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金の自国への移送を決定したドイツの真意①

2013-03-07 00:00:39 | 金(ゴールド)

 「やはりそうきたか・・・」といった感じです。

 先日、ドイツ連邦銀行(ブンデスバンク:ドイツの中央銀行)が、外国に預けているドイツの金準備の一部を自国に移送することを発表しました。

 その概要は、
 ・2020年までにブンデスバンクはドイツの金準備の半分を自国内に保管することとする
 ・残りの半分はニューヨーク連邦銀行(アメリカ)およびイングランド銀行(イギリス)に保管する
 ・これは自国の金融面における信認強化と金準備の迅速な外貨交換の必要に対応するものである
といったところで、金準備の保管箇所と配分等は以下の表のようになっています。


 上記の計画に基づき、ブンデスバンクは、ニューヨーク連邦銀行(NY連銀)に預けてある金のうち300トンを、そしてパリのフランス中央銀行に預けてある自国金の全量374トンを、それぞれ2020年までにドイツに移送するとのこと。これによってフランスにおけるドイツの金の保管量はゼロになりますが、ドイツとフランスは統一通貨ユーロを使用しているため、外貨との両替に備えて金をパリに預けておく必要が薄らいだためとしています。

 これは昨年11月、本ブログ記事「ヨーロッパで存在感を増す金(ゴールド)」の「 および 」でご紹介した動き、つまりドイツ会計監査院がブンデスバンクに対し、外国に保管されているドイツの金準備の定期的な検査実施を求めたことを受け、ブンデスバンクが具体的な対策として決定したものと考えられます。

 冒頭で「やはり・・・」と記したのは、金の移送量が当初の年間50トン・3年間の合計で150トンだったものが今回はトータルで647トンへ一気に4倍超へ増量されたためです。「近い将来ドイツは自国への金の移送量を増やすんじゃないかな」という予感はしていたのですが、これほど早く発表するとは予想外でした。それだけドイツは、まさにいまこの時期に、金を手元に置いておくことの重要性を強く認識しているということなのでしょう。

(続く)


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