At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

It's Good To Be Alive / Michael Saxell

2015-05-23 | AOR~BES
コアなAORリスナーの間では比較的有名かと思われる一枚。スウェーデン生まれのシンガー・ソングライター、Michael Saxell(マイケル・サクセル)による1981年のアルバムです。巷ではよくスウェディッシュAORの名作と紹介されており、実際リリースもPolygram Records ABというスウェーデンのポリグラム系列会社からなのですが、録音そのものは彼が当時在住していたカナダのバンクーバーで行われており、歌詞も全英語詞なので正直スウェーデンらしさは皆無。内容自体は普通に80年代初頭の白人ローカルAOR~SSWです。一応メジャー・レーベルからの作品ではありますが、質感としては当時のインディペンデントな作品群に近いため、その手のマイナーAOR好きにとってはそれなりに楽しめる内容かと。おすすめはA面冒頭の4曲。中でもA-2のSeriouslyとA-3のLove Is A Shortcutはマニアックなファンならば一聴して心惹かれることでしょう。曲全体から滲み出た優しく柔らかい雰囲気はどことなくCCMにも通じるものがあり、どちらも中盤に挟まれるサックスのソロが絶品です。なんと言うかスティービー・ワンダーのYou Are The Sunshine Of My Lifeを白人風にした雰囲気というのが僕の第一印象。ダンサンブルな作風ではなく、ブラックミュージック色も薄いためクラブプレイには不向きだと思いますが、良く晴れた休日の午後に部屋聴きするには良い感じです。わざわざ血眼になって探すような作品だとは思いませんが、もしもどこかで見かけたら試聴してみると良いかもしれません。メジャーからのリリースなのでレア度は比較的低め。一昔前ならともかく、これだけグローバル化が進んだ昨今なら、おそらくそれほど苦労せずに手に入れることが可能かと思います。今のところ未CD化のようなので、気になる方はオリジナルLPを探してみてください。

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