木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

都知事選は日本の最後の分岐点

2014年01月18日 | Weblog

都知事選に細川・小泉両元首相による老人連合
社民・共産推薦の前日弁連会長がまず立候補を表明した。
一年前の都知事選の時、やはり宇都宮氏が立候補して、久しぶりに左派の統一候補が出たと心強く思ったが、結果は石原の後継指名をうけた猪瀬直樹が400万票以上取って圧勝だった。
都知事として本当に仕事をするであろう人より、知名度のあるハデに行動する候補に投票してしまうという東京都民のマインドが実によく出ていた。
私が購読しているブログ「世に倦む日々」の作者は、今回の選挙、宇都宮氏は立つべきではないという論陣を早くから張っていた。「残念ながら宇都宮氏では勝てない。しかしこの選挙はどうしても安倍自民党の意のままになる候補を当選させてはならない。自民党推薦の候補が勝てば、安倍の暴走はさらに強まり、暴走きわまったところで空中分解し、安倍が終るだけならこの上なく喜ばしいことだが、その時日本国民も道連れにされる」という危機感からだ。
世に倦む日々氏は、ヒューマンライツウォッチという国際人権団体の日本代表の土井香苗氏を候補にと言っていた。
東大法学部卒の弁護士で、まだ30代。宇都宮氏の後輩でもある。宇都宮氏が下りて、土井さんに候補を決意させるべきと言っていた。
結局それはなくて、元首相で76歳の細川氏が「脱原発こそ老人世代が次世代に渡さなければならないバトンである」という思いで最後の力を振り絞って立候補するという展開になった。
老人ばかりが居座るのではなく、もっと若い将来のある人物に政治を託さなければならないというのは正論ではあるけれど、しかし老人がこの世の最後の日々を次世代に捧げるというのもまた一つのあり方だ。
細川さんも今更失うものはないだろう。応援に立つと宣言した小泉氏にはやや生臭さは感じるが。
このままでは日本は中国への宣戦と原発放射能汚染で崩壊すると感じるのは左派や脱原発派だけではなく、保守と言われる人々の中でも正気の人には感じられる危機感だと思う。
悩ましいのは宇都宮氏とその陣営だ。前回の選挙以来くすぶっている選挙運動をめぐっての内部批判が表面化したりもしている。
小泉氏の応援は細川氏にとって心強いものではあろうが、このままでは都政の課題が自民党や民主党の右派のほうに引っ張られてしまう可能性が大きい。
そこで宇都宮氏の側が降りるかわりに「政策協定」の交渉をし、左、つまり都民のための政治を行なうよう提言をするというふうに切り替えるのが、この場合、とりあえず「安倍政権の暴走」を止める第一歩になるのではと思う。
細川氏はピンチヒッターのつもりだろう。もし手ひどい裏切りがあるようだったら、その時こそ宇都宮氏側は堂々と反論をして立候補すればいい。その時は都民も少しは考えるだろう。首絞められているのにもっと絞めてと言うマゾヒストが多数派ではあるまい。

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