実は何気にここ最近マイブームなのがラヴァーズ・ロック。正直これまであまり真剣に聴いてこなかったジャンルなので専門的な知識はほとんどありませんが、relax誌の特集やそこから派生したコンピシリーズのRelaxin' with Loversあたりを聴きながら少しずつ勉強中です。きっかけは本作を始めとした80~90年代のUKラヴァーズにふとしたきっかけで触れたこと。今までレゲェという音楽には何となく垢抜けない印象を勝手にもっていたのですが、これらの曲に出会ったことでそうした印象が良い意味で裏切られたため、これは改めてしっかりと聴く必要があるなと思った次第です。さて本作はジャマイカを代表するシンガー、フレディー・マクレガーが1987年にUKポリドールからリリースしたアルバム。最初はUKとジャマイカが自分の中でなかなか結びつかず、何故UKでこれほどまでにレゲェのリリースがさかんなのか疑問に思っていたのですが、よくよく考えてみればジャマイカは元大英帝国の植民地にして、現在もイギリス連邦王国を構成する国家の一つ。宗主国であるUKでジャマイカの音楽が流行っても不思議ではなく、そのあたりのことを思い出したらすっと腑に落ちました。アルバム収録曲中では、当時シングルでも切られたA-1のThat Girl(Groovy Situation)がやはり頭一つ飛び抜けて傑作。言わずと知れたヤング=ホルト・アンリミテッドのSoulful Strutを下敷きにした、グルーヴィーな絶品ラヴァーズ・ナンバーです。同時期のUKソウル的な要素も多分に持ち合わせている曲のため、様々なジャンルの曲を繋げる接着剤としてフロア的な使い勝手も抜群。MuroさんもDiggin' Iceにて効果的に使用していました。ちなみにこのアルバム、リリース当時UKでCD発売がなくリイシューも存在しないためLPオンリーと思われがちですが、実は西ドイツのみでCD化されていたりします。LPを探すよりむしろ逆にレアかと思いますが、ワールドワイドに探していると時々出てくるので、CD派の人はそちらを探してみても良いかもしれません。ラヴァーズ好きはもちろん、UKソウル好きの人にもお勧め出来る一枚です。
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欧ジャズに興味があったのであまり知識のなかった当時は勉強させて頂いておりました。
そのときはすでに、このブログは終了しておりましたが興味のあった盤など、たまにチェックさせていただいておりました。
久しぶりに今日開いてみたところ、復活していたので、とても嬉しく思います。
ジャンルは以前と違うとのことですが、タイムリーに拝見させて頂きます。楽しみにしています。
どうもコメントありがとうございます。
欧ジャズ関連で検索してこのブログに辿り着く方は今もそこそこいらっしゃるようで、そういう人にたいしては申し訳ないとは思うのですが、正直自分の気になる盤についてはほぼ紹介し尽くしてしまった感があるので、復活した時にジャンルを変えることにしました。
ただ、あまり一般の媒体で紹介され辛い作品にスポットを当て、商売っ気なしに自分の言葉でレビューをしていくというスタンス自体は変わっていないので、もし宜しければ今後とも宜しくお願いいたします。
それでは。