豆の育種のマメな話

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「大豆の都」と呼ばれる町がある

2011-06-26 07:51:02 | ラテンアメリカ旅は道連れ<南米旅日記>

大豆の都(Ciudad de la Soja, Provincia de la Soja)と呼ばれる町がある。例えばアルゼンチンではSanta Fe州のArequito市、ブラジルではMat Grosso州のCuiaba市。日本でいえば、「ランランラントセ、カネガフル、トカチノヘイヤニカネガフル、・・・あれさ日本一豆の国」と十勝小唄に唄われた、豆王国「十勝」がそれに当たろうか。

 

アルゼンチンのSanta Fe州は湿潤パンパ地帯にあり、古くから大豆が栽培され、生産量は全国一。州都のSanta Fe市およびRosario市はパラナ河に面していて、大豆の集積地であり積出港でもある。Arequito市はRosario市の西90kmにある人口7,000人ほどの小さな町であるが、生産力の高い豊かな農地を抱え、「全国大豆の祭典」が毎年10月に開催されている。いわば、アルゼンチンの大豆の都である。写真のような記念品(絵皿)を作り、訪問者に配布している。

 

Mat Grosso州はブラジル中西部、セラード開発により大豆生産が躍進した州である。Cuiaba市はパンタナール湿原の玄関口、ギマラインス国立公園を背景にした観光都市として知られている。この町を訪れた時、大豆の都Cuiaba市と紹介された。全国大豆会議が開催されるのだという。

 

パラグアイでこの冠をかぶせるなら、アルトパラナ県のColonia Yguazu市になろうか。Yguazu市は日本からの移住者が拓いた町である。農協前には、「この国の不耕起栽培はこの地から始まった」の石碑がある。さらに、日本へ輸出している非GMO大豆「Aurora」の生産地でもある。「大豆の都Colonia Yguazu」を名乗ってみてはいかがでしょう。

 

ほかにも例がある。アルゼンチンのCordoba州に、小麦の都を冠に掲げた町(Leones市)がある。Rosarioから国道9号線をCordobaに向かい約160km、パンパの畑作地帯の北部に位置する。だいぶ昔のことになるが、この町を訪れた時「全国小麦祭」が開催されていた。式典には農牧大臣も出席、農機具の展示とパレードが行われ、「小麦の女王」が選ばれていた(写真)。

 

アルゼンチンは牧畜の国である。きっと、「全国豚祭」もあるかも知れない。その時は、「豚クイーン」を選ぶのですかね・・・?と尋ねたら、友は笑っていた。

 

コメント
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