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【日銀政策「長短金利操作付き・・・」とは米金利操作のこと?】米の命運=長期金利を「操作」する?日本②

2018-01-17 00:00:46 | 世界共通

前回からの続き)

 前述のように先週9日、日銀が超長期国債の買い入れ額を減らしたことで、米長期金利10年物国債金利)が跳ね上がりました200億円程度のわずかな減額、それも減らされたのが「日本国債」のほうだったのに、海の向こうの「米国債」の価格がこれほど急落(利回りが急上昇)したわけです。このことは新年早々、マーケットに大きなインパクトを与えたものと思われます。つまり、日本(だけ?)がアメリカの長期金利の上げ下げに大きな影響を及ぼしていることがあらためて認識された、ということです。

 こちらの記事を含めて何度も指摘しているとおり、政府、企業、家計のすべてのセクターが膨大な債務を背負っているアメリカにとって、金利上昇こそは北朝鮮の核ミサイルを上回る(?)最悪のリスクです。当然ですが、金利が上がれば返済負担が雪だるま式に増えるうえ、返済原資ねん出のための株や債券や不動産などの資産売りが誘発され、これが各資産の価額をさらに下落させ、金融システムに不良債権が積み上がり、大手米銀が債務超過に転落して巨額の公的資金注入が不可避となって・・・連邦財政破綻、金利暴騰、ドル暴落へ・・・などとなりかねないからです。よって米当局は、上記借金で空前のデカさに膨らんでいるバブルを前に、金利とりわけ制御が難しい長期金利のケアには細心の注意を払っていると思われます。

 ここのところアメリカでは金利のスティープ(平坦)化現象が注目されています。FRB(米中銀)の利上げを受けて短期の金利が上がる一方、これがリスクオフ・モードを喚起するために長期金利は上がらず、両者の差が縮小、平坦化に向かっています。FRBの本心は、バブルのこれ以上の膨張は回避したいので、長期金利のほうもちょっとは上がってほしい・・・けれど上がり過ぎちゃ困る、みたいな超~難しい(というか、まず不可能な?)かじ取りが求められているところです。実際、FRBは自身の政策(利上げ)で、長期金利を期待するレンジ(2%半ば~同後半くらい、でも3%超は絶対にNG!といったあたりか?)に持っていくことができないでいたわけで・・・(?)

 ・・・それを―――米FRBができなかった米長期金利の高め誘導を―――今般、日銀が軽々と?やってしまいました、上のような日本国債のオペで。これ、FRBはプライドが傷つけられた思いではないでしょうか。日銀の米市場に及ぼす影響力に対する自身の非力ぶりを思い知らされたかたちになりましたからね、結果としては・・・(?)

 いっぽうの日銀は、自らの(というより円の)強さを痛感したものと思われます。ホント「雀の涙」200億円、超長期の国債購入を減らしただけでコレですからね・・・。このあたりの様子に、日銀の現行政策「長短金利操作付き量的質的金融緩和」が謳うところの「金利操作」の対象とは(日本のそれはともかく)米金利のことだったことにはじめて気づかされましたよ・・・(?)

続く

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