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注視したいIMFのギリシャ支援のスタンス①

2012-11-15 00:05:17 | ヨーロッパ

 今月8日から11日にかけてギリシャ議会は、国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)が次期支援の条件として要求していた約135億ユーロの財政緊縮法案と2013年度予算をともに成立させました。当初の約束では、これによってIMFとEUによる総額約315億ユーロの追加融資がギリシャに対して実行されることになる・・・はずでした。

 ところがここにきてIMFとEUのギリシャの今後の支払い能力についての見解が食い違っており、予定どおりの支援が行われるか予断を許さない状況となっているようです。以前、両者はギリシャの対GDP債務比率について2020年までに120%程度まで削減できると見込んでいましたが、現時点で精査した結果、IMFとEU(の欧州委員会)は2020年の目標達成が不可能との判断は一致しているものの、推計値のほうは約20%、総額約400億ユーロもの開きがあるとのことです。IMFの推測値がより厳し目、そして欧州委員会のほうは楽観的なのだそうです(それはそうでしょうね・・・)。

 かりにIMFと欧州委員会との見解の相違が修正されないとすると、この315億ユーロの融資が遅れてギリシャは今月中にも債務不履行に追い込まれるおそれが出てきます。そしてギリシャが2020年までに債務比率を(第二次支援の)目標値である116.5%まで減らす見通しが立たないのなら、EUはともかくとしてIMFのほうはギリシャ支援から撤退せざるを得なくなるかもしれません(そうなればギリシャそしてEUは深刻な事態に直面することになりそうです)。

 ということでIMFはまさにギリシャへのコミットを続けるか否かの何度目かの分岐点にまたもや至ったわけなのですが・・・。

 じつは個人的にIMFのギリシャ融資のスタンスが以前から気になっています。IMFがEUなどとともにギリシャに対して際限の無い支援に踏み込みつつあるように思えてならないからです。

(続く)


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