普段あまりコンピレーションCDを紹介することもないのですが、この盤はよくあるクラブ系のコンピレーションとも毛色が違うのでここで紹介しようと思います。60年代中盤にブラジルのFormaレーベルに残された録音を3枚組ベストとして編集したのがこの作品。どうやら90年代中期頃に輸入盤のみで販売されていた模様です。Quarteto Em CyやBossatresやLuis Carlos Vinhas辺りのジャズ・ボッサ的な作品が並ぶ中、当ブログ的に注目したいのはVictor Assis Brasilによる4曲。サバービア誌などにも掲載され、伝説のピアニストTenorio Jr.が参加した数少ないアルバムとしても知られるレア&名盤Desenhosから良いとこ取りな形で収録されているのです。もちろんJazz Next Standard誌上でNicola ConteがリコメンドしていたNaquela Baseも収録。Tenorio Jr.のピアノとVictor Assis Brasilのアルトが絡み合う高速調のジャズ・サンバでかなり格好いい。そして僕自身が最も気に入っているのがAmor De Nadaという曲。ボッサとジャズ・ワルツの合いの子のような本作は、数あるジャズ・ボッサの中でも最も気品に満ち溢れた一曲だと思います。静寂の中を進む一筋の光のようなアルト・サックスが絶品。もちろんオリジナルLPで聴きたいのですが、このDesenhosは余りに高額過ぎるので、再発が出るまではこれで我慢しようと思います。オススメ。
最新の画像[もっと見る]
- Junior / Same 11年前
- Robson Jorge / Same 11年前
- Nesse Inverno / Tony Bizarro 11年前
- New Horizons / Wickety Wak 12年前
- Love Trip / 間宮 貴子 12年前
- The Radio Jazz Group / Same 15年前
- Jazz In Italy N.1 / Franco Mondini 17年前
- Jazz Quintet 58 / Same 18年前
- Bossa Nova! / Quintetto Basso Valdambrini 18年前
- New Sound From Italy / Basso-Valdambrini Octet 18年前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます