木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

自分の頭で考えることをやめている今の時代

2016年07月26日 | Weblog

都知事選、ポケモンGO騒動
ロシアのドーピングによるオリンピック出場停止は、各競技連盟にまかされることになった。たしかに有力選手の多いロシア選手が出場しないのでは、その中でたとえ優れた成績をあげてもなにかすっきりしないし、素直に喜べないだろう。
ドーピングに関わらなかった選手に出場の機会を与えることはオリンピックの存続には欠かせない。
オリンピックへの期待というものは日本では無理矢理マスコミを使って盛り上げようとするが、他の国では必ずしもそうではなく、人々はオリンピックの肥大化、商業化に疑問の目を向けるようになっている。今回開催国のブラジルにしてからがそうだ。
そんなお荷物化しつつあるオリンピックを大金を使って招致したのが日本=東京である。よってたかってその利権にあずかろうとする者が群がって、エンブレム、競技場の選定やり直しなど壮大な税金の無駄遣いが進行している。
それにストップをかける都知事選にならなければいけないのに、選挙情勢はそうなっていない。
石原、猪瀬、舛添と都民のためにならない知事を選び続けた都民がまたその愚を自ら進んで犯そうとしている。
小池氏が当選した場合、果たして4年間持ちこたえられるのか。政界を蝶々のように花から花へ渡り歩いてきた彼女のスキャンダルは舛添、猪瀬をはるかに上回る。

しかしそれを見抜く目をもう人々は失っている。「ポケモンGO騒動」に端的に現れているように人々は企業の作り出した電子機器に取り込まれている。
テレビ媒体を「一億総白痴装置」と見抜いたのは評論家の大宅総一だが、そのテレビは今も人々を誘導するのに最も力を発揮する媒体である。
またインターネットの登場ですぐ情報が取れるようになると、自分で考えなくても答えが出た気になる。
「大本営発表」というのは戦時中、政府と軍が戦争に関して都合の悪い情報を発表せず、どころか全く正反対の情報を、そのころはラジオを通じて国民に流したことを、今でも皮肉をこめてこう言うのだが、それはその当時唯一の放送局だったNHKを通じて流されたのだが、今またNHKは政府の意を受けてその役割を担うようになっている。が、そのことに気が付いている国民は少ない。
政府=NHKの報道するままに、人々は北朝鮮や中国を憎み、その逆にアメリカのことは悪く言わない。これほどの銃社
会、格差社会、戦争犯罪国家はないのに、その国の属国になることの危機感を全くといっていいほど持っていない。沖縄県民を除いては。

しかし、現在の安倍政権とその応援団の諸勢力に筋の通った一貫性はない。
安倍晋三とその取り巻きは日本を戦前のような天皇を元首とする全体国家にして、中国と戦って勝つことを妄想しているが、そのためにアメリカと同盟を強化するのだと勝手にこれまた妄想しているのだろうが、アメリカはただ日本を属国として自分達の戦争に加担させ、使い捨てにするだけなのだ。
日本もそれこそ東京オリンピックの頃、今のヨーロッパ諸国のようにテロが日常化する国になっている可能性が高い。
安倍晋三の野望は必ず破たんする。天皇制国家でかつアメリカの属国。有り得ない野望である。天皇自身が拒否をしている。生前退位の表明はそのことを意味していると私は思う。
安倍とその同調者の退場が先に延びれば延びるほど犠牲者が増える。それは普通の人々だ。
自分の首を絞める縄を握っているのは誰なのか、電子機器やマスコミに頼るのではなく自分の頭で考えたい。

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常識的判断をした長野県民

2016年07月18日 | Weblog

絶望の中の希望
参院選の結果は実に暗澹たる未来を予想させるが、それでも我が長野県民は常識的な投票をする人が相対的に多かったというのがわずかな救い。
少なくとも周囲にわざわざ破滅の泥沼に、そう望まない人を道連れにする愚か者がいるんだと不愉快な疑いを持たずにすむ。
当選した杉尾氏は「安保法制廃棄」を掲げて急きょ立候補した野党統一候補。その意味の重大さを受け止めた県民が投票率も押し上げた。
戦前、長野県民は最も政府権力によく従う県民性であった。それが全国で最も多く満蒙開拓団を送り出し、多くの犠牲者を出す結果になった。そのことの苦い記憶がやはり県民の心身にしみついているところがある。
戦後生まれの私の小学校以来の同級生の中にも親が満蒙開拓団の悲惨な引き揚げ行から生き延びたことによって、この世に生を享けた人が2名もいる。
長野県南部の阿智村に作られた「満蒙開拓記念館」には交通不便な場所にあるにも関わらず訪れる人が絶えないと聞く。長野県民にとって、「満蒙開拓」という国策は国に騙された結果の悲劇として生き続けている。
また東北・北海道でも秋田県を除いて野党統一候補が勝利した。東日本大震災、原発事故を真摯に受け止めず、再稼働に走る政府の姿勢への不信が増大していることの現れだと感じる。
それに引き換え、西日本は選挙区は見事なまでに自公・大阪維新の勝利となった。
都市計画の専門家で元京都府立大教授で、市民活動家である広原盛明氏が分析を試みている。
関西圏の選挙民は元々実利を重視する傾向があり、どうしても目先の景気、経済に目が行くが、安保法制や改憲がいかに実利を破壊するものであるかの訴えが弱かったという。
現在放映中のNHK朝のドラマ「とと姉ちゃん」では、戦時になると、まず庶民が営む小さな商売が立ちいかなくなる状況を描いていたが、今、日本国民に欠けているのはそういうことに対する想像力だと思う。
景気、景気といって、景気がよくなれば武器でも軍需品でもと思っていると、それで大きな利益を上げるのは大企業だけで、弱小企業や庶民はみじめに破滅させられるのである。
18才選挙権が今回の参院選から行使されるようになったが、私はあまり期待していなかった。
人生経験の少ない若者が今の世の中の矛盾に気が付けといっても無理だ。私もそうだった。政府のやることを報道のままに信じていた。
経験を積み、鍛えられて人は目を養うこともできる。戦時、もっともよく軍国日本の煽動に乗ったのは少年少女たちだった。

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改憲勢力の目指す一周遅れの軍事国家日本

2016年07月09日 | Weblog

改憲勢力の勢いさらに強まる
これがマスコミが報じる参院選の終盤情勢だ。「改憲三分の二伺う」の序盤報道で、危機感を持つ人が増えると思ったのだが、三分の二の意味するところを知らない人も結構いるようで、国民の意識がその程度では何をかいわんやである。
今、日本国民は実に政治に無知なのである。だから安倍晋三のような幼児性の強い人格・識見に問題のある人物を国のリーダーに置いておいてもそれをよしとする。
私自身は高校までの学校の授業や先生の感化で、政治に関心を持つようになったという経験は持っていないが、それでも直接政治に触れなくてもその教科の授業の中で、刺激を受ける識見を感じさせる先生は何人かはいたように記憶する。
おそらく多くの人は社会人になって、その職場の労働組合などで、政治的なものに触れて、そこから目覚める、知識を得るということだったのではないだろうか。だが今、その労働組合がない、あっても、会社の御用聞きになってしまっている、というわけで、政治や権利について学ぶ機会がない。
安倍自民党は戦前の帝国憲法下の国民の人権を縛る社会を妄想し、中国を敵視し、軍事に多くの税金をつぎ込むことを、国民の窮乏をよそにすでにどんどん進めているが、それでもそんな安倍自公政権を支持するという人々はいったい何を求めて生きているのかと思う。

バングラデシュのテロで日本人犠牲に
実に有為な人達で、せっかくの人材をと思うが、これがアメリカの配下で、「テロとの戦い」のため、集団的自衛権行使をするということの結果である。
安倍政権の暴走で、「平和憲法を持った戦争放棄の、しかも技術に優れた日本」のイメージは完全に去った。
イスラエルと協力し、武器開発に乗り出しているのだから日本は「イスラムの敵」になったのである。
イスラエルはパレスチナを理不尽に痛め続けて来た。そのイスラエルとそれを支援するアメリカに反撃を開始したイスラムの最強の作戦は「自爆テロ」だ。
「自爆テロ」にはイスラエルのどんな最新兵器も勝てない。世界中が「自爆テロ」の実行場所になる。それでもイスラエルはパレスチナを不当に占領し続けられるだろうか。
日本の報道では犠牲になった人たちがいかに優秀で、やさしくて、人間としてすぐれていたかを報ずるばかりで、この間の安倍政権の危険な動きには触れず、そそくさと早く終わらせたがっていた。
アメリカの大統領選ではトランプとサンダース両候補に共通した主張として、国の外の紛争から撤退していくというのがある。別名キラリーと揶揄されるヒラリー候補は違う。彼女は世界の紛争に積極的に武力で関わっていくという姿勢だ。なぜなら軍産複合体の代弁者だからである。
こうした日本では報じられない事柄を日本語に訳してネットで公開してくれる奇特な人たちがいる。
大新聞やテレビの報道のままを受け取るだけではない情報入手の方法が今の時代、普通の人々にも可能なのだ。







 

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