木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

秘密保護法により腐敗官僚に支配される国に

2013年11月30日 | Weblog

「特定秘密保護法」衆院通過。
マスコミ人もこの法律が施行されたら、自分達の存在も必要なくなるという現実にようやく気がついて、反対表明をし始めているが、これまで大手新聞・テレビ局は安倍晋三を批判して来なかった。
昨年の衆院選でも対抗勢力がないというキャンペーンを張って、自民党勝利に貢献したし、景気回復への根拠のない期待感をテレビで煽った。
秘密、秘密で政府機関への取材が制限されてしまうのだから、新聞社は読売新聞一社あればいいし、テレビ局は政府御用達のNHKがあれば充分。
政治評論家もいらない。政治報道が成立しなくなる。
安倍晋三はいわば表の顔として役を演じているわけだが、演出は霞ヶ関の官僚組織だ。
何でも秘密にしてやりたい放題がこれから進行する。彼らは腐りきっている。
腐敗したものは切り捨てるしかないのだが、腐敗し切って自滅するまで彼等の支配は続く。
こんな法律が成立(まだ参院で成立はしていないが)する以前から国の情報は国民の目から隠されてきた。
これからは原発の危機的情報はますます人々の目から遠ざけられ、オスプレイの飛行ルートも知らされないだろう。
安倍晋三は決定的過ちを犯した総理として歴史に名を刻むことになろうが、彼の祖父岸信介も50年前、日米安保条約を国民の反対を押し切って強行批准し、今日の対米従属に道を開いた。
ところで自分自身を振り返ると、戦後の平和憲法体制の中で深く考えなくとも、労働組合の一員として組合の指示に従い、また反自民の政党を支持しているだけで、公正な世の中を希望する一人である気がしていたように思う。
しかし平和な世、公正な世はぼんやりしているとすぐ邪悪な勢力によって奪われてしまうものなのだ。
隣国韓国でも経済のグローバル化の影響をもろに受けた労働者の受難が日常だ。
指名解雇された労働者が鉄塔に立てこもり会社と対峙しているというテレビ番組を見たが、韓国では自分達の生きる権利を主張する戦いの伝統が生き続けていると感じた。
それは50年代から60年代の日本の炭鉱労働者達の三井・三池闘争に重なるものだった。
日本国民は権利主張の戦いを忘れて久しい。

猪瀬都知事のスキャンダル
徳洲会の選挙違反事件の中で浮上してきた5000万円献金事件。
日頃の人徳のなさのツケが容赦なく猪瀬知事に降りかかっている印象だが、要領よく立ち回ってきたように見えて、以外に脇の甘い人だった。
転がり込んできた都知事の座に「自分は大物」と勘違いしてしまったんでしょう。
猪瀬は悪い。しかし前任者の三期十二年務めた石原はもっと悪い。ろくなことしなかったはずなのに、メディアは追及してない。
何でここへ来て徳洲会の公職選挙法違反が表ざたになったかというと、内紛によって切り捨てられた徳田虎雄氏の側近が週刊誌にリークし、そこから検察の調査が始って、猪瀬スキャンダルはそのついでに出てきた話だという。
安倍晋三が総理になるべき人間ではないのと同様、猪瀬も都知事になる人材じゃない。

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特定秘密保護法案は対案ではなく廃案しかあり得ない

2013年11月22日 | Weblog

特定秘密保護法にジャーナリストらも反対表明。
今更遅いじゃないかという気はするが、何もしないで成立を許すよりはましだ。
この法律に関しては国会議員の殆どの認識が一般国民より劣っている。
「みんなの党」と「維新」が自民党の補完勢力以外の何者でもないことは承知していたけど、「修正」して賛成するなどというのではこの二つの党はこれでその役割は終った。
安倍政権自体が極右政権であるから、この政権より右の政党は狂信集団しかあり得ないわけで、「維新」と「みんな」は自民党に収斂されていく。
次の選挙、それは3年後で、その時日本が無事に日本でいられるかわからないが、「維新」と「みんな」は多分消滅するだろう。
それにしても改めて思うのは公明党という勢力の「罪深さ」だ。安倍政権がここまで暴走できるのは公明党の下支えがあってこそ。
与党政権でいることがよほど楽しいと見えて、平和も福祉もかなぐり捨てている。
宗教集団は悪魔と手を結ぶ宿命にあるが、それを見事に体現して見せてくれている。

ジャーナリストらの保護法反対の決起集会に俳優の菅原文太氏も賛同者として出席。
今は俳優というより農業者だけれど、この人の過去の出演作品のインパクトは衰えていない。
私は彼の代表作『仁義なき戦い』は再上映会で、全作品を見た。菅原が全ての主役というわけではないが、やくざでありながらその立ち位置は常に反骨である。
シリーズとなって人気を博したこの映画は、やはり人気の原点になった第一作の「広島編」が優れていると思った。その後の作品も悪くはないが、人気シリーズのため急いで作っているので粗雑になってしまっている。
敗戦後のしかも被爆地広島が舞台ということは、ヤクザにでも何にでもなって生きていくしかない現実がよく伝わってきた。
菅原文太の作品では、NHKの大河ドラマ『獅子の時代』も印象深かった。
今年の大河と同様、敗者会津の武士と勝者薩摩の下級武士から政府の中枢になった人物を対比させ、菅原文太が演じた平沼という男は暗殺者の運命をたどる。
明治維新と言われる政変の後、庶民が江戸時代以上の苛酷な収奪に苦しんだことも描いていて、歴史の事実は「明治がばら色」では決してなく、お気楽に何でも「維新」、「維新」と騒ぐ連中がいかに底が浅いかを示している。
これは山田太一の脚本だったが、視聴率が良かったかどうかは知らない。
というか、この時代、視聴率が番組作りの目安ではなかったように思う。特にNHKはスポンサーの顔色を見る必要はなかったわけで。
今年の『八重の桜』も敗者の立場から描いたドラマで、今まで知らなかった、考えてこなかった視点が提示されていて、例えば、会津藩の象徴である松平容保が生え抜きの会津藩主ではなく、養子で松平家に入ったということなど、知らないというか関心がなかった。
八重の兄である山本覚馬の明治以後の京都における活躍など興味深かったが、視聴率はよくない。
景気の良い、自分が英雄になった気分になれるドラマがやはり好まれるのか。
役柄と実際が重なる人は少ないが、菅原文太はその稀有な一人だ。

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反中国刷り込みのNHK報道。

2013年11月17日 | Weblog

生活絵画で逮捕。特定秘密保護法→治安維持法の恐ろしさ
朝のワイドショーで、戦前、いわゆる「リアリズム絵画」を描いただけで、特高警察に逮捕され、連日取調べで刑事に恫喝され、火の気のない零下10度にもなる留置場に留め置かれた北海道在住の92歳の方の体験を取材していた。
生活絵画とは、日常生活や労働の場面を見つめ、描くという美術運動で、現実を観察すれば、おのずと世の中の矛盾を考えざるを得なくなり、やがてはそれは天皇を頂点とする軍国体制に疑問を持ち、反対する運動につながると考える「国家=治安警察」の先回りの取り締まりとも言うべきものである。
その方は当時師範学校の学生で、美術部に属して絵を描いていただけで、特定の運動に関わったりしていたわけでも何でもなかったので、なぜ自分がそんな目に遭うのかと悔しい思いをしたという。
今でもそうだが、警察の取調べを受けたというだけで、周囲は違法なことをしたのだろうという目で見る。
その後の人生が変わってしまうのだ。
とにかく奴隷のごとく国家の言うことを聞け、何も考えるな、知るなというのがこの「特定秘密保護法」の根本精神だ。
この秘密法成立をごり押しすることとセットになっているのが「反中国」の刷り込みだ。
NHKはその先頭になって、特に午後七時のニュースで、長々と時間を取る。
ウィグルやチベットなどの少数民族問題、都市と農村の格差、政府、特に地方の役人の腐敗など、中国に問題がないとは言わないが、それは中国人自身が一つ一つ解決していく問題であって、日本がまるで「鬼の首」を取ったかのように嬉々として報道するのは違うのではないかと感じる。
客観的な報道という以上の「刷り込み」を感じる。
これらの報道に連日接していれば「中国はどうしようもない国、中国との戦争やむなし」と考える日本国民は確実に増えていくのでは・・・。
しかし80年前、中国大陸に侵略して、かの国の人々に大変な苦しみを与えたのは他ならぬ大日本帝国とその臣民たちであった。
中国を非難してはばからない人達は「歴史に無知である」ことを自らあかしているようなものだ。恥ずべきことだ。

特定秘密保護法の危険性から目をそらすためではないかと勘ぐってしまう「徳洲会選挙違反事件」と「食品偽装問題」。
「徳洲会」の病院職員総動員の選挙運動などは、保守系の企業をバックにしている候補ならどこでもやっている。いや組合や団体をバックにした候補もそうだろう。
見返りとしての報酬があってこそ、職員も従う。
あまりに度が過ぎていたために特捜に狙い撃ちされたのか。
NHKクローズアップ現代の報道によれば、対立候補に圧倒的差を付けて当選し、相手の比例での復活当選を許さないことが目的だったという。
その背景には「徳洲会」と地元医師会との利害対立があるのだとか。
離島の貧しい子弟だった会の創設者徳田虎雄氏は「命は平等」を掲げ、病院開設を僻地や離島にも広げ、全国展開を図ってきた。その過程で病院進出によって、患者を取られる危機感を抱いた地元の開業医や病院の反発を招き、その経験の中で政治権力を持つ必要、それも圧倒的なを痛感したのだそうだが。
ゲストの医療経済専門家によると、徳洲会は経営がうまく、最近では地方の病院・医師不足からむしろ地元医師達と連携して地域医療をにない、貢献している例もあるのだそうで、どうしてそこまでの選挙運動をと、今どうして逮捕の疑問がある。

「食品偽装」といえば、老舗料亭「船場吉兆」の使いまわし・偽装騒動があって、その時にも伊勢名物「赤福」が実は冷凍物でした、などと発覚した事件があった。
報道によれば、今回のホテル・レストラン・デパートの偽装も、今始ったことではなく、その時期から騒動を横目に、「他もやっているなら自分のところも」と低いレベルに合わせて今日の事態になったようだ。
私が今回の事件で、一番歯がゆく感じるのは、安い物を高い値で売って、差額を稼ぐ「詐欺商法」だということをあまり断罪していない点だ。
芝海老がバナメイエビでもいいのだ。その値段で提供しろということ。
公正な商売というか、企業活動が隅に追いやられている。
「金融資本主義」という実体経済とはかけ離れた金が金を生むという毒が社会を蝕んでいる、そう感じる。

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「放射能汚染と食品偽装」でおもてなしの国、日本

2013年11月09日 | Weblog

特定秘密保護法が成立すると・・・
今から80年前(昭和8年)、長野県で「2・4事件」という教員弾圧事件があった。
この時の一斉逮捕で、共産主義や社会主義だけでなく自由主義的な記述のある本を持っていた、あるいは預かっていたという程度の教員も取調べを受けた。
この一斉捜査で震え上がった信州教育界は、国の政策への協力に傾斜し、満蒙開拓・義勇軍に生徒を送り出すために積極的に乗り出すようになったという。
そして結果は全国で最も多く開拓民を送り出し、敗戦による「棄民」の悲劇を生んだのだった。
秘密保護法は政府が「特定秘密」として、情報を公開せずに自分達の都合の良い国家運営をほしいままにするというだけでなく、政府のすることに異論を唱えたり、政府機関の情報を入手したりすることを「保護法違反」だとして、逮捕し、刑罰を与えることもできる。
こうなると、2・4事件後の信州教育界のように萎縮・自主規制から積極的に自分達の周囲に保護法違反者はいないかと、治安警察の協力者になる人間が出てくるはずだ。これが一番恐ろしい。保身のために罪のない他人を売る。
他人どころか、家族も売るようになる。
今の国会なら自公およびその補完勢力によって、法律を通すことは簡単だ。
だからと言って、黙っているというのは積極的容認と受け止められてしまう。
国家安全保障会議といい秘密保護法といい、どうしてこんなことを急がねばならないのか。
それは中国と戦争するためだという。しかしそんなことをしたら日本は確実に負ける。そしてアメリカは傍観するだろう。
日本列島五四基も存在する原子力発電所にミサイルを撃ちこまれたら、日本はその時点で崩壊する。
ただそうすると放射能汚染は中国大陸にも廻っていくし、世界から非難を浴びるだろうからそれはしないと思うのだが。

小泉元総理の「脱原発・廃炉宣言」
こんな日本に誰がした、その張本人の人だが、脱原発に関しては反論の余地がない正論を言っている。
何も言わなくても安泰のはずの人が敢えて発言するのは、やはりこのまま原子力利益団体を温存させては日本は財政的にも環境の面でもあらゆる事柄でもたないと考える経済界・支配層の存在もあるのでは?と思わせる。その勢力が影響力のある小泉氏に発言を促したかも。
安倍政権の支持率が高いとか、一部輸出企業の収益があがっているとか、安倍政権の安泰をマスコミは誘導しているが、政権は「原発事故」に関してはお手上げ状態で、ここから政権の崩壊が始るのでは、とこれは希望的観測も含めてそう考える。
安倍晋三には一日も早く退場してもらいたい。
食品偽装も止まらない。ここへ来て噴出しているのはなぜなのか。内部告発かそれとも国民の目をそちらに向けさせる策謀か。
いずれにしても二十年の東京オリンピックは「放射能汚染と食品偽装でおもてなし」ということになりそう。各国の選手の皆さん、その他の方々、それでよろしいんでしょうか。

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アメリカにひれ伏している政治家だけが幅を利かす日本

2013年11月01日 | Weblog

暴言・妄言を吐いても許される二人。安倍と石原。
司会者のみのもんたが息子の不祥事をきっかけに、今までの横柄な態度への「倍返し」の目に遭っているが、これを見て、どんなに暴言・妄言を吐き、政治家として何一つ国民や都民のためになっていない安倍と石原がマスコミにたたかれないのはどうしてかと考えた。
石原は勇ましいことを言って「NOと言える日本人」などとアメリカに対決するようなことを目くらましで吠えるが、実はアメリカのヘリテージ財団という反共主義の団体に飼われてその代弁者として活動しているらしい。
石原の狙いは唯一つ彼の言うところの「支那の体制転覆」。それは反共財団の目的とするところと一致する。
中国に何ら被害を受けていない石原がなぜそこまで中国を憎悪するのか、私にはさっぱりわからないが、アメリカには這いつくばっている歪んだ精神が中国を攻撃・挑発することで晴らしているということなのか。
「放射能汚染水はコントロールされている」と誰も信じない言葉を国会答弁で繰り返す壊れた頭と精神の持ち主である安倍晋三。
マスコミは小沢一郎の政治資金問題や、鳩山由起夫の普天間基地国外移設断念はたたきにたたいたが、汚染水問題に限らず、日本の拡大する格差や、なし崩し的に進める壊憲に対する具体的な答弁を全く欠いている安倍を小沢氏や鳩山氏に対してのようにはたたかない。
これまたその従米ぶりが功を奏しているのか。
日本在住のアメリカの詩人アーサー・ビナード氏は今の日本の政治状況を「一強多弱というより、アメリカにひれ伏している政治家が強いだけ。それを国民が追認している。日米同盟で日本は恩恵を受けていると騙され、沖縄県民を切り捨てて平気」と、アメリカ人の目から見てその情けない状況を批判している。

銀行とホテルの不祥事がマスコミをにぎわしているが、両者に共通する特徴は「慇懃無礼」というもの。
銀行(いわゆる大手行)と高級・一流を掲げるホテルは客を値踏みする。
銀行は突き詰めれば「金貸し」に過ぎない。それを上等なスーツと高学歴行員で覆っているだけ。地上げもすれば貸し剥がしもする。だから裏社会と通じるし、つけこまれもする。
ホテルのメニュー偽装も何だか屁理屈を振り回しているが、要するに「詐欺」だ。
安い食材を高級食材と偽って、利益をあげようとしたということである。
食べ物の味というのは、子供の頃からなじんだ味覚に左右される。本物を味わっていなければ何を出されてもわかるわけない。それこそそこはプロの料理人、わざわざまずくは作らないだろう。
そこそこ高級をうたっているホテルが一番陥るところだ。相手はたまにはホテルで豪華な食事をという庶民だ。料理の味で評価するのではなく、その値段や食材を見て「おいしいはずだ。いやおいしくなくては元が取れない」などと考える。
私達の知らない、私達の目に触れない本物のセレブ達はもっと高級な所で食事しているか、素朴だけど本来の味がある物を食べているのでしょう。
私は時々ファミレスを利用するが、おいしく食べている。しかしファミレスがこの値段で利益をあげるには何か細工があるのだろうとは思う。冷凍品を使うのは常識だし。上手に解凍して調理してあると思う。
ただ毎日ファミレスやスーパーのできあいを利用してたら、長い間には身体に悪いだろうなと思う。
規制緩和で新自由主義、弱肉強食、使い捨て労働で利益をあげるブラック企業と、今日本では企業の限りない「倫理崩壊」が進行しているのは間違いない。

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