(有)花沢不動産

趣味の話など

秘境駅近くの謎の廃墟?

2019-08-14 | 一寸お出かけ(東北)
仙台と山形の市境(と同時に宮城・山形の県境)近くに奥新川(おくにっかわ)
という駅があります。



駅前には家がわずか数軒、政令市・仙台市内にありながらの秘境駅です。
近くには、あのニッカ仙台工場も取水している清流・新川が流れ、かつては
ハイキングやキャンプ、芋煮などが盛んだった場所として知られています。
(薪は駅前の唯一の商店で調達)



仙山線の列車に乗っていると、奥新川駅の少し山形寄りに、火事の跡のような
廃墟が一瞬見えることが随分昔から気になっていて、今回初めて近くまで行って
きました。

奥新川駅から、線路沿いの未舗装の道を7~8分程歩き、見つけました。
「奥新川直流変電所跡地」の看板。



隣接して新しい建物もあり、ガラス越しに覗いてみると「回転変流器」の看板が
掲げられた機械が保存されていました。



仙山線は1937年に全線開通しましたが、当時としては長大な仙山トンネルを擁する
作並~山寺間は全通当初より直流電化されており、当変電所はその名残といえます。
その後1950年代になり、仙山線は日本初の交流電化の試験に用いられ(参照)、
さらに1968年には全線が交流電化に統一され、当変電所はお役ご免となり廃墟と化
しました。
それから相当の年月を経て、(国鉄としては)東北初の直流電化という歴史的価値
によって、歴史遺産として整備されるに至ったようです。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

続・「サザエさん」(アニメOP曲)の謎

2019-08-07 | 音楽
放送開始以来、不変と思われてきた「サザエさん」のOP曲が、音源はほぼ同じながらも、
放送開始時と現在の放送、さらにレコードで、それぞれ曲構成が異なることを以前指摘
しました。(前回の記事

最近、A社プライムで、リマスターされた初期の「サザエさん」が一挙公開された影響か、
動画サイトでも目にする機会が増えたことで、以下のようなことが分かってきました。

・1970年?から、シーズン毎にOP映像の衣替えが行われるようになった。
 但し、現在のような各地訪問ではない。
・衣替えの結果、OP曲の音源自体は同じながら?、編集によって曲構成が異なるバージョン
 がその時々で派生するようになった(驚き)
・冒頭の「わたくし、サザエでございます」もシーズン毎に新録

動画サイトで見つけられた限りでは、以下のような状況でした。
着色部はその前のバージョンとの違いを示します。(1970夏の着色は最初期との違い)

1970年夏バージョン
 「わたくし、サザエでございます。あれ?
 前奏8小節
 2番(子供を集めて…)
 間奏4小節

 (つなぎの1小節はなし)
 4番(明るい笑顔に…)のサビの前まで
 ジャガジャッが2小節
 アウトロ

 2コーラス(厳密には1.5コーラス)構成となり、それらの間にはお馴染みの間奏が入る。
 幻と思われた2番&4番が使われ、しばらくのあいだ継続していたのが驚き。4番が後年に
 なって追加録音された説は完全に誤りであることがわかる。

1971年春バージョン
 「んー、はっ(花の匂いをかいでいる)、あ、わたくしサザエでございまーす
 前奏8小節+2拍(パララッのかけあいが編集により水増し)
 2番(子供を集めて…)
 間奏4小節
 (つなぎの1小節はなし)
 4番(明るい笑顔に…)のサビの前まで(*1)
 ジャガジャッが2小節(*2)
 アウトロ

 *1: 現在もみられる巨大な果物登場。ただし、Bメロの「楽しい仲間と…」の辺りで出てくるので、タイミングがかなり早いような違和感。
   なお、ここにタラが加わるのは、かなり後になってからのようです。
 *2: これもおなじみ、東芝ロゴ(ただし昔の傘ロゴ)と一家がジャンプしながら迫ってくる映像が登場。

1971年夏バージョン
 「ホータルこーい、はっ、まあ、わたくしサザエでございまーす、(鼻先にホタルがとまる)あらっ
 前奏8小節(水増しなし)
 2番(子供を集めて…)
 間奏4小節
 (つなぎの1小節はなし)
 4番(明るい笑顔に…)のサビの前まで
 ジャガジャッが2小節
 アウトロ

 ほぼ1971年春と同様の曲構成だが、イントロの水増しはされていない。

1971年秋バージョン
 「んーっ(花の匂いをかいでいる)、わたくしサザエでございまーす、うふっ
 前奏8小節
 2番(子供を集めて…)
 間奏4小節
 つなぎの1小節アリ
 4番(明るい笑顔に…)のサビの前まで
 ジャガジャッが2小節
 アウトロ

 これも微妙に変えてきてます(笑)

1972年春バージョン
 「あたくし、サザエでございます、あれっ
 (前奏の代わりに、スネアの)ダガダッ
 1番(お魚くわえた…)

 (間奏4小節の代わりに)つなぎが2小節アリ
 3番(買い物しようと…)サビあり
(*3)
 ジャーン+ジャガジャッで2小節(半音下がりなし)
 アウトロ

 *3: 2コーラス目(3番)にサビが加わったことで、巨大果物の登場が現在と同様のタイミングになる。
    なぜかタマが一度フライング。

 これまでから全体の曲のピッチが半音下がり、構成も含めて、現在のものに近い感じだが、間奏部分がまだ異なる。

1972年夏バージョン
 「わたくし、サザエでございまーす、レッツゴー
 (前奏の代わりに、スネアの)ダガダッ
 1番(お魚くわえた…)
 間奏4小節アリ
 (つなぎナシ)
 3番(買い物しようと…)サビあり(*4)
 ジャーン×1小節+ジャガジャッ×2小節(半音下がりなし)
 アウトロ

 *4: タマのフライングがなくなる

 現行版にさらに近いといえば近いですが、ピッチは元に戻されています。


一説には1971年に現在と同様のバージョンに変更されたといわれていますが、それも
誤りと分かりました。
まるで行き当たりばったりのようなこれらのバリエーション、一体いつになったら現行
と同じものに収束するのか、なかなか一筋縄にはいきません(笑)
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする