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ことのは

初めに言葉があった。言葉は神とともにあった。言葉は神であった。と、ヨハネは言う。まことに、言葉とは不可思議なものである。

物価が上がらない

2017-11-06 16:28:51 | 日記・エッセイ・コラム
日銀が2%の物価上昇を目標にしている。
だが一向に上がらない。
金融政策ではそもそも無理なのだ。
確かに、
物とお金の量の関係だけなら、
お金を増やせば物価は上がる。
すなわち、
お金を100倍増やせば物価は100倍になる、
ということだ。
これは名目上だけであって、実質的には同じである。
どうもこれを狙ってるのか。
これが成れば借金が100分の1になる。
預金や債権も100分の1になるが。
ということは、
国民の負担で政府の借金がなくなるということだ。
ひとつ問題がある。
これが成るには賃金も100倍にならなければならない。
どうもそれが難しいようだ。
物価だけ上がって賃金が上がらなければ、
庶民は生活できなくなり、
そもそも経済が成り立たない。
・・・・・
物価を上げるにはもう一つ方法がある。
それはお金の量はそのままに物を少なくすることだ。
すなわち物不足にすればいいのだ。
これは金融ではできない。
これを一番手っ取り早くするのは戦争である。
戦争は言わずもがな物不足を惹起する。
物価は上がり極端なインフレになる。
だから本当に必要なものは時に配給制となる。
日本も過去に経験している。
逆に平和な時代はデフレ(基調)になる。
彼の長谷川慶太郎さんも言っている。
まことにその通りだと思う。
供給が順調なら物は減ることはない。
効率化によりむしろ増加するだろう。
さすれば物価は下がる。
すなわちデフレである。
・・・・・
先記でお金を増やせば物価は上がる、と言った。
だが今はそれでも上がらない。
需要と供給の関係である。
欲しいのに物がないなら価値はどんどん上がる。
欲しくなければ物があっても価値は上がらない。
値段を下げて売れるなら、むしろ下がるだろう。
下げても売れないなら最後は廃棄である。
供給が多ければそういうことになる。
そこはお金の量とは関係がないのだ。
今はそういう状態である。
そんな状況で幾らお金を増やしても物価は上がらない。
しかして余ったお金はどこへ行くのか。
それは投資である。
株や不動産あるいは商品先物などへと流れる。
金持ちが投資ゲームをしてるのだ。
庶民も少しは加わっているが。
それが現下の状況である。
・・・・・
とにもかくにも、
長谷川慶太郎さんの言う通りだ。
戦争はインフレを呼び、平和時はデフレとなる。
今は一体どういう時なのか。
本当の平和なのか、
戦争の間の束の間のひと時なのか、
私には、
束の間のひと時としか思えない。