At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Bix / Bix Phillip

2014-05-28 | CCM
一部マニアの間で知られるマイナー系CCMレア盤。クレジットの記載がないため詳細はよく分かりませんが、音の雰囲気的におそらく80年代前半に製作されたものと思われます。音数も少なく際立った派手さはないものの、ギターとエレピ中心の非常に洗練された作品となっており、AORファン受け良さそうな爽やかな歌声含め全体的に良い雰囲気。マイナー盤らしい手作り感に満ちたブルーアイドソウル名盤に仕上がっています。マイケル・ジェイムス・マーフィーの2ndやジム・シュミット辺りの作品が好きな方ならおそらく間違いなくハマることでしょう。軽やかに始まる冒頭A-1のHe'll Never Let You Goを筆頭にアップ~スロウまで全曲良いですが、中でも特に聴きどころなのがB-4のLord Love His Children。いかにも日本人受け良さそうなメジャー7th系の展開が心地よいライトメロウなミディアムアップで、ババドゥのWords To A Songをもう少しシンプルにした感じのナンバーなため、あの類の曲が好きな人は確実にやられるはず。個人的には以前ここでも紹介した同じくマイナーCCMであるレジー・デヴォーンのI'll Be With Youから繋げて聴くのがお気に入りです。その他の曲ではイントロの眩いカッティング・ギターと都会的なサックスが心地よいB-1のLove's Not Just A Feelingが絶品ライトファンクで良い感じ。全盛期の山下達郎が予算を潤沢に使えるメジャーでなく自主製作で音源を残していたのなら、きっとこんな雰囲気の曲になっていたことでしょう。僕自身は数年前に購入したため、ぎりぎり高騰する前のタイミングでゲットすることが出来ましたが、最近は海外含め知名度も上がってきたようで、某サイトではとんでもない値段で売られている模様。残念ながら今では一般の音楽ファンが気軽に手を出せるレベルを超えてしまいました。内容的には抜群なため、初回限定生産でリイシューすれば一部マニア層にはそれなりに需要がありそうな気がしますがいかがでしょう。細々と人知れぬマイナー盤を掘ってきた方は怒るかもしれませんが、個人的にはリイシュー希望の一枚です。
コメント
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