(有)花沢不動産

趣味の話など

三鷹を散策する

2023-12-31 | 一寸お出かけ(関東)
今年最後の投稿です。

なかなか顔を出せなかった上野のかつての馴染みのセッションバー訪問と抱き
合わせで、近日中に閉鎖予定だという三鷹の跨線橋を見てきました。跨線橋の
存在は知ってましたが、行くのは初めてです。
三鷹には25年ほど前に当地を本拠地にする会社に行ったことがありますが、
プライベートで降りたのは初めてです。さらに余談ながら、当時のギター雑誌
に必ず広告が出てた三鷹楽器もここが本拠地だと思いますが、20年前に閉店
したようで、とうとう知らずじまいとなってしまいました。

三鷹駅南口から線路沿いを西に徒歩2~3分ほど、跨線橋の南側。


この週末に閉鎖とあって、跨線橋の上はすごい人出でした。写真は例によって
人が捌けた瞬間を狙って撮ったもので、黄色のコートの方は警備員です。


跨線橋の上からの眺望。快晴で遠くに富士山も見えてました(が、この日は
気温が高く霞んでいたので、写真には撮りませんでした)
左写真の電留線1番線は、三鷹事件で暴走した電車が動き始めたところです。


跨線橋の北側。


三鷹事件の話のついでで、暴走した電車は、左写真の先頭車の辺りで車止めを
乗り越えて脱線しました。脱線地点の少し手前には交番があり全壊しましたが、
当時警官は全員出払っていて無事でした。交番の位置は当時と変わっていない
ようです。


跨線橋閉鎖の話題で、太宰治が三鷹ゆかりであることを初めて知りました。
太宰が入水した玉川上水も三鷹駅のすぐ近くから南東に向かって流れており、
入水の地も徒歩圏内にあります。

石碑らしきものが道端に置かれていますが、太宰入水の地である旨はっきりと
は示されておらず、見落として通り過ぎそうになります。

太宰の墓も三鷹駅から南へ1km強ほどにあり、せっかくなのでお墓参りをして
きました。禅林寺の山門と本堂。

お墓の写真を撮るのは遠慮しましたが、太宰の墓の向いには森鴎外の墓、近くに
三鷹事件の犠牲者の慰霊碑もあります。
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風っこ仙山線紅葉号に乗る

2023-12-30 | 一寸お出かけ(東北)
桜開花か紅葉シーズン、臨時列車(特に機関車牽引)がないかと毎年物色して
いますが、今秋は仙山線でED75が牽引する「風っこ」に乗ってきました。
「風っこ」は気動車で、本来は自走可能ですが、非力なキハ40系では奥羽山脈
を挟んだ急勾配の自力登坂は難しいということかと思われます。

山形にて。留置線からホームへ転線の様子。


編成全景。


JR職員による送り迎えも。


室内の様子。
トロッコ風ですが、この季節、窓ガラスを取り付けての運転で、暖房も効いて
いました。


作並での長時間停車で、下り列車との交換と上り列車の退避を行います。

過去の類似の臨時列車では、3番線での退避が多かったのですが、今回は2番線
で、このように編成写真が撮りまくりでした。

仙台に到着後、ED75と風っこが切り離され、それぞれ単独かつ自走で、時間差
をおいて仙台車両センターに回送されるという変わったシーンが見られました。
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DLやまぐち号

2023-12-25 | 一寸お出かけ(中国)
今シーズンの「やまぐち号」はC571、D51200ともに故障で、ディーゼル機関車に
よる代走という少々残念なシーズンでしたが、今や機関車牽引自体、それもDD51
は貴重、そのうち「乗っとけば良かった」となる前に乗ってきました。

新山口にて。


乗るのは当然機関車次位の客車ということで、津和野方のスハテ35の室内。
ダブルルーフ風かつ背もたれまで木製なのは、オハ31が参考とのこと。


地福駅での撮影タイムにて。


津和野にて。
到着後、転車台作業がなく、比較的にすぐに3番線から1番線に転線するので、
DD51込みの編成の写真が2番線から撮れました。

津和野駅は近年無人駅(簡易委託)になっていたんですね。

DD51切り離し後、編成の両端から。


あたかも津和野からの復路発車の如くかっこよく撮れてますが、よく見ると
片方の尾灯が点灯しており、実は1番線から2番線へ推進で転線中。


新山口方の展望車オロテ35はグリーン車で、定員が僅か23名のため、なかなか
切符が取れませんが、今回通路側ながら1席だけ空きがあり初めて乗ることが
できました。SLほどには人気がないのもあったかと。

展望室は往時のマイテの雰囲気を十分に感じさせます。
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ラスト117系

2023-12-23 | 一寸お出かけ(中国)
またまた「去り行く者たち」のお話。
かつての新快速用JR117系に、7月の完全引退の直前に岡山まで乗りに行って
きました。

当時、早朝の運用と夕~晩の運用があり、写真も撮るつもりで早朝を選びました
が、岡山発がなんと5:55で、前泊もせずよく早起きして乗れたものだと我ながら
思います。まさに早起きは三文の徳。

登場当時、特別料金不要の車両としては破格だったオールクロスシートが特徴的
な室内。濃い木目調の妻パネルは117系の特徴ですね。


朝の運用は福山での折り返しでした。
当日の曇~雨の天候のせいでむしろ影ができず、駅撮りで編成全体の写真も撮れて
良かったです。

堂々の8両編成でしたが、通勤にちょうどよい時間帯なのか、福山に近づくにつれ、
立客が出るほどそこそこ混んでいたのは意外でした。

0代4連と100代4連の併結で、せっかくなので往路と復路で乗り比べをしました。

0代はDT32、100代はボルスタレスのDT50で台車形式が異なりますが、乗り心地
の差はそれほど感じられませんでした。
いずれもMT54モータの爆音の印象が強くて、一時代前のいかにも国鉄の電車という
感じです(笑)

復路で岡山に到着後、少し粘って回送列車も見送りました。
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普通客レを堪能する

2023-12-14 | 一寸お出かけ(中部)
大井川鉄道はSL列車の運転で有名ですが、ふだんは電車で運転されている
普通列車が電気機関車牽引の客車で運転されるという「普通客レ」が6月に
行われたので乗ってきました。いまや機関車牽引による客車列車(客レ)は
JRも含め貴重な存在ですが、普段使いされている列車として何往復も乗れる
(もちろんその分の乗車券は必要ですが、あえて車補を切ってもらっている
客も少なからずいました)というのも、これまた貴重な体験です。
好評につき、7月中旬まで期間延長、11月にも運転されています。

建前は普通列車ながら、車内販売もあって飲食には困らず、弁当や地ビール
をお供に、黄昏時のちょっとした旅情に浸ることもできました。

折り返し時、機関車の全開の窓から運転台。


プッシュプルの反対側の機関車。

ちょっとあか抜けた外観と塗装のこの機関車は、西武鉄道の出身です。

今回の普通客レの最大のお目当ては、このスハフ43。

かつての特急用客車で、ロマンスシートが進行方向固定で並んでいましたが、
格下げ時に向かい合わせ固定に改造されました。旧客によくあるボックスシート
に比べて、やや立派なのが分かるかと思います。

縦書きの駅名標と旧客との組み合わせは、あたかも昭和の現役当時にタイム
スリップしたかのよう。もっとも当鉄道では令和においてもバリバリの現役
です。


この好企画、残念ながら11月末に発生した列車分離インシデントの影響で
中止となっており、早期の原因究明と再開が待たれます。
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ロイヤルウイング 最後の操舵室・機関室見学ツアー

2023-12-04 | 一寸お出かけ(関東)
今年は「去りゆく者たち」ばかりをずっと追っていた気がします。

元瀬戸内海航路のレトロな観光船、ロイヤルウイングのサイトで「操舵室&機関室
見学ツアー」という企画を偶然見かけて、ずっと乗船の機会を伺っていたのですが、
引退というぎりぎりのタイミングで参加することができました。


週一・平日開催のマニアックなツアー、私のような物好きってそんなにいる?と
思っていたら、受付には30人近くも集まりびっくり。毎回ソールドアウトだった
ようです。

まずはヘルメットに軍手着装で機関室を見せて頂きました。
操舵室の写真はOKだったのですが、機関室は「あまりにも見苦しく」遠慮してくれ
とのことで、それだけが心残りでした。その代わり下段まで降りて、水密扉もある
狭い軸室や、発電機、そして主機回りと、こんなところまでいいの?と思う程見せて
頂きました。撮影NGだったのは安全上の理由もあったのかと思います。
60年前の船ということで、特に主機回りに関しては驚いたことがいくつかありました。
・エンジンコントロールは遠隔ではなく、常時機側のマニュバリングスタンドで実施。
 テレグラフは映画に出てくるような立派なモノです。
・プロペラは固定ピッチ。
・主機も換装されてなくオリジナルのまま。部品はもはや純正品が入手できず、
 つい最近ではシリンダーライナをワンオフでサードパーティに製作してもらい、
 1本ン百万かかった。
といった裏話まで聞かせて頂きました。
これまた貴重なトライエンジンの様子まで見せて頂き、機関室見学を終了。

続いて操舵室の見学。一般ウケはこちらのほうがいいですよね。

操舵スタンド&エンジンテレグラフ

これまた映画に出てくるような立派なやつです。

バウスラスタンド


マニュバリングテーブル

港内ですし、飛ばさず労わって使っている感じでしょうか。

ブリッジからの眺望

ふつうならば出航準備中はバタバタして見学者は追い出されそうなものですが、
当ツアーでは離岸してしばらくまで見学させてもらい、出航の長声三発も見学者
3人が交代で鳴らさせてもらいました。サービス精神旺盛ですね。

船内の様子

内装を見る限り、60年も昔の船というのは感じさせません。

着岸後。


最後の最後で記憶に残るレアなイベントに参加できて、本当によかったです。
60余年の長きに渡りお疲れさまでした。
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日本真珠会館

2023-12-03 | 一寸お出かけ(関西)
久々の告知以外の記事です(笑)

四谷コーポラス的なレガシー建築物が神戸にもないかなと物色したところ、
某web百科事典で、日本真珠会館を見つけました。1952年築です。


神戸市役所との位置関係が分かる写真。


官民合同出資で建てられたこの建物、設計者の光安氏は兵庫県職員で、後に現・
兵庫県庁舎も設計しました。モダニズムを体現したこの建物は、有形文化財と
しても登録されています。


震災にも耐えたこの名建築も、70年という年月には勝てず、残念ながら2023年3月末
で閉鎖されることになりました。
最終週に名残り惜しく、外観と常時公開の1階のパールミュージアムを眺めていた
ところ、本来は事前予約制だった当建築ツアーにキャンセルによる空きが出たとの
ことで、内部が見られるまたとない機会、有難くご一緒してきました。

最上階(4階)のホールでのイントロダクション。
案内人は設計者のご子息で、一時期、当建物の管理もされていたそうです。


屋上。


70年前の竣工当時は目立つ存在だったそうですが、現在ではタワマン含む周囲
の高層建築に埋もれてしまっています。

屋上機械室。


エレベータの巻上機が何ともいかめしく、配電盤は何とヒューズによる保護。
後年、合うヒューズがなくなり、苦労されたそうです。

灯具も光安氏によるデザインで、光量が均一になる工夫がされています。


左: モダニズムを体現するらせん階段。老朽化が進んでいてちょっと怖い?
右: 3段式の窓は上から下まで全て開閉可能。(「危険」の注意書きにも関わらず、
  光安氏が実演)


地下室。
左写真は石炭炊きボイラで。時代を感じさせます。
明り取りの窓がこれまたおしゃれです。右写真はそうと分からない地上からの外観。


こまかい意匠や造作に至るまでまさにモダニズムの体現、公務員離れしていて
驚かされます。

2023年3月の閉鎖後もしばらく雄姿を留めていましたが、ついに11月末から
解体工事が始まりました。
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