
ハワイ諸島の最北端、カウアイ島生まれのシンガーソングライター、Al Nobriga(アル・ノブリガ)による2ndアルバム。録音年次の記載がないので正確なリリース時期は不明ですが、Phase 7のPlaytimeと同じBroad Recordsからのリリースでレコード番号も2つしか違わないなため、おそらく80~81年の作品と思われます。70年代にホテルのラウンジで実況録音された前作はいまいち垢抜けない内容でしたが、本作ではAOR方面に大きく方向転換。バックミュージシャンの影響もあり、非常に都会的なコンテンポラリー・ハワイアンをやっています。ちなみにIsland Companyという人たちが何者なのかは不明。どうやらアル自身を含めた4人組のようですが、クレジットを見る限り特に演奏に参加しているということもないようで、何をしている人たちなのかよく分かりません。実際に演奏に参加しているミュージシャンで目につくのは、キモ・コーンウェルやマイケル・パウロ、そしてアイラ・ネパスというお馴染みのカラパナ~レムリア人脈。この時期のリリースにこの参加メンバーとくれば、自ずと都会的なアイランドメロウ作品となるのも納得というものです。Hawaiian Breaksにも収録されたB-5のMy Last Disco Songが華やかなハワイアン・ディスコでよくピックアップされますが、その他の曲も全体的に悪くなく、特にA-3のBreak Away (I'd Rather Be Sailin')あたりはサンセットメロウAORの佳曲。演奏者が同じなので当たり前ですが、どことなくカラパナの3rdにも近いものがあるので、ああした雰囲気が好きな人ならきっと気に入るはずです。個人的なお勧めは、マイケル・パウロのアルト・サックスと生演奏のストリングス隊の絡みが絶品なB-1のWish I Could Love Somebody。ハワイでしかありえないビーチ仕様の美しいバラード・ナンバーで、聴いてるだけでリゾート気分満天の素敵な一曲です。現在のところ未CD化でLP自体もわりとレアな部類の作品ですが、AOR度高めなコンテンポラリー・ハワイアン好きならきっと満足いただける一枚。もし気になるようであれば探してみてください。
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