木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

戦前の徴兵の実態をリアルにえがく「やすらぎの刻・道」

2019年07月28日 | Weblog

参院選から一週間。
「れいわ新選組」が注目されている。私ははじめこの団体名があまり好きじゃなくて関心を持っていなかったが、選挙後改めてよくぞ山本太郎が出て来てくれたと感じた。障碍のある二人を特定枠に指定するなど意表をつかれた。
これこそ国民のための国会であり政治なんだということを私達に考えさせてくれた。
この二人が活動できるように国会内の仕組みを変えていく。ついでに明治以来の国会運営や、自民党以外の党が政権に就けないようにしているとしか思えない「公職選挙法」も国民のための選挙法に変えていかなくてはと思う。
選挙が国民から遠いものになってしまっている。期日前投票は随分やりやすくなったが、投票所が遠くて高齢者など交通手段がなければ安倍政治を許さないと思ってもその意思を表明できない。
私の友人は病気で身体が不自由になってしまったが障碍者手帳を持っているので郵便投票をしたと言っていた。高齢者にもぜひこの方法を当てはめてもらいたいものだ。

戦前の徴兵制度をリアルに描く「やすらぎの刻・道」。
倉本聰渾身の脚本。山梨県の山村を舞台に軍国体制に抗う庶民を描いている。
徴兵検査の場面など映画やドラマに描かれないではなかったが、倉本氏のドラマは執拗なほどその場面を描く。人間の尊厳を奪う医師の横柄な態度。それを仕方のない事として受け入れさせられてきた国民。「天皇の赤子」の名のもとに。
召集=赤紙を拒否すれば家族は非国民として、ちょうど現代犯罪の加害者家族が受けるようなバッシングをこれでもかと受ける。
丸谷才一氏が「笹枕」という小説で「徴兵忌避」をして逃避行を貫いた男を描いているのを読んだが、家族は弟が周囲から責められ殴られ聴力を失ってしまうという事態を描いている。
徴兵検査を受け召集される体験は90才以上の男達の体験でありそれはもうリアルに語られることはこの数年で絶えるだろう。
倉本氏はその下の世代、肌で戦争の時代を知っている世代だが、その人達も80才以上、こちらも実体験を持つ人は少数派だ。
改憲してアメリカの戦争に2軍としてついていくなどとんでもないこと。これを阻止することが私達日本国民に今課せられている使命だ。

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「無礼」なのは河野外相の方

2019年07月21日 | Weblog

京都のアニメーション制作会社が放火され、34名もの死者が出て負傷者も35名という事件が起きた。
私は高齢者で特にアニメに関心はなかったが、今NHKの連ドラは東映動画をモデルにしたアニメーションの世界を描いている。
子供の頃、学校でやる映画上映会には必ずと言っていいほどアニメーション映画の短編も併映された。あれはディズニー製だったか。歓声をあげてみんな見た記憶がある。
大人になって宮崎駿の「もののけ姫」を試しに見たが、正直それほど感心しなかった。
しかし今日本のアニメは世界中で愛され日本にやって来る外国人はこれ目当ての人が非常に多い。
放火した当人もアニメファンではあったのだろう。
詳しいことはまだわからないが社会から疎外された人物像が浮かび上がってくる。
青葉容疑者も無人島や山奥とかで一人暮らしていればこのような事件を起こす動機は持たなかったのではないかと私は考えた。
人間はたとえ小さな集団でもその中に組み込まれていると疎外の感情を爆発させることがある。
そうならないようこれは社会が考えねばならないことでもある。

河野太郎は政界からの退場を
「無礼」なのは河野外相の方だろう。彼は何をとち狂ったのか。外務省に韓国大使を呼びつけてののしる河野氏を見て、「よくやった」と拍手を送るのは右翼だけだろう。少なくとも普通の感覚を持った人はいい感じを持たないのではと私は感じたが。
彼の父親の洋平氏は自民党の中でのハト派として知られた政治家であった。
親子が違う意見を持つのは自由だが、彼の政治家としての信用は祖父の一郎や父の洋平の土台の上に築かれたもので、彼一人の力ではないはずだ。
しょせん世襲政治家の一人に過ぎないのに勘違いしている。
安倍が終わっても河野を日本のトップにしてはならない。

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反アジアの日本政府

2019年07月17日 | Weblog

老いも若きも安倍政権支持
言葉や物事の裏を読めないのは若者ばかりとは限らない。人生経験が豊富な高齢者も変わらないと実感する。
私は古典のカルチャー講座を受講している。そこに集まる人は本を読むのが好きで、日本の古典文学にも関心のある人達だから世の中の動きにもう少し批判的な目があるかと思ったらそういうわけでもない。
私は長野市の松代で文化財のボランテイアにも参加しているが歴史好きの人達が必ずしも正しく歴史を理解しているとはいえないことも感じる。
一番典型的なのは松代にある「大本営地下壕」に対する見方だ。
米軍による東京への空襲から逃れてここに戦争遂行の本部(大本営)と官公庁、天皇をはじめとする皇族の住まいを移そうと軍部が地下壕工事を本格的に始めたのは昭和19年11月、戦争終結の9か月前なのである。
天皇の御座所は完成し、今でいう霞が関に当たる部分も8割がた完成していた。
この時工事に徴用されたのは日本植民地下の朝鮮人達だ。敗戦後こんな施設は封印しておきたいところだったが、地元の高校生らの活動により一部が公開されるようになり、今では松代観光の目玉の一つであり、学校の歴史・平和学習の貴重な施設となっている。
しかし支配側や日本の過去の戦争を賛美する連中は何とか隣国の人々の被害を過少に見せようと画策する。やれ、当時家族でこの工事に従事した朝鮮人と交流があったとか、一緒に遊んだとかのエピソードを証言させたりする。
しかしだからといって朝鮮を植民地にし、戦争のために動員したという事実は変わらない。ガイドをする人達の中にもそういう考え方をする人たちがいる。
「あったことは永遠に消えない」。だからこそ「もう過ぎたことだ。いつまであやまればいいんだ」と被害を与えた側が言ってはならない。第一安倍晋三は心から真摯に謝罪などしていない。
自分達の仲間である河野洋平氏の慰安婦に関する談話も、連立政権を組んだ社民党の村山首相のアジアの人々への戦争被害の謝罪も否定しようとしている。
国民もそれに同調して安倍をいい気にさせている。度し難い状況だ。
本当は学識者やジャーナリストや政治家が正しい見識を持って国民にはたらきかけなくてはいけないのだが、そうできる人達を排除している情けない今の日本の状況なのだと私は思う。

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韓国たたきの一方でアメリカには言いなり

2019年07月14日 | Weblog

韓国たたき一色の政府とマスコミ
テレビの影響力は大きい。一番左右されているのはテレビを見る余裕のある高齢者だろうが、
その政府とマスコミの姿勢がじわじわと日本の多数派を侵食する。
韓国で日本の植民地時代に日本の企業の徴用を受け苛酷な扱いを受けた本人や遺族が裁判所に訴え補償と謝罪を要求し、それに最高裁が答えたことはそんなに間違っていることだろうか。
1965年の日韓条約の協定は個人の請求までは踏み込んでいない。
これを「協定違反」かのように日本政府も企業も相手にしないという居丈高な態度は到底加害者の側の取るべき態度とは私には思えない。
真摯に向き合うべきである。輸出規制強化などの措置はもってのほかなのに安倍政権を批判する声は少なくともテレビからは聞かれない。
まるで過去の歴史を忘れているかのような態度は必ず歴史によって報復を受けるだろうと私は思う。

その一方でアメリカの日本でのやりたい放題の行動には批判の声もあげない。
長野県会は6月28日「米軍機訓練、安全配慮求める意見書案」を否決した。
最大会派自民党は「低空飛行は在日米軍の不可欠な訓練」として反対。賛否同数となり議長(自民党)採決で意見書を不採択とした。呆れた住民不在の行動だ。
山岳県の長野を米軍はかっこうの訓練場所として使っている。
こうした自民党の態度を県民はしっかり見つめる必要がある。県民を見捨て米軍につく、そんな連中を県会にも国政にも送らない、そういう気概を持たなくてはいけない。

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読み書きが不得意な日米の政府トップ

2019年07月10日 | Weblog

ジャニ―・喜多川氏が亡くなって朝の番組はこれ一色。
私にとっては「少年愛」の人。それと最後はクモ膜下出血で亡くなったというところが同じ病に侵されたので関心があった。私は生還しましたが。
朝、「ものみの塔」の信者の方の訪問。時々回ってきます。「ものみの塔」についてはくわしくありませんが、皆さん上品な主婦のイメージ。これは何なんでしょうね。

若者の読解能力の劣化
「サンデーモーニング」に初登場した数学者の新井さんという女性が高校生を調査した結果、高校生の半数程度が日本語で書かれた公式的な文章を正しく理解できていないと言っていた。だから選挙公報を理解できるのかという疑問である。
学校で国語の授業はあるが、それ英語だと言って読み書きがおろそかになっている傾向があるのだろう。小学校では「朝の読書」などの取り組みはあるようなのだが、スマホだのツイッターは短い文の羅列だからそれに慣れてしまうと長い文章を読みこなすことができなくなってしまうのだろう。
まさにこれこそ支配側の望むところ。
政治学者の早稲田大准教授の遠藤晶久氏は「改革」と唱えれば中身を問わず「改革志向」なのだと単純に思いこむ傾向が40代以下に多いという。(信濃毎日新聞・5・15日付け)
安倍晋三や維新が何かといえば「改革」と言って中身を言わなくてもそれを信じるらしい。「疑ってみる」ためにはいろんな本を読んだり人の話を聞いたりして比較するという思考が必要なのだが、それを失わされている世代ということになる。
アメリカはもっとその傾向が強いのだと思う。他民族国家であるから本来の英語(米語)を理解できる、特に読んだり書いたりが不得意な人々が多い。
トランプの登場はその結果だと思う。彼はツイッターで発信はするが、おそらく公文書などは読まないだろう。安倍もそうだ。漢字が読めない彼はもちろん中身も理解していない。

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電話世論調査の欺瞞性

2019年07月01日 | Weblog

南北分断をここまで引き延ばして来たのはアメリカ
なので、トランプがどう考えようが韓国にとっても日本にとってもいいはずなんです。
そもそも朝鮮を植民地にした日本に多いに責任があることですから、朝鮮を非難する日本政府(安倍・右翼)って全く卑怯のきわみです。
「非核化」も核を持っている国はほかにもあるわけですから朝鮮だけを非難しても問題は解決しません。アメリカの言うことは「盗人猛々しい」。それ言わない新聞やテレビはジャーナリズムの名に値しません。

我が家の電話は電話を非表示にしていないので、コンピューター世論調査の電話がよくかかってきます。
この世論調査はいわゆる無党派層と言われるそれほど政治に関心のない人たちを現在の与党側に引っ張っていくしくみになっている(以前にも書きましたが)。
第一に支持政党を聞くのになぜ自民党から聞くのですか?番号で答えるのですが、年を取って来ると今言われたこともすぐ忘れますから最初に言われた番号を答えてしまう確率が高くなります。
ふつうは途中で面倒くさくなって電話を切ってしまうのではないでしょうか。
あとに残るのは安倍政権支持者と安倍に早く退場してもらいたいと考える人達です。
どんな場合でも自民党支持という有権者は3割いるそうです(そんなにいるのか)。これに今は公明党が加わります。
安倍政権を明確に否定するのは2割。こうしてせめぎ合うと自公政権を支持する人が多いという結果になる。なのに個別の政策で聞くと安倍政権は支持されていない。という結果が出て来る。
無党派層の人達は大きな流れに乗っていく傾向がありますから結果的に小選挙区制度と低投票率により自公勝利なる。しかし個別の選挙区ではよほど候補が悪いか逆に野党側に魅力的な候補が出現するとこの構図は崩れる。
より民意を反映する選挙制度と中間的な人々の奮起を促すしかない。
「政治は生活に直結している。誰がなっても同じではない」。

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