木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

21世紀はアメリカの国家犯罪を止める世紀に。

2010年03月26日 | Weblog

中南米諸国への「アメリカの国家犯罪」。
これも「デモクラシーNOW」が伝える軍事大国国家アメリカの暗部だ。
米軍のフォートベニング基地内にあるSOA、別名「暗殺学校」で訓練を受けた諜報員は、自国に戻り、貧しく抑圧された人々の解放に尽力する活動家や聖職者を亡き者にする行動に関与、加担、実動してきた。
エルサルバドルでは長年人権擁護の活動をしてきた「解放の神学」を提唱する6人の司祭が今までに殺害された。
他の中南米諸国でも貧しい側についた聖職者は次々に殺されてきた。
国家そのものを転覆させることにもSOAは成功してきた。
最もよく知られているのは70年代前半、チリのアジェンデ民主連合政府を武力で転覆させたケース。
CIA(アメリカ中央情報局)とSOAの連携作戦により、転覆は見事に?成功した。
何万人もの中南米諸国民がアメリカの息のかかった治安部隊の手で殺害されてきた。
しかし、ここ10年ほどの間にようやく中南米諸国に、人民の支持を受けた左派政権が誕生するようになった。
しかしアメリカは今も中南米諸国に干渉し続け、あわよくば民主的に選ばれた政府の転覆を狙っていると、この報告は伝えた。
21世紀はアメリカの他国への国家犯罪を告発し、それを止める世紀でなければならない。
「普天間飛行場移設」のあれこれを言っても、駐留米軍そのものの不合理、理不尽を言わない政府、議員、報道関係者。
アメリカ軍が日本に居座り、駄々をこねる理由、それは太平洋地域における米軍経費をあくまで日本に負担させるためだという。納得の理由だ。

毎年発行しているささやかな個人冊子「木洩れ日」09年版をこのほど完成させた。
09年のテーマは「アンデルセン童話と世界一幸福な国デンマーク」だ。
世界経済のグローバリゼーションによって、「貧困」と「格差」がますます鮮明になったこの地球。
その中で私達はいったいどういう社会を模索すべきか。
「絶対の答え」はない。しかしより良い社会のあり方を追求することはできる。
「富の再配分」「分かち合い」「共生」「寛容・許容」といった考え方なり価値観がキーワードになるのではないか。
約200年前にデンマークに生まれ、その優れた童話作品で世界中の人々の心に生き続ける作家ハンス・クリスチャン・アンデルセン。
彼の描いた作品の前方には、こんにち「世界一幸福な国」と言われる社会民主主義的福祉国家デンマークが達成した暮らし方が理想として見えていたように思う。
そんな視点で、アンデルセンのよく知られた童話の数々と、あるべき社会の姿を関連させて考えてみた。
残部少々あります。ご希望の方には差し上げます。(送料共無料)。
ブックマークから個人冊子「木洩れ日」のホームページのアクセスできます。詳細はそちらで。
http://www.dia.janis.or.jp/~rieko/

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テロとの戦いは殺人鬼への道

2010年03月21日 | Weblog
軍事の民営化。
CS「朝日ニュースター」の「デモクラシーNOW」は大手メディアでは報じない、おもに「アメリカの恐るべき暗部」を伝える独立系メディアの番組だ。
軍事の民営化に付いては、アメリカのイラク侵略を取材しようとして、イラクの部族集団に拘束されてしまった元信毎の記者安田純平氏も早い時点で言及していたが、それはイラクからパキスタン、そしてアフガニスタンに拡大している。
アメリカの民間軍事会社「ブラックウォーター社」は、パキスタンで秘密作戦に関与。無人爆撃機を操縦するのはブラックウォーター社員で、民間という名のもとに政権トップも知らずに暴走する危険な状態であると取材のジャーナリストの報告だ。
1人の「悪者」(これはあくまでアメリカ側の主観でだが)を仕留めるためには民間人を何人犠牲にしようとまったく気にしないのが軍事会社の社員だ。
民間会社は軍隊そのものより融通が利く存在で、時に援助関係者を装って、作戦を進めたりする。
オバマ大統領はアフガニスタンへの3万人の増派を表明しているが、その内訳はアメリカ軍と民間派遣の合同軍だという。
歴史的には「傭兵」というのは常にある存在ではあるが、「傭兵」は「正規軍」よりはるかに無謀、統制が及ばない。
それでいて責任の所在をあいまいにできる存在でもある。
ブラックウォーター社は、正規軍で訓練した兵士を高給で引き抜き、引きとめている。
アメリカは現代の戦争を「テロとの戦い」と位置づけている。しかし「テロとの戦い」は「殺人鬼」への道だ。
どこから襲ってくるかもわからないという恐怖感があるから、民間人に対して過剰反応をする。精神的にも病んで来る。
こんな「殺人鬼アメリカ」と同盟を深化させるなど、冗談でしょ、としか言いようがない。
アメリカがこれ以上「テロとの戦い」を続けると、政府が正規軍を人的にも装備的にも持ちこたえられなくなって、軍事を民間に委託するという状況がさらに進むと考えられる。
日本駐留の米兵に札付きの軍事請負会社の傭兵が混じっていても不思議ではない。日本の側はそれを区別する手段を持っていない。
そうでなくても米兵の不祥事はやむことなく続いている。
「デモクラシーNOW」を見ていると、日本の報道は全くといっていいほど、アメリカの他国への恐ろしい犯罪を伝えていないことがわかる。
クジラとクロマグロとイルカ
「調査捕鯨」になんで、それほど非難が集中し、身体を張ってこれを妨害するグループがいるのか、わからなかったのだが、グリーンピースジャパンの星川氏がこの疑問に答えてくれた。
「調査捕鯨」というからわかりづらいのであって、南氷洋?に出かけていって、1000頭ものクジラを取っているという。これはもう立派な「商業捕鯨」だ。
「クジラを食べるのは日本の食文化」は、本当か。
確かに給食には出て来た。しかし「刺身」ほどには一般的に食べられているわけではない。
星川氏もクジラを絶対食べるなというわけではなく、沿岸に漂着してきたようなものを捕獲して食べることまで否定するわけではないと言った。
「南国土佐をあとにして」の歌詞にあるような、「室戸の沖でクジラを釣った」というような牧歌的な漁とは、「調査捕鯨」なるものは全く違うのだ。
クロマグロの禁漁は阻止されたが、クロマグロの場合は、蓄養という稚魚の内に根こそぎ取って大きくする漁法が一番の問題だという。
やはり「食い改める」しかない。
イルカはよくわからない。イルカを食べるという話は聞かないけど。
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国会中継に「政権交代」を見る

2010年03月15日 | Weblog
国会中継がおもしろい。
こんな政治批判のブログを書きながら、私は「国会中継」というものを殆ど見てこなかった。
はなから「退屈なもの」と決め付けていた。
だが、たまたま他のことをしながら、国会中継を見ていたら、これぞ「政権交代の成果」か、けっこう面白いものだった。
50年以上の長きにわたって政権の座にいた自民党。その自民党が野党になってする政府・内閣への質問、切り込みはまさに「ためにする議論」ばかり。
「そんなに偉そうに政府を批判するけど、あんた達がちゃんとやってこなかったからじゃない」と、見ている者はまず思ってしまう。
「批判する前に反省しろ」と言いたい。まだ与党の夢からさめていない自民党の議員の方々。
そこへいくと、同じ政府与党として連立を組んでいた公明党は元々が「平和と福祉」を追求する政党で、大企業・お金持ちの代弁政党自民党と組んでいることの方が違和感があったせいか、無理なくすっと野党として、民主党の施策を批判するというより補足していくところが様になってしまっている。
しかし自民党と組んでこの間やってきた「反国民的政策」の数々を、これまた猛反省してから質問に移ってもらわなくてはいけない。
共産党の大門氏が「郵政民営化」のしわ寄せで、長年非正規社員として働いてきた職員の正社員化を求めたところ、亀井担当大臣は「大門議員のおっしゃるようにいたします」と、あっさり答弁したのには、大門氏も拍子抜けのていではあったけど、共産党議員の言い分をそのまま政府側が認めるというのもこれが「政権交代か」と思った。
また民営化された郵政で、職員が投資商品のノルマを課せられ、リスクの高い商品を顧客に勧めざるを得ない実態があり、高齢の客がよくわからないまま、「郵便局のやることだから」と信用して、職員の勧めるままに債券を買っているという現状を正すと、亀井大臣はこれまたすぐ調査して、「そのようなことのないようにする」と答弁した。
亀井氏が言葉だけでなく、それをきちんと大臣の権限を持って実行に移すならば、これまた「政権交代」の意味はあったということになる。
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核搭載船、一番被害を受けるのは?

2010年03月10日 | Weblog

「核密約」認める。
今日の大きなニュースはこれ。
非核3原則の内、「持ち込ませず」が暗黙の了解で秘かに認められていた。
核兵器が搭載された米軍の艦船が日本の港に立ち寄っていることは、殆ど「常識」と言っていい事柄ではあった。
核兵器が搭載された艦船でもし事故が起きて、放射能が漏れたりしたら誰が一番被害を受けるか。
それはまず艦船の乗組員であろうし、寄港された日本の港を中心にした地域と人々だ。
核兵器を搭載した艦船で世界の海を航海し、同盟国とする日本に寄港するということを決定しているアメリカの政府や軍の関係者は、とりあえず被害の外だ。
戦争で一番痛めつけられるのは、実働の兵士と戦場にされた場の民間人であるのとこの「核持込」は同じ構図だ。
軍事評論家の田岡氏は冷戦が終わった90年代以降「核搭載」した米軍の艦船は航行しない方向に変わっていると言っていた。
それで一番ホッとしているのは艦船の乗組員自身だとも。
そんな危ないものを積んだ船に乗るのはアメリカ兵もイヤだし、緊張を強いられることだ。
そういう実態があるので、アメリカでも「核持込」に関する公文書が公開されたのだろうと思う。
アメリカ政府は、日本の政府が「唯一の被爆国」であるがゆえに、アメリカの要求と国民感情の間に立って、「密約は存在しない」などという苦しい、見え透いたウソをつかなければならない事情などは斟酌しない。
今回有識者委員会の見解として「核密約」の存在を渋々認めたのだが、そうせざるを得ない大きな原動力になったのが、歴代の政治家と共に、そういうアメリカ側とのやり取りに立ち会ったかつての外務官僚が、このことを著書やインタビューで明らかにしたことがあると思われる。
しかし、気骨の元外務官僚天木直人氏は、これらの外務官僚OBの目的は、日本の平和のために「非核3原則」の厳守を改めて政府に訴えることではなく、むしろ
「密約があった時代にも特に問題なく?やって来れたのだから、これからは3原則を2・5原則ぐらいのレベルにするということを国民にも認めてもらって、日米同盟をより深化させるべき」というところにあると言っている。
「どこまでもアメリカについて行きたい」が、外務省に染み付いた体質だと言う。
やはり外務省という役所は一度解体しないと、国民のためにならない。

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