木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

わが父の罪を認める困難

2016年01月31日 | Weblog

天皇・皇后慰霊行動のジレンマ
80才を超える体ながら先の大戦の慰霊訪問をする夫妻。
その行動を否定はしないが、夫妻が真摯に戦争の犠牲者を悼めば悼むほど、この戦争を引き起こし、強引・無謀に遂行し続けた者達の罪を薄める結果になっている気がして仕方ない。
その一番の責任者である父昭和天皇の責任を本当のところどう思っているのか、それを天皇自身は語らないし、また公に語ることはできない立場でもある。
戦争遂行の責任及び終戦の決断の遅さの責任もさることながら、戦後自身の生き残りのために沖縄県民をアメリカ軍に差し出す意志発言、また広島・長崎の原爆被害者に対して「気の毒ではあるけれど、やむを得なかった」という発言、これに表れた昭和天皇の立場を否定し、批判しなければ私たち日本国民はいつまでも先の大戦を反省し、克服したことにはならないのではと、右翼政治家の犠牲にした他国を貶める発言が繰り返されるたびに思うのだ。
「お前のオヤジの犯した罪はどうなんだ」と、露骨な言い方をすればそういうことである。
みな昭和天皇をかくれみのにして、戦中の罪や責任をなかったことにして、戦後も支配層として居残った。その子孫が安倍以下世襲の自民党の国会議員たちだ。

安倍・麻生・甘利の頭文字を取って3Aというのだそうだ。
俺たち最強を誇っていたが、甘利が倒れた。「おいどうした」と安倍。「ようかんの食い過ぎか」は麻生。
「君は失言しないように」と麻生にくぎを刺す安倍だが「そっちこそ野次でこけんじゃねーぞ」と言い返す麻生。これは風刺漫画の一部。とにかくレベルが低い昨今の国会議員。すべては政治風土の未熟な日本に合わない「小選挙区制度」にその原因がある。しかしこれほど現在の与党にとって都合のいい制度はない。
「死んでも離さないし離せない」。
甘利の後任はこれも「金目」の石原のI。ポーカーフェイスでウソを発表し続ける菅のS。二人でIS。日本も遂にISの占領地域になった?

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この世の果てを見る事件の数々

2016年01月24日 | Weblog

規制緩和と市場万能の行き着く果て軽井沢スキーツアーバス転落事故
マンションの杭の長さ不足に食品廃棄物の横流しと次々にあきらかになる企業の不祥事は、90年代から濁流のように世界を押し流している新自由主義と呼ばれる最も古典的な弱肉強食の資本主義の帰結だ。
中でもツアーバスの転落事故は人の命が奪われたという点で、他の不祥事より深刻だ。
ごく一部の人間に富が奪われている現実では人々が少しでも安い方へ安い方へと流されるのはやむを得ないことではあるが、しかし命と引き換えてはいけない。
前途を約束された大学生が犠牲になったわけだが、一番死から遠く、従って死に対する想像力が最も働かない世代でもある。
それにしても廃棄食品の多さには、その横流し以上に驚いた。
廃棄に回す理由は異物の混入が疑われるというのと、賞味期限が切れたことらしいが、毒物混入や腐敗したものというわけではない。
朝日新聞の川柳投稿に「消費者が処理した廃棄物」というのがあり、笑った。毒キノコじゃあるまいし、よく目と舌で確かめて食べられるものは食べましょう。


甘利経産大臣の収賄疑惑。
安倍晋三が参院選に向けて「憲法改正」をと意気込むその出鼻をくじく事件だが、これまた実にわかりやすい古典的な収賄事件で、野党の追及が弱く、国民もこんな暴政におとなしく傍観している中で、緩んだ気持ちの結果だろう。

市民型野党統一候補の困難。
共産党が民主党をはじめとした野党に呼びかけた参院選統一候補だが、民主党=連合主導に変わってしまった。
連合を構成している労働組合の集合体は「反共産主義」がその思想の核になっているという。
反共産主義でもいいけど、この間連合がやって来たことといえば、守るべき労働者を奴隷労働に転落させることに手を貸すばかりで、これでは企業側に雇われた「味方のふりをした回し者」の役割でしかない。
暗い一年の始まりである。


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「平和は困る」者達に世界は支配されている

2016年01月10日 | Weblog

北朝鮮初の水爆?実験成功のニュース
各国が予測しないときにいきなりの感があったが、国連をはじめとして日本の国会も「非難決議」をあげたが、パリのテロと同様「屈しない」、「非難する」と言ってもむなしさを感じるばかり。
テロの場合はそのよってきたる根本原因は欧米の側の中東・アフリカに対する収奪にある。
それがやまなければ、「屈しない、抗議する」と言ってもテロは続く。
北朝鮮の核実験も、特権的に核保有を認められている大国が「お前の保有は許さない」と言っても全く説得力がない。
更なる制裁をと言っても、ヨーロッパ大陸に押し寄せる難民に手を焼いているのを見てわかるように、困るのは韓国・中国だ。
北朝鮮に対しても融和策を示して、国際社会の仲間に入れるしかない。それを主導するのは中国だ。
しかしここに、そうした王道を喜ばない勢力がある。世界が不安定であればあるほどそれによって利益を上げる勢力。
元NHKのモスクワ支局長を務めた小林和男氏が「平和は困る、武器商人たち」のタイトルで信濃毎日新聞に書いている。
フランスもアメリカも武器大国だ。アメリカの政府はすでに金融資本と軍産複合体と称される軍需産業に乗っ取られている。大統領もどうすることもできない。
日本も最後のもうけどころとばかり「武器輸出三原則」を解き、軍需業界に積極的に乗り出している。
安倍政権はそうした企業の代弁者である。
拉致被害者の家族が、「北朝鮮に制裁を」と言っているのを見ると悲しくなる。そう言わざるを得ない立場なのかもしれないが、制裁で拉致問題は全く解決しない。
IS(イスラム国)の背後にはアメリカをはじめサウジ、トルコなどがいるというのが、公然の秘密化している。
ISの武器も資金も背後にいる連中から回ってきているというのだ。なぜならISの敵はシリアであり、そして今度はリビアにも。そこは欧米が利権をほしいままにしたいところ。
彼らはその先兵として活動しているというのだ。末端の兵士にそのつもりはないかもしれないが、幹部はそういうことだろう。
アフガニスタンで、ソ連と戦ったイスラム兵士がアルカイダ、その首領がウサマ・ビンラディン。彼らに武器を供与し、戦闘訓練を施したのはアメリカ軍であったことを思い起こす。

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ものすごい轟音と風圧と排熱の輸送機オスプレイ

2016年01月03日 | Weblog

年末、電撃的に日韓が慰安婦問)題で「最終解決」の報道があった。
「慰安婦は軍の主導ではない」とかたくなに言い続けていた安倍晋三が、軍の関与と政府の責任を認め、元慰安婦への支援を目的に韓国政府が設立する財団に10億円を拠出するというもの。
安倍総理は朴大統領と電話で会談し、「心からのお詫びと反省の気持ち」を伝え、合意内容も確認したと新聞記事にあり、字面だけ見ると、「よかった」と思えるが、こうも簡単に自説を曲げるものなのかと疑問を感じていたら、どうやらアメリカにこの問題の解決を迫られて、両首脳が妥協したというのが真相だったようだ。
安倍晋三に真摯にお詫びするという気持ちはない。その証拠にソウルの日本大使館前の「慰安婦少女像」の撤去を求め、不可逆的解決、つまり「金出すから二度とこの問題蒸し返すなよ」と、まるで横柄な条件を出している。
これに対して韓国側は少女像撤去について民間が設置したもので、問題が解決すれば自然にそうなると回答している。
当然だ。加害者側の日本があれこれ条件を出すことではない。
韓国の人々の反応は、「よかった。解決に向かって歩んでほしい」と言う人もいたが、元慰安婦の支援団体などは猛反発している。
安倍晋三を支持する極右勢力も慰安婦問題で当時の軍の責任を認めない立場だから猛反発するなどと新聞が言うが、基本この勢力は屈米であるから反発するふりをするだけだ。

オスプレイ訓練実施の可能性
防衛省、米空軍報告書基に長野含む10都県に通知(信毎2015年12月28日)
昨年、おもに東信地方から正体不明の轟音への苦情や問い合わせが県に寄せられていたが、すでに予行訓練はされていたのだ。
米空軍は2017年から横田基地に新型輸送機CV22オスプレイを順次配備する予定だ。
その轟音と離着陸に際して巻き起こす風と、操縦の不安定さが特徴のオスプレイ。
このオスプレイを防災用にという売り込みが始まっているという。ところが先に挙げた負の特徴に加えて、オスプレイは高温の排熱により火災を起こす危険があり、とても災害時の救助や物資輸送に使えるしろものではないという。
実際2014年10月、和歌山県で行われた県主催の防災訓練に参加したオスプレイが離陸の際に火災事故を起こした。高温の排熱による火災を心配して事前に草刈りまでしたのにオスプレイは芝を焼いたのだ。
オスプレイの下降気流の強さはものすごくて、そのおこした土埃が6車線の高速道路を視界不良にした事故(オーストラリア・2014・11)が報告されている。
オスプレイの風圧によって、公園の樹木の枝が吹き飛び、10人がけがをし、7人が病院に運ばれた事故もニューヨークで2010年5月に起こっている。(市民の意見・2015・4月号)。
アフガニスタンの山岳地帯や、イラク、シリアなどの砂漠地帯で使うために狭い日本、しかも山岳地帯を抱える長野県などが訓練の場として利用されるというのが真相だろうと思う。

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