At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Windy Island / 二名 敦子

2013-08-04 | Japanese AOR
祝再発ということで紹介。昨年、幻の1stと呼ばれていた1983年の「Play Room~戯れ」が再発され一部で話題になった女性シンガーソングライター、二名敦子(にいなあつこ)の1985年作です。ハワイで録音した前作Loco Islandに続く3作目で、個人的に彼女のベストだと思っているのがこれ。エメラルドブルーのジャケットからして開放感満載なリゾート感覚に満ちた素晴らしい一枚です。前作ではKalapana Black Sand Beachなる曲が収録されていたりと若干やり過ぎ感がありましたが、本作では良い意味でこなれて来ているためか凄く自然体。とにかく全編にわたり洗練された極上のシティポップ作品となっており、歌が上手いアイドルみたいな二名嬢のヴォーカル含め、いわゆるライトメロウなJ-AOR好きには直球ど真ん中の作品なのではないでしょうか。特に初期の角松や先頃CDリイシューされた国分友里恵の1st辺りが好きな人は確実にツボ。アルバムにも演奏で参加しているパブロ・クルーズのカヴァーとなるA-1のTonight My Loveから最高です。続くA-2のSoldier Fishも同様のポップ路線。弾けるようなリズムとほろ苦いアレンジの好対照がたまらなくライトメロウ。80'sポップスの理想系です。アルバム中唯一のバラードとなるA-3の「雨のScenic Point」は皆大好きな間宮~国分ライン。まったくもって隙がありません。そしてなんと言っても名曲なのが、芳野藤丸節炸裂なB-1のIcebox & Movie。アーバンリゾート感満載なミディアム・ナンバーで、中盤のサックスソロ含め完璧な一曲です。ちなみに本作、LPだとどこの店でも二束三文なのですが、当時リリースされていたCDがその希少性からか異常な高額で取引されていたため今回の再発はCD派の人にとっては非常に嬉しいニュース。Japanese AOR~80's女性ヴォーカル好きの人は、今回のタイミングを逃さずチェックした方が良いかと思います。

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