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【バイデン氏支持がトランプ氏支持を10%リードも…】誰が大統領になっても変わらないアメリカ①

2020-10-11 00:52:07 | アメリカ
 大統領の影響力はずいぶんと小さくなってしまいましたね。それは、ホントの影響力を行使できるのが・・・だから、なのでしょう・・・か(?)

 ご存じのように、ドナルド・トランプ米大統領が新型コロナウイルスに感染して一時入院し、病院での治療および執務継続を経て先日、無事に(?)退院しました。来月3日の大統領選挙日まであと1か月という微妙なタイミングでの、この現職米大統領のコロナ感染には、アメリカ国内外の誰もが驚かされ、まさに「オクトーバー・サプライズ」(選挙直前月の10月に起こった同結果を左右するような驚くべき出来事)となった印象を受けます。これが同選挙に影響しないはずはなく、新大統領が決まった後も、しばらくはこの出来事が選挙民の投票行動をどう左右したか、なんて分析がニュース番組で報道されそうです。

 それにしても、トランプ大統領?それとも民主党のジョー・バイデン氏?勝つのはいったいどちらでしょうか。同国の世論調査サイト「Real Clear Politics」の9日時点の調査平均値によれば、バイデン氏支持が51.6%に対してトランプ大統領支持が42.0%とバイデン氏が10%近くリードしています(正確には、ちょっと前よりもリード幅を広げています)・・・が、これくらいの差であれば、バイデン氏が優勢、とも言い切れず、4年前もそうだったように、実際に投票箱を開けてみないと結果は分からない、といったところかと思います。

 とはいえ・・・いまのアメリカでは、両者のうちのいずれが新大統領になろうが、政策に大きな差が生じることはない、といえるでしょう。どちらも(共和党政権も民主党政権も)大型経済政策、ようするに巨額の財政出動を、財源の当てがないまま実行する、という点では同じ、というような意味です。先般、トランプ政権は、米議会において、コロナ禍の追加経済対策を当初の1.6兆ドルから1.8兆ドルに増額して野党・民主党に提案しましたが、同党はこれを2.2兆ドルに増額して、財政難に陥った州(ってNY州など民主党が強い州?)への資金援助を行うべき、などと主張したため、これに今度は共和党が反対し、結局、協議がストップする事態になっています。このあたり、上記大統領選、そして同時に行われる米議会選を前に、両者の駆け引き的な要素も感じられますが、まあ、多少の規模の違いはあっても、上述の点―――財源の当てなき財政出動―――では同じです。

 アメリカのシンクタンク「責任ある連邦予算委員会」がこのほど、バイデン氏・トランプ氏の政策が今後10年間に増加させるであろう財政赤字額について、バイデン氏(民主党政権)の場合は5.6兆ドル、トランプ氏(共和党)でも4.95兆ドルになる、と試算しました。この試算も、上記の議会協議と同様、民主党政権になったほうが米財政の悪化度合いは共和党政権よりも大きくなりそう・・・ではあるものの、ともに、赤字増加額がデカいことと財源を説明することができていない、という点で五十歩百歩だ、ということを示すものでしょう(?)。

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