麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

ミタビノナツヨ

2014年03月09日 | 制作公演関連
今年生誕450年になるシェイクスピア。

数多ある傑作の悲劇喜劇の中でも
『夏の夜の夢』は今も上演が続く
代表作のひとつだ。

石山雄大率いるオールアクトカンパニーが
六月に俳優座劇場にて再演する。
2008年初演以来二度目になるそうだ。
その舞台の制作を受けた。
このカンパニーとの仕事は初めてになる。

え、何が「三度」なの?
それは僕的に『夏夜』やるのがってこと。

2001年、劇団東演時代に
『夏夜』ほか『から騒ぎ』と
『お気に召すまま』を盛り込んだ、
巨匠・福田善之の作演出による
原初的ミュージカルと銘打った
『恋でいっぱいの森』が最初。

「原初的」というのは派手なダンス、
歌い上げるソングからなる
今時のミュージカルとは一線を画した、
宴の席で市井の人々が酒なんぞも入り
興がのったところで手拍子しながら
歌い踊る……例えるならそーゆー
「ミュージカル」を指すらしい。

歌も踊りも決して得意ではない
新劇の劇団に、それは大変フィットして
2007年には東京で再演し、中国五都市
(大連、長春、北京、武漢、上海)
を巡演するまでに成長(?)した。

『夏夜』は公爵と女王の結婚式の
四日前から当日までの物語なんだけど、
『恋でいっぱいの森』初演は
そんな作品同様、祝祭的側面が強く
劇団員総出演くらいの勢いで、
出演者は30人だった。
再演は六年後。退団した俳優がいたり、
海外公演が二本立てだったこともあり、
15人まで絞り込んで上演した。

嗚呼・・・
あの頃の日中関係は良好だった。

国交正常化35周年の記念事業の一環
でもあった前述07年は、
中国の経済が良かった頃で
随分向こうにもお世話になった。
実は2002年、国交30周年の年も
訪中公演を行ったのだが、
経費負担はほとんど日本側だった。
僅かの間に急激な右肩あがりをしたな、
と肌で実感したものだった。
閑話休題。

つまり東演時代のオムニバスの中の
一本としての『夏夜』、
それから世田谷区民上演グループという
一般公募の学生社会人による『夏夜』
(演出・鷲田照幸)以来三度目ってこと。

【文中敬称略】
コメント
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