水軍の拠点・下田城」が面白い

2024-04-21 13:21:06 | 伊豆だより<里山を歩く>

友からの便り

今年(2024)七草粥の頃だったろうか、旧友から郵便小包が届いた。正月早々の贈物を開封すると冊子が入っていて、一冊は下田城の解説冊子「北条水軍の拠点・下田城」、もう一冊は横浜にあるエッセイ教室の同人誌で旧友の紀行文も掲載されている。能登半島地震や日航機の事故など衝撃の年明けに、懐かしき友からの便りは心温まるものがあった。友は下田北高校の同級生である。

早速、次のような礼状を書いた。

・・・この度は、冊子「北条水軍の拠点、下田城」「芽ぶき」等をご恵送賜り有難うございます。早速拝読、ご活躍に敬意を表します。下田城読本は写真や図もすばらしく、年代を問わず多くの方々に手に取って頂けることでしょう。小生も大変勉強にもなりました。貴兄が下田城保存推進会で頑張っておられることは承知していましたが、立派な冊子出版は同慶の至りです。関心が深まることを期待します・・・

◆冊子「北条水軍の拠点・下田城」について

発行:下田城の保存を推進する会、編集制作:碧水社、編集協力:外岡龍二、初版:令和5年10月23日発行、A4判30ページの冊子である。

目次から内容を追ってみよう。①下田城を歩く、②下田城の戦い、③下田城将・清水康秀、④北条早雲と戦国の伊豆、⑤小田原城を歩く、⑥海の関所・下田、の構成となっている。写真や図を豊富に取り入れ、読みやすい構成だ。

本書の出版背景と目的を理解するため、「はしがき」「あとがき」を抜粋しよう。

・・・(はしがき抜粋)私たちの町下田は、昔から海と深く関わってきました。戦国時代に伊豆に入国して、関東の覇者となった小田原北条氏によって、下田は海上交通の要となりました。下田城が築かれ、行き来する船の検査や監視を行い、海上の戦いになった場合には、水軍の基地になりました。1590(天正18)年、天下統一を目前にした豊臣秀吉がおおよそ20万の兵を率いて、小田原の北条氏目がけて押し寄せます。下田城は1万4000の豊臣水軍に取り囲まれましたが、わずか600余の守備兵で城を守って戦いました。50日後、城は開城しましたが、下田城は優れた海賊城としての力をいかんなく発揮したのでした。

下田城は1973(昭和48)年に下田市の史跡に指定されました。その後、下田城の保存を推進する会も創立されて、市民の間にも下田城址を守る動きが進んでいます。

この本では、下田城を舞台に戦われた海戦の有り様を復元CGによって紹介し、現在の下田城址を歩いて、代表的な海賊城である下田城の姿をたどります。また、伊豆の歴史と深い関わりをもつ北条早雲の活躍と、小田原北条氏の本城となった小田原城についても解説します・・・

・・・(あとがき抜粋)本書は我が郷土の「下田城」について、小学生から成人まで楽しく読んで、そして理解を深める格好の書と確信しております。同時に下田城を通して、戦国時代のロマンを感じていただけることと思います。

令和6年には当会発足15年を迎えますが、その記念事業として本書を発行することになりました。本書が皆様、特に若い人の下田城への関心を一層深める一助になれば、本会会員一同にとって、このうえない喜びです。令和5年9月吉日、下田城の保存を推進する会 会長 澤村紀一郎・・・

◆関連して

下田城についての詳しい解説書は他にも数多くあるが、本冊子は簡易明瞭でとても分かりやすい。伊豆旅に携え行けば、楽しみが深まること間違いない。

そして、蛇足ながら、拙ブログ2020.7.24「下田の城、深根城と下田城」、拙ブログ2021.4.2「一冊の本、伊豆の下田の歴史びと」、拙ブログ2021.4.3「一冊の本、伊豆下田 里山を歩く」もご覧頂ければ有難い。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 恵庭の古道-10 江戸後期「シ... | トップ | 恵庭の碑-27, 恵庭開拓記念公... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

伊豆だより<里山を歩く>」カテゴリの最新記事