木洩れ日通信

政治・社会・文学等への自分の想いを綴る日記です。

救われない沖縄

2010年01月31日 | Weblog

名護市長選、辺野古沖移設反対派勝利
米軍普天間飛行場の移設先として、名護市の辺野古沖に新しい滑走路を作って対応することに、名護市民は「ノー」の意志を示した。
この結果に対して、翌日の新聞やテレビの論調の冷ややかなこと。
私は以前から思っているのだが、米軍の飛行場の移設先を何で日本のマスコミが心配しなきゃいけないんだ。
沖縄県民が、宜野湾市の市民が、名護市の市民が、「危険だし、騒音はひどいし、米軍の基地や飛行場はかんべんしてもらいたい」と言っているんだから、それを日本の他の地域に住んでいる人が「我慢してくれ」なんてとても言えることじゃない。
米軍は米国のためにいるのであって、日本のためじゃない。わざわざ他国を守るそんなお人よしの国がどこにある。
米軍の海兵隊というのは、その地域で何かことが起きたら、自国民を救出することが主任務だという。
その救出はまずアメリカ人、そしてアメリカ市民権を持つ人、アングロサクソン系の人、その他の順番で行われ、日本人はその他枠。
だから日本がアメリカにこれだけの基地を提供し、お金も出していても、日本はその恩恵を受けることはない。どころか、アメリカが主導する「テロとの果てしない泥沼の闘い」にひきずりこまれるだけだ。
そうはいっても沖縄の経済は米軍基地で成り立っている、と言われ続けてきた。
この10年、日本政府は沖縄への基地負担への見返りとして、1000億円というお金をつぎ込んだ。
その見返りのアメはどこへ行ったかというと、本土のゼネコン、それと結びついた沖縄地元ゼネコンということで、いわゆるコンクリートのハコモノと、海岸を埋め立てるような工事につかわれてしまい、ますます沖縄の一番の特徴である「美しい海」、「美しい風土」が失われてしまっていて、もうそれが限界に来たというのが、今回の名護市長選の結果ではなかったか。
世に倦む日々」というブログによれば、沖縄は那覇の中心部以外は寂れて、建物などは古びたままという印象が強いという。
その一方で、国の出先機関がやたらに多くて、誰も住む人がいないようなリゾートマンションが、そうした役人達の住居になり、沖縄で羽振りのいいのはそうした人たちだという。
政府のだすアメ=税金は、こうした一部の建設業者と官に食い物にされてしまっている現実があるという。

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国が滅びてもマネーさえあれば

2010年01月24日 | Weblog
小沢氏事情聴取。
この事件で一番違和感を感じるのは、たしかに小沢さんの集金術には何か不透明なものを感じるけど、それって今までの自民党のやり方だろうという点。
なぜ検察は今まで自民党の政治資金に対して厳しい目を向けて来なかったのか。
だからそれをいかにも「正義の味方」のようにして、追求する谷垣党首を始めとして自民党の議員の面々にも違和感を覚えるのだ。
それが平均的国民の感覚ではないだろうか。
世論調査とやらで問われれば、小沢さんが絶対正しいと答える人は少数だろう。調査の誘導のままに、「説明責任を果たすべき」とか「責任を取って幹事長を辞任すべき」というところに落ち着く。
私が一番疑問に思うのはなんでそんなに政治にお金が必要なのかという点。
言うことをきかせるための「飲み食い、遊び」のお金だとしたら、やりきれない。
中途半端ゆえに支持率が落ちるオバマ&鳩山政権。
ニューヨーク市立大で経営や経済の講義をしているつる見芳弘教授によると、オバマ政権はブッシュ前政権の失政の未曾有のツケを払うために今四苦八苦しているのに、それを充分米国民にアピールできていないという。これは鳩山政権も同じ。
ほんとは谷垣自民党総裁などが、のん気な顔をして、「政治とカネ」の追求などする資格はないのだ。
しかしそう切って捨てるだけの迫力が鳩山さんにはない。ここは菅さんの出番なのだけど。
オバマ政権も金融政策で失敗した連中をなぜか政府の要職につけたりしてきた。
今回、マサチューセッツ州で、死去したエドワード・ケネディー氏の民主党上院議席を共和党に奪われたのはオバマに対する「痛棒」だとつる見教授は言う。
しかし、この敗北後、金融界の経営トップが法外な報酬を受け取ることに制限を加える法規制という反撃に出たので支持率は回復していくだろうというのが、つる見氏の見立てだが。
アメリカでも日本でも前政権の失政はどんなに言っても言い過ぎるということはない。
ところで、アメリカの金融界で活動する強欲マネー亡者どもは、元々アメリカ大陸に渡ってきた移民の子孫であるからアメリカという国がどうなろうとそんなことはかまわない。「国滅びてもカネさえあれば」いいのだ。
世界中に親戚や人脈があるのでどこでも生きていける。コスモポリタンでありグローバル主義者である。
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文章力・思考力はネットだけでは育たない

2010年01月16日 | Weblog

小沢氏の秘書逮捕。
秘書を逮捕してもしょうがないだろう、というのが私の感想。
事情聴取するのはわかりますが、逮捕するだけの根拠があるならそれは小沢氏その人でしょう。
検察がこういう姑息なというか、強引なというか方法に出るのは何なのかと思ってしまう。
だからといって、小沢氏の政治資金が、私達第3者の目から見て、透明なものとはとても言えないのもこれまた事実。
東北地域の公共事業を仕切るのは小沢事務所だと言われている。小沢さんは田中角栄の愛弟子として、角栄方式の集金術で政界に影響力を持ってきたのだろうが、やはりそれは古い政治家のあり方だ。
小沢一郎、という人をどう見るかというと「わからない」というところに落ち着く。
こういう社会にしたいんだ、というような政治理念のようなものはあまり見えなくて、選挙に勝利するということにだけいやに執念を持っているようでもあり、しかし「検察と対決する」と民主党大会で宣言した。
検察という誰にも裁かれない組織にとって都合の悪い改革を、それこそ「政治権力」をもって成し遂げようとする「意志宣言」か。

新聞ジャーナリズム」の危機
近頃さかんに取り上げられる事態。
広告収入に頼るアメリカでは地方新聞が立ち行かなくなり、次々に廃刊に追い込まれている。
日本の場合は、購読料と個別宅配制度によって、アメリカほど急激に廃刊という事態には陥っていないが、危機であることに変わりはない。
インターネットの普及によって、新聞よりもネットで情報を得る人が急激に増えたのが、新聞敗退の一番大きな理由だが、私などは年令のせいもあって、長くパソコンの画面を見ていると、目がしょぼしょぼしてきて、やはり紙の上の文字を追うのが一番身にあっている。
ネット上の情報は即時性とわかりやすさを追求するが、ネットではカバーしきれない、取材対象の深化が新聞には求められるし、また新聞だから可能なことのはずだが、今そういう意味での信頼が新聞から失われている。
横並びの官庁や警察発表そのままの記事が並んでいると批判を受けている。
長い時間をかけてのルポルタージュなど許されない時代になってしまったと、朝日新聞のルポルタージュ記者として鳴らした本多勝一氏などは嘆いている。
その道こそ、新聞が生き残る方法だと思うけど。
私もこんなささやかな日記を書いて、社会に対する自分の考えを表明しているが、そういう人が世の中にたくさんいて、それが世論の潮流を作っていくんだという希望を持っているが、このようなブログも本の中の活字を読むという習慣なり訓練で成り立つ。
「つぶやき」は書けても、長い、論理の乱れない文章を書こうと思うと、これがそれほど簡単ではない。
新聞を読む、本を読む、この習慣なしに文章を書くことはできない。
これはネット上の情報を読んでいるだけでは身に着かない技術だと思う。新聞の危機だけにとどまらない。

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やっとここから始まる政権交代

2010年01月09日 | Weblog

藤井財務大臣辞任、後任は菅直人氏。
感想は「最初からこうしておけばよかったんだ」。
財務大臣か官房長官を菅氏に任せて、党の方は小沢氏、という人事にしておけば、支持率はここまで下がらなかったと思う。
それがやっぱり、鳩山さんは、小沢さんの自分勝手は抑えられないけど、菅さんを目立つところで起用すれば、自分の位置がかすんでしまうと思ってした人事がこういう結果になった。
「理念なき政治家」を政府の要職につけてはいけない。藤井さんは大蔵官僚出身の理念はあったかもしれないが、77歳の高齢では、いずれこういうことは起こりえることで(健康上だけの理由ではないと言われているが)、やっとこれからが本格的政権交代のスタートだ。
平野官房長官、岡田外務大臣、北沢防衛大臣、これらの人たちも政治家としての信念、理念を持っていないために、官僚のレクチャーのままに自民党政権時代からの方針を後追いするしかない。
その点、今やマスゴミと言われているたちの悪い大手の新聞・テレビによって、「浮いている」だの「年金のことしかわからない」だのと揶揄されていた長妻厚労大臣が、ここへ来てようやく真価を発揮し始めている。
子供手当てや、母子加算の復活といった、いわば「政権交代」の目玉政策が、財源を理由になし崩しにされようとしていたのを、官邸に直談判して、押し返したのは長妻厚労大臣だという。
昨日だったか、「障害者自立支援法」の廃止を受けて、障害者の代表との会見で謝罪をする長妻氏の姿は、一つ一つ国民のための仕事を成し遂げていく誠実さを感じさせるものだと思った。
マスゴミに受けのいいパフォーマンスをする政治家は疑ったほうがいい。(橋下徹大阪府知事など)。

長野市民会館建て替え問題。
長野市が市民会館の建て替えで、権堂地区の、現在イトーヨーカドーのある場所に市民会館を作る案を第一候補に考えているという新聞記事が。
このイトーヨーカドーと長野大通りをへだてた向かいの地域が「再開発予定地」になっているそうで、そこに駐車場を含んだ商業ビルを作るのだという。
商業ビル?いい加減にしろ!と言いたい。
同じことを少し南の昭和通り一帯ですでにやっていて、それが成功していると誰が言えるのか。
ここでは核になったのが「信越放送」ビルで、その隣に商業ビルがあるが、にぎわいの拠点にはなっていない。
そういうハコ物中心で街が成り立つ時代は去った。同じ失敗をまた繰り返そうとしている。
文化運動関係者から市民会館建て替えへの要望があるようだけど、以前にもこの日記で書いたが、「リファイン建築」で、対応できないのか。
長野市で、ホクトホール(旧県民文化会館)と市民会館の両方を満たす文化芸術活動が成り立つのか。
リサーチしたわけではない、私の思い込みと偏見かもしれないが、まだ松本市の方が「文化・芸術活動」の基盤があるような気がする(旧制松高以来の文化的土壌・スズキメソッドの裾野・SKF開催地)などから見て。
地理的にも中信の松本市には北からも南からも集まりやすい。
私もごくたまにホクトホールに観劇などにいくが、1500程度の収容人数の中ホールでさえ満席にはならない。(演目によるのだろうが)。
アイドルなんかがやるコンサートツアーなどは、ビッグハットとかエムウェーブといったアリーナ施設が使われるようだし・・・。
ともかく「拙速」はよくない。

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金で勢力を維持する政治

2010年01月01日 | Weblog
鳩山首相の政治資金は何に使われたか。
首相の潤沢な資金の「入り」はわかった。しかしその「出」は明らかにされていない。
私は「世に倦む日々」という有料ブログを購読している。このブログの作者によると、鳩山氏の資金は、党内での自身の勢力を維持するために、陣笠議員におそらく遊興費として配られることに多く使われただろうと言う。
鳩山氏の秘書から巧みにポケットにすべりこまされたそれをつき返すこともせず、費消する国会議員が民主党の中にいる。
私達はそういう口先だけの政治家を見抜かなくてはならない。
鳩山氏は新党の立ち上げのたびに資金を提供してきたが、こんにち総理の地位にあるのは、毛並みがいいとか政治的リーダーシップに優れているとかということではなく、「潤沢な資金」のゆえか。
また小沢幹事長も常に政治資金の出入の疑惑を抱かれている。こちらは鳩山氏のような大スポンサーがいないから、よけいその資金は怪しい物に見える。
「政治には金がいる」とよく言われるが、私など、何にそんなにお金がいるのかと思っていたが、力を維持するために金を渡す、という政治土壌がまだまだ続いているのだ。
それを変えるのが私達一人一人の使命だ。
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