世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

【株・債券とも適正価格帯をブチ破って人工的高みへ】株と債券「双子のバブル」がヤバい理由②

2018-02-17 00:01:43 | 世界共通

前回からの続き)

 前回、一般的な経済・金融情勢のもとでは株価および債券価格はおおむね逆相関で「適正価格帯」のなかを上下する、と書きました。中央銀行も「伝統的金融政策」でこれらが極端な方向にブレないよう、市場をコントロールします。

 では、これに対して債券の「双子のバブル」とは何か?ですが、先述のように「本来なら逆相関し、並存はありえないはずの株バブル債券バブルの双方が現出している(しかもともにとてつもないスケールで)」という状態です。これをイメージで示すと以下のようになります。

 株・債券ともに適正価格帯を上回る高値水準に達しています。繰り返しますがコレ「ありえない」はずです、あくまでも平常モードでは。それなのに実際にこうして2人の巨体が仲良く立ち上がっているのは・・・これまでの「伝統的~」の枠をはるかに超えた、まさに「異次元」な「非伝統的金融政策」すなわちQE量的緩和策)のおかげ、と指摘するべきでしょう。

 これを分かりやすくお見せしたのが上記イメージです。「オレンジ」の網掛け部分つまり適正価格帯を上回る部分が、このQEによってかさ上げされた人造的な価値というわけです。

 でこのQEとは、端的には伝統的金融政策の限度を超えた金融緩和策といえます。「伝統的~」の手法ではゼロ金利(名目金利-予想インフレ率=0)が限界ラインでした。QEはそれをブチ破ってゼロからマイナス領域へと踏み込むもの。具体的には、国債等の大量購入でその価格を高値に持っていくことで実質金利をマイナス圏まで引き下げ、これによってインフレを起こすとともに、相対的に益回りが増す株式に対する投資を活発化させようといった感じでしょうか。

 この株投資の元手は多くの場合、低金利の借金になります。利払い負担が小さいから株売買で少しでも配当やら売却益やらをゲットできれば差し引きでプラスを得られる可能性が高まります。これなら借金しない手はないし、株に手を出さない理由もありません。かくして投資家の多くがこのキャリートレードにハマり、わずかでも利ザヤを求めて株やジャンク債などを買い漁ってきました・・・

 近年のアメリカでこの傾向が強まるきっかけとなったのは、やはりリーマン・ショック直後の2009年はじめに開始された米FRBのQEからでしょう。それからいままで、多少の変動はあったものの、日銀の手厚いサポート(?)もあって基本的にはこの「非伝統的~」が意図したマーケット環境が継続したため、上述の株バブルと債券バブルが凄まじいスケールで形成されてしまった、という次第です。

 この双子、存在自体が異常です。いまの地球の重力の下で全長100メートルもの恐竜2匹がいるみたいなものです。すなわち歩けないばかりか、自らの体重で押しつぶされるしかない―――自然の法則=市場の自動調整機能が働けばあっという間に崩壊は必至です。それが少なくとも9年以上にわたって生き永らえてきたのは、上述QEという人工的な支えがあったからこそ。当初はこの異様さを認識してきた(?)投資家も、長い年月の間に感覚が麻痺し、これが当たり前になってしまったようです。その様子が端的に分かる言葉が、最近頻繁に聞かれる前述「適温相場」(ゴルディロックス:Goldilocks)です。メルトダウンレベルに超~過熱しているのにいい湯加減とは・・・ってこれQEの薬効(?)、メッチャ煮え立っているのに熱さを感じなくさせられている「ゆでガエル」と同じってことですけれどね・・・?

(続く)

金融・投資(全般) ブログランキングへ

ジャンル:
経済
コメント (2)   この記事についてブログを書く
« 【グリーンスパン前FRB議長「株... | トップ | 【米国民ローン消費生活は株... »
最近の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
その通りですけど、それでは? (サバイバル思案中)
2018-02-17 11:07:44
その通りですけど、私の身の回りに対策を相談できる人なんか皆無です。99.9パーセントの人は現状の認識すらできてない。まあ知らないほうが幸せかも。

金銀の現物購入、食糧備蓄くらいかな。次の時代でうまく立ち回れれば下克上も夢じゃないとか?

恐らく津波に飲み込まれ木っ端微塵、無駄な抵抗程度かも。時期は2021年前後かな。

どこかのブログで、明治維新、終戦直後クラスのものとなり、年金も健康保険もない焼け野が原と書かれておりました。

がらがらポンでリセット、混沌の中から再出発。恐ろしいことだけど、それを期待している私は反逆児かな。
Unknown (コメントありがとうございます)
2018-02-19 22:00:33
 現状の世界経済における最大の課題は「インフレを制御できないこと」だと考えています。言い換えると、通貨発行権を握る者(中央銀行)が紙幣を無限に発行できてしまう、ということ。返済不可能な規模に膨らんだ債務を実質帳消しにするにはコレすなわちインフレしかありませんからね。こうして人々は「インフレは良いことだ」の大合唱のもと、物価高でどんどん貧しくなっていくわけです・・・
 インフレ(≒実質マイナス金利)の害悪が誰の目にも明らかになるにつれ、大増発によって単位当たりの価値が下がる一方の紙幣に替わる、価値保存力の高い通貨が必要とされるようになるでしょう。本来「円」はこれになり得る数少ない(それどころか世界で唯一の?)通貨ですが、残念なことにいまの日銀には円の価値を保つ気はまったくなさそうです。他方、ビットコインのような仮想通貨は、中銀から通貨発行権を奪うポテンシャルがあるため今後は注目ですが、何やら乱立気味だし、原則インターネット上でないと取引が成立しないし、際限なく発行されそうなものもあったりして、まだまだ頼りない印象です。
 ・・・とみてくると、やはり「金」(ゴールド)くらいしかないのではないでしょうか。金はマネーの価値を裏付ける資産になるし、それ自身「金貨」としての流通も可能。永遠に毀損しないし希少性もあります。こうした優れた性質を備えているからこそ金は、太古の昔から商品売買の媒介物としての、そして価値の保存手段としての価値を認められてきたし、今後もそうあり続けるでしょう。いつの世も、権力者はインフレに頼ろうとするものですからね・・・
 文明は進化しているようで、じつはほとんど進化していない、いやむしろ退化しているようだ、「経済」の分野では、と感じています。相変わらずインフレが起こるばかりかこれを礼賛する人々がいて、その規模を果てしなく大きくしているためです。したがっておそらく・・・人類が真の文明を築き上げておカネを必要としなくなるまで、わたしたちはインフレに苦しめられるのでしょう。であれば「金」とともに歩んでいくしかないだろう、「ヒトに小判」と言えるようになるまでは―――そう思っています。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

世界共通」カテゴリの最新記事