木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

道徳を標ぼうする最も不道徳な者達

2017年02月24日 | Weblog

連日の「金正男毒殺報道」の裏で
ワイドショーもNHKのニュースもここ一週間この話題ばかり。ワイドショーはともかくNHKなど午後7時のニュースのトップとはこれは異常ではないか。
この出来事に気を取られている間に「共謀罪」と「辺野古の埋め立て工事」が着々と進む。このことの方が北朝鮮の前近代的な暗殺政治ドラマを見るより、日本の国民にとっては後に禍根を残す重大事だ。
そのくせ安倍晋三夫妻が関わっている
大阪豊中市に建設されるという「森友学園」の不適切な国有地払下げ問題は全く取り上げない、と思っていたら今日あたり(23日)あたりからテレビも申し訳程度に取り上げ始めた。但し安倍晋三の名前は伏せたままだ。ゴミ撤去を理由に9億円相当の土地を1億円余で学園側に売却。豊中市議の一人がこれに気づき「おかしいじゃないか」と声を上げなければこのまま通っていただろう。「誰か政治家が関与しなければこんな不当な売却が成立するはずがない」と共産党の志位委員長のコメント。安倍昭惠夫人がこの小学校の名誉校長に就任することになっていたとか、いるとか。安倍晋三の息がかかっていることは明らか。
この森友学園の理事長なる人物が「日本会議」なるアナクロな思想・信条の団体のメンバーで幼い幼稚園児に戦前の絶対天皇制時代の「教育勅語」の暗唱をさせるのを特色の一つとしているという。この新聞記事を読んだ時、いったいこんな幼稚園や学校に入学させようとする親がいるのかとまずそれ
を思った。園児の親といえばせいぜい30代の若い世代だろう。しかも私立である。若い世代の「反知性的傾向」はネットで簡単に情報を得る時代や文部省による学校教育の締め付けにより進んでいるというからその背景もよく理解できずに「教育勅語の暗記」にかえって「すごい」ということになるのだろうか。昭惠夫人はこの学園の「道徳教育」に賛同して名誉校長を引き受けたと報道されているが、不当な人脈により不当な安い価格で土地を手に入れたとすれば何の「道徳教育」か。不道徳のきわみである。時代錯誤の道徳観や歴史観を唱える連中程薄汚いものはない。


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日米同盟という言葉のまやかし

2017年02月14日 | Weblog

日米同盟、日米同盟とうるさい限り。
何時からそんな関係になった?私はこの言葉に非常に違和感を覚える。
太平洋戦争で日本はアメリカ(正確には連合国軍だが)にこてんばん、最後は日本本土への無差別空襲に原爆投下と残酷なまでにやっつけられて無条件降伏したから、アメリカの前に這いつくばるしかない関係になったとは思う。だから同盟というより従属関係だろう。70年代ぐらいまでは左派が「日本はアメリカの目下の同盟国・対米従属国)だと表現していたが。
日本国民もこの「日米同盟」という言葉に洗脳されて、未来永劫この関係は続けなければいけないし続くものだと思いこまされている。
トランプほどアメリカを正直に体現している人物はいないと思うのだが。アメリカが第一だという本音だけで自由と民主主義という建前がない。本音と建前が一番乖離していたのは前大統領のオバマだろう。
同盟というと対等に話し合って行動を共にするというイメージがあるが、日本とアメリカの関係は日本はどこまでもアメリカに便利に使われる奴隷的関係だ。
日本にある米軍基地はかつてはソ連、今は中国に対してにらみを利かせるためにあるが、果たしてそれは日本にとって有益なことかどうか。沖縄の多数が反対している米軍基地はアメリカそのもののためにある。
日本国民は何も知らされていない。知ろうとしていないと言うべきか。
安倍晋三の祖父、岸信介は満洲国創設と運営に主要な役割を果たした「侵略と平和への罪」によりA級戦犯に問われたが、アメリカの情報機関CIAに協力するという誓約により罪を免れたことは既に知られている事実だ。その孫である安倍晋三もまたCIAの支配下にあると思われる。金正恩すらCIAの指示に従う存在ではと疑われている。今度のトランプ・安倍会談に合わせてミサイル発射をして、「北朝鮮の挑発に毅然として対処する日米同盟」という虚構に協力した?
ただトランプ政権とCIAの関係はまだ流動的なところがあるが、やがてトランプもCIAと一体化した関係に落ち着くものと思われる。
日本の庶民にとっては年金資金がアメリカの投資に利用され、それが損失を出しても誰も救ってくれないという悲惨な結果が一番の関心事だが、そのような情報を知ってか知らずか、安倍政権の支持率はNHKの調査によれば先月より3ポイント上がったという。この間ワイドショーはどこの局もトランプネタで大賑わいだったが、どうやらテレビ報道の勝利である。
日本の自動車産業がアメリカ製造業の空洞化の主犯としてやり玉に上がっているが、その代表的企業トヨタの心配を日本国民がする必要は全くない。トヨタは1私企業としてアメリカに進出し、北米協定を利用し、隣国メキシコに工場を作り関税ゼロでアメリカに売っている。そのうえ、日本の消費税から莫大な還付金を得ている。こうしたグローバル企業は日本経済に何ら貢献していないのだから、トヨタの社長と首相が会談を持つなど不公正である。



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反中プロパガンダで憂さ晴らししている時ではない

2017年02月05日 | Weblog

加工食品は今や工業製品
私は朝、時間的にテレビのワイドショーを見れる境遇にある。羽鳥慎一のモーニングショーを見ている。他の司会者より「おれが、おれが」というアクの強さがやや薄いので耳障りではないのがこれを見る理由だ。
玉川徹といううるさ型のレギュラーがいて「そもそも総研」というタイトルで鋭い突っ込みをするコーナーもあるが、バランスを取るためか思い出したように「反中プロパガンダ」をやる。
つい先日も中国の食品のひどさを取り上げていた。例えば下水油と称する廃棄しなければいけないような食品や油を濾して使うとか、アフリカに輸出されたコメは米ではなく一見それらしく見えるプラスチック米であったとかというような問題である。
それが事実ならばもちろん問題で摘発改善されるべきものだろう。
しかし今、日本でもまことしやかにスーパーの棚に並ぶ、便利で手軽な食品は添加物のそれこそてんこ盛りだという。小さな文字で表記された材料名などいちいち読んでそれがなんのために使われているかなど考えるのは食品分析の専門家ぐらいだろう。その専門家によれば、今や日本の加工食品は食品というより人工的な化学物質を添加した工業製品に近いという。
日本の視聴者にとっては中国の食品のひどさより毎日食べる日本の食品の工業化のほうが切実で深刻な問題である。そのようなものを何年も食べ続ければ健康を害していくのは必然である。

トランプの別の顔
トランプ大統領に世界中の人々が抱くイメージは「暴言王」の一言だが、若かりし頃のトランプは全く違う印象だったと、山崎淑子というニューヨークで事業活動をしていて、トランプと接触する機会のあった女性が語っている(週刊金曜日1月27日号)。
「とても物静かで貴公子然とした立ち居振る舞い。家族や雇用者に対する気づかいも細やか。テレビを通じて知られるような粗野で傲慢で攻撃的なイメージとはまるで違った」という。
服装にも気を使い、清潔好きで、早寝早起き、お酒、たばこ、コーヒーもお茶も飲まない。ミネラルウォーターかソーダ水ぐらい。モルモン教徒かと思ったぐらいだ。
ビジネスではやり手でだったが、強面であたりを蹴散らしてのし上がるというより、父親の代からの不動産ビジネスを引き継いではいるが、「再開発の名人」で、アイデアに優れていたのだという。
確かに家族には恵まれているなという印象がある。名家によくある薬やアルコールに溺れる子供達もいないようだし。
中東7か国の人々のアメリカ入国禁止令で、物議をかもしているが、彼自身はかつてのアメリカの敵国ドイツの移民の子孫の新興成金という存在で、よく言われるエスタブリッシュメントの構成員ではない。妻たちも東欧系である。
まさに「トランプは一日にして成らず」である。

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