At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

恋のファンフェアー / 星野 みちる

2014-07-13 | Japanese AOR
一部の耳が肥えた邦楽リスナーの間で、ここ最近支持を集める女性シンガー・ソングライターが彼女。どうやらAKB48の初期メンバーのようですが、一気に注目を浴びることになったきっかけはそうした出自に由来することでなく、昨年リリースした自身名義での1stアルバムに収録されていた「私はシェディー」という曲です。Rah BandのClouds Across The Moonを下敷きにした(と言うよりほぼ忠実に再現した)この曲の完成度が非常に高く、おまけにDJのはせはじむとマイクロスターの佐藤清喜が全面的に製作に関わっているという事実も加わり、彼女の名前は界隈で一気に知れ渡ることに。その彼女が昨年1枚シングルを切った後、次なるプロジェクトとして掲げたのが今回紹介盤も含む4ヶ月連続のシングル・リリースです。僕自身、昨年のアルバムが話題になった時点で一応ある程度の注目はしていたのですが、今回の4ヶ月連続シングルでいよいよ本格的に聴かなければいけないなというのが正直な印象。1stアルバム時点では件の「私はシェディー」含め全体的にエレポップ~テクノポップ路線だったため、個人的には趣味ど真ん中からは外れていたのですが、今回のシングル群はいずれも往年の渋谷系サウンドとなっており、渋谷系OB的にこれは無視できないわけです。巷ではシティポップスとかナイアガラとかフィリー・ソウル風歌謡とか色々言われていますが、要は全盛期のオザケン・サウンドそのもの。あの頃オザケンにハマっていた人なら懐かしくなること間違いなしでしょう。4枚の中でもっともポップ志向が高く一般受け良さそうなので、ここではこのシングルを掲載しましたが、他の3枚もそれぞれクォリティが高いためまだ聴いていないという人は要チェック。来週これらシングル曲を中心としたアルバムがリリースされますが、実はアルバムに収録されないカップリング曲にも名曲が隠れているため、気になる人はシングルを探しましょう。本作とこの前にリリースされた「雨の中のドリーマー」に関しては、80年代女性アイドル風なジャケットのアート・ワークも素晴らしく、敢えてアナログで所有する価値ある一枚かと思います。

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