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【日本では真の意味でのキャピタルフライトが起こらない理由】農林中金「高値掴み」損害が示唆する「日本国債しかない」③

2024-06-05 00:03:48 | 日本
前回からの続き)

 このたびの米国債投資&運用の失敗による巨額損失に対処するべく大型増資を行うこととなった農林中央金庫(農中)が、その反省をふまえ、米国債に代わって投資をするべき、安全確実な―――元本割れ(≒高値掴み)リスクが低くプラスリターンを必ずもたらしてくれる―――資産は本来、日本国債以外にあり得ません。この点、大口マネーの受け皿をあれこれ思い浮かべてみても、他に何がある?といったところでしょう。

 ところで、農中(を含む本邦金融機関のほぼすべて)には、(農業協同組合等を通じて)顧客からの預かり金として継続的に新規マネーが入ってくるわけです。これと逆に、マネーが流出するというケースは、当該金融機関が経営不安に陥った場合などを除けば、きわめてレア、といえるでしょう。そしてその場合でも、そこから逃げたおカネは外国へ・・・ではなく他の邦銀等に預け替えされていくことになります。そのとおり、マネーは外(国)に逃げようがありません。なぜなら、日本はつねにマネーが流入する貯蓄超過の経常黒字国だからです。このマネーの構図こそ、わが国の「強み」として、堅持していかなければなりません(これを弱体化させるようなこと[経常収支を悪化させるようなこと]をしてはいけません)よ・・・

 なおこの点、付言すると、その意味で、いわゆる「キャピタルフライト」(資本逃避:投資先の国に投資されていたマネーが投資元の国に戻ること)が日本で起こるわけがありませんからね。だって、このように、ジャパンマネー―――本稿の文脈では上記超過貯蓄分―――こそ日本以外の国の資産(米国債等)に対する投資の大元なのだから。なので、真の意味でのキャピタルフライトとは、この投資元本―――上記の農中マネー等(本邦金融機関の対外投資分)と外国人投資家の円キャリートレードの元手としての円の借り入れ―――の巻き戻し、つまり当該元本がアメリカ(米国債等)など(含む日本株)から(それこそ逃げるように)日本に回帰することをいうのですよ。このあたり昨今、勘違い(たとえば、外国人投資家の日本株の売却[円高進行で急膨張する円キャリー債務の返済金捻出のための売り[ファンダメンタルズや本邦企業利益などとほぼ無関係]]を「日本売り」などと資本逃避的に誤表現?)があまりに多いので、補記する次第です。

 で、話を戻して、日本国債ですが、上記のとおりコレしかない・・・にもかかわらず、現状、投資妙味はまだまだ乏しいといえます。それは・・・ご存じのように、そして本ブログで繰り返し指摘のとおり、日銀現行金融政策・・・による極端な国債の高値誘導(超低金利誘導)のせいですが・・・

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