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【異次元緩和は実施されなかったほうが日米はハッピーだった…のか…】「21世紀の人」ハルヒコ・クロダ⑥

2023-04-21 21:02:19 | 日本
前回からの続き)

 前述のように、黒田東彦前総裁らによってこの10年間にわたって行われてきた日銀の現行金融政策「異次元緩和」(長短金利操作付き量的質的金融緩和)がもし実施されていなかったら、日本のファイナンスをもっと多く得られたであろうアメリカは、借り入れバブルに過剰に頼ることもなく、そしてインフレ率もいまよりは低いレベルのもとで、きっとそれなりの?経済成長を継続できていたでしょう。そしてこの場合、為替レートが同実施前の1ドル約80円程度から同50円、30円・・・と、円の対ドル購買力がいまの2~3倍以上にパワフルになっていたはずだから、日本の米国債保有額もこれと同じく現在(1兆ドルあまり)の2~3倍に増えていたに違いありません(?)。そうであったほうが、アメリカも日本もよほどハッピーだったように思えます(?)。なのに、なぜ黒田氏らは、わたしたちに通貨安の激しい苦しみを強いてまで、「本当に本当の目的」(アメリカをインフレで自壊に導くこと)の達成に向けて上記の対米金融戦(?)を仕掛けたのでしょうか・・・

 結論からいえば、かの国との下記関係の清算を急ぎたかった、ということかと。それはこういうことです。つまり・・・上記のままであればアメリカは、引き続き世界最強のジャパンマネーに支えられて生き永らえる、すなわち、いずれはドルの刷り過ぎで崩壊するとはいっても、それはきっと来世紀のこと・・・といえるくらいの相当に先になるわけです。しかし・・・それでは、戦後延々と続いてきた、わが国がアメリカにマネーを一方的に拠出する―――事実上、日本だけが返済等をしてもらえない(ニクソン・ショック前:の兌換請求をさせてもらえない、同後:公金で購入した米国債の売却を許してもらえない)―――スキームもまた残り続けることになります。それは、わが国家国民が巨額の損失を被り続けることと同義、ようするに、この従前の枠組みにおいて、しこたま抱えることになるアメリカの債務のリターンは、以前から書いているように、短期的な売買等を除き、中長期のスパンでは日本国債はもちろんキャッシュのリターン(≒実質金利)にすら遠く及ばないため、その結果として、これを持てば持つほど、わたしたちの食らう為替損は膨らむばかりになる、ということです。よって、もういいかげんコレ清算しようよ、でも相手は・・・だから、もうおカネは貸さない、なんてコワくていえないので、その代わりに円安を誘導して・・・という次第でしょう(?)。

 ちなみに、ここで百歩譲れば、この為替損をわが国がアメリカに委託した安全保障の費用と割り切る、という考え方もできる・・・かもしれません(?)。が、こちらの記事に書いたように、それは、かの国に軍事的に日本を守ってもらうべき最大の理由すなわち冷戦構造があるまで、の話。これとっくの昔(前世紀末)に消滅・・・どころかそれまでの敵役だった中国ロシアは実質的にアメリカ(ドル)陣営に降るほどのトホホな有様、そしてアメリカも両国とりわけ中国・・・の輸入品そしてチャイナマネーの借り入れがなければ、もはや国も国民生活も成り立たないくらいの体たらく・・・って感じです。これをキレイに表現するならば、何だかんだいっても、こうしてすでに米中ロ等の各国は互いに支え合っているわけです。じつに今世紀的で?ウツクシ~ことではありませんか。え、ウクライナとか台湾海峡で・・・って?ないない、戦場にできっこないでしょ、NY(金融市場)を・・・

 ・・・以上からアメリカは、一般的に日本の安全保障上の脅威とされる中国やロシア等とリアルに武力をもって戦うことはしない・・・というより、できないわけです。よって上記損害は「用心棒代」にはなり得ない、何の見返りのない純粋過ぎるくらいの国損です。であれば、もうこれカブるのはやめましょうね、21世紀だし・・・というのが理にかなうというものです・・・

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