世界雑感☆新しい世界は日本から始まる☆

世界の激動を感じつつ、日本経済への応援メッセージを徒然に綴るページです。
ご訪問ありがとうございます。

【中国人、日銀のアシストのおかげで日本のダイヤを「爆買い」!】ダイヤモンドからも分かる日銀金融政策のトホホぶり②

2021-04-29 00:39:10 | 日本
前回からの続き)

 前回、わが国ではバブル期に大量に輸入されたダイヤモンドが3兆円ほども眠っているとされ、これがこの10年ほど、とくに2012年以降の(日銀をはじめとする世界の主要中銀による緩和的な金融緩和政策の後押しを受けた)ダイヤモンド価格の急上昇によって、市場に二次流通品(中古ダイヤ)として供給されるようになった、といった状況をご紹介しました。そしてその価格は・・・円建て価格では2012年から2018年にかけて約1.5倍にもなったのですが、先述のとおり、ドルベースではほとんど変化なし、となっています。となると・・・日本人としては、円貨を1.5倍もゲットできるから売りたいでしょう、そして外国人としては、この日本市場にたくさん出回るようになったダイヤを以前と変わらぬ価格(ドル価格)で買いたいでしょう・・・となって、結果としてこの間、かなりのダイヤモンドが外国人に買われていった―――バブル期とは逆に日本から外国に流出していった―――ものと推測されます。で、その買い主の筆頭は・・・もちろん中国人・・・

 「爆買い」―――ご存じ、訪日中国人が大量に買い物をすることです。これが流行語大賞に選ばれたのは2015年、ということで、上記のタイミングと合ってきます。つまり、二次流通のダイヤもまた爆買いされていた、ということ。実際、当時の東京・御徒町(宝石商が多く立ち並ぶ街)などにはダイヤなどの宝石を求める中国人が大挙、押し寄せていたそうな・・・

 この爆買いをもたらしたのは、経済成長にともなう中国人の購買力の上昇・・・以上に先述した日銀の金融政策の結果生じた円安外貨高(この場合は人民元高)といえます。この頃のレートですが・・・2014年秋の日銀の一段の緩和強化によって、それまで100円≒7.5元だったのが同5元に、そして2015年6月には同4.9元付近にまで円安元高になりました。ということは、中国人にとっては、2014年の秋以前は御徒町で7.5万元(100万円)もしたダイヤが、2015年の夏には5万元(100万円)と2/3のプライスにまで下がっているわけで、そりゃ爆買いするでしょう、日銀のアシストに感謝しながら・・・(?)

 こうして「宝石の王様」ダイヤモンドは日本から中国にどんどん流れていったわけです。輸出が増えていい?たしかにそういう見方もできるでしょう。けれど、上記のとおり、中古ダイヤの価格は円では上がったけれどドルでは大きくは変わっていません。ということは、日本全体としては、これを上記の期間に外国に売ったところで、大した利益にはならず、むしろ引き続き持ち続けていたほうがよかった、と思われます。というのも、前述のように、ダイヤ資源はこの先、枯渇に向かうしかなく、その希少性はいっそう高まる―――その価格は、既存通貨の実質利回りを上回るペースで上がっていく―――と考えられるからです。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【日本に眠るダイヤの総額は... | トップ |  【ダイヤの保有はインフレへ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日本」カテゴリの最新記事