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趣味の話など

「巣立ちの歌」の伴奏のナゾ(その1)

2019-04-09 | 音楽
皆さんは卒業式で歌った歌は何だったでしょうか?
私は小中高と(一貫校ではないにも関わらず)偶然にも同じ曲で、
「仰げば尊し」と「巣立ちの歌」の組み合わせでした。

前者は、文語調の詞が難解であることと、「我が師の恩」を恩着せ
がましく歌わせるのはいかがなものか(という職員側の遠慮)、と
いったことで、敬遠されがちと言われています。
後者は1965年の作で、我々の世代(昭和40年代生まれ)では広く
浸透していたようですが、後年「旅立ちの日に」(1991年作)という曲
に取って代わられ、さらに近年ではJ-POPの曲がふつうになりつつ
あるようです。

初めて「巣立ちの歌」を聞いたのは小学5年で、1学年上の卒業式
のリハーサルに同席した時だったと記憶します。卒業式にふさわしい
胸熱な曲と平易ながらも格調ある詞で、さらに流麗なピアノ伴奏が
曲を引き立てていました。とくに後奏で、最後の和音(E♭)の直前
で、唐突な和音(B7add9、B7)がガンガンと2拍入るのには、詞の
「輝かしい明日」だけでは必ずしもないことを暗示しているようで、
ギョッとさせられました。
別にピアノを習っていたわけでも何でもありませんが、あの伴奏を
弾けたらどんなにカッコイイかと思ったものです。

その後大人になって、多少音楽の知識を得てふと思い立ち、楽器店
をいくつか回って「巣立ちの歌」の伴奏譜を探したのですが、どうも
私の卒業時の記憶とは曲構成も伴奏自体も異なるのです。

楽譜:前奏(8小節)-1番-間奏-2番-後奏(和音だけ2小節)
私の記憶:前奏(5小節)-1番-2番-後奏(旋律あり5小節)

明らかに異なるのは、まずは曲の構成(前奏・後奏の旋律および
小節数、間奏の有無)、さらに奏法は楽譜ではサビ(いざさーらばー
♪)の部分の伴奏が8分音符の和音の連打になっており、私の記憶
ではここは分散和音(アルペジオ)ゆえに流麗だと感じていたのに、
今の楽譜はダサく改悪されてないか?とさえ思いました。
当時の職場の女性陣が偶然ピアノ演奏の話をしていて、もしやと
思い「巣立ちの歌」の伴奏がどうだったかたずねたところ、やはり
サビで分散和音になっていたということで、私の記憶違いではあり
ませんでした。
それを聞いてさらに楽器店で楽譜を捜索しましたが、手がかりがなく、
以降私の中で長らく謎となっていました。
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